MIDI、歌、歌詞

歌付きの曲の歌詞

樹々に語るエピソード

  1.鳥のさえずる朝に//ただひとりだけで
    暗い夢からさめた//誰もいない
    光は遠く//柔らかく降るけれど
    遠く寂しく追う//子供の頃のこと

  2.街がざわめく午後に//ただひとりだけで
    暗い夢を見ている//誰もいない
    歌を忘れた//カナリアを真似て
    忘れた言葉を探しに//小舟を浮かべよか

  3.人が家路を急ぐ//そんな日暮れにも
    僕の胸の中には//誰もいない
    鳥に心があるなら//軽やかに
    語りかけておくれ//生まれた日のことを


十八歳

  1.夜明けには遠くへ//旅に出よう
    誰にも黙ったままで//旅に出よう
    草つゆに足を//濡らしていこう
    それは僕を//元気づける
    いつかきっと//帰ってくるよ
    もうひとりの自分を//連れて

  2.夜明けには遠くへ//旅に出よう
    何もかも振り捨てて//旅に出よう
    駅員のほかには//まだ誰もいない
    プラットホームで//ふと振り返る
    いつかきっと//帰ってくるよ
    気の利いた思い出と//一緒に

  3.略


ヒット(作詞・Mr.AJ)

  1 なによ いきなり ぶつなんて
    じょうだんじゃないわ
    あなた いったいどういうつもり
    私の言葉が気にいらない
    私の態度が気にいらない
    いやなら他の子にすれば
    どれほどもてるか知らないけれど
    女の子だって バカじゃない
    一度ぐらいの関係で
    大きな態度はうんざりよ
    ヒット ヒット ヒット ヒット
    ヒット ヒット ヒット

  2 なにが 私の為だよ
    笑わせないでよ
    あなた ずいぶん身勝手ね
    なんで言葉で言えないの
    私の口にまけたから
    女の気持ちわかっているの
    どれほど偉いか知らないけれど
    私だって 頭くる
    青春ドラマのつもりなら
    夕日に向かって走りゃいい
    ヒット ヒット ヒット ヒット
    ヒット ヒット ヒット


冬構え

  1.最後の恋が//終わったわ
    枯葉も落ちて//きやしない
    両手抱えて//何もない
    街は街は//冬構え
    ああ丸めた背中
    ああ撫でていくのは
    老いの坂//転げ坂
    吹く風か

  2.最後の涙も//乾いたわ
    かもめはどこへ//行ったやら
    似合う台詞(せりふ)//何もない
    街は街は//冬構え
    ああいとしい月日
    ああ撫でていくのは
    はぐれ雲//戻り雲
    影ばかり


人間の淵

  1.ずっと昔//ひとりの青年が//東に向けて//ここを過ぎた

  2.その時わしは//言ったものだ//あまり遠くへは//行かぬことだと

  3.青年は//笑っていた//幾年月が//流れていった

  4.東の風が//冷たくなって//旅人たちは皆//帰ってきた

  5.けれども皆んな//誰ひとり//あの青年を//知る者はない

  6.旅仕度をして//わしは出かけた//青年を探しに//雪の中を

  7.わしは知っていた//青年のいる場所を//赤い空と廃墟の//その場所を

  8.長い冬の旅に//疲れ果てた//青年が//そこにいた

  9.青年は//泣いていた//わしの腕の中で//子供のように

 10.青年が//見たものは//言葉が失われた//昼と夜

 11.ずっと昔//ひとりの青年が//東に向けて//ここを過ぎた

 12.その時わしは//言ったものだ//あまり遠くへは//行かぬことだと


愛し児(いとしご)

  1.生まれてくるものは//海の色//小さな手の中に//海の色
    おしゃべりをやめた//ぼくたちが//そっとのぞき込む//海の色
    おまえの中を走る//ひとすじのレールをたどろう
    昔、なくしかけた夢//一緒になって//探してくれた
    遠いあの海の町へ//おまえのこと//知らせたい

  2.生まれてくるものは//空の色//小さな目の中に//空の色
    仕事の手を止めた//ぼくたちが//そっと仰ぎ見る//空の色
    おまえの中に生きる//ひとすじのレールをたどろう
    昔、投げ捨てた希望//拾い集めて//届けてくれた
    遠いあの空の町へ//おまえのこと//知らせたい


おさんぽレクイエム (一部改作)

  1.野道で風に//吹かれてりゃ//おまえのことが//思い出される

  2.花咲く野辺で//花のよう//幼い面影//なつかしむ

  3.道端に咲いてる//小さな花//俺の胸に咲く//一輪の花

  4.赤い煉瓦の//塀の蔭//あの日も花を//摘んでいたっけ

  5.何も残さず//何も知らず//何も言わずに//死んでしまった

  6.野道で風に//吹かれてりゃ//おまえのことが//思い出される


足摺岬

  1.潮湧く音に//目覚めては//かえらぬ昔を//なつかしむ//ゆくえ定めぬ//旅の朝//足摺岬の//風 雲に飛ぶ

  2.寄せ来る波を//見下ろして//遥かな小道を//なつかしむ//幼い面影//浮かびきて//足摺岬の//海 鳴りやまず

  3.岬にひとり//長く立ち//かえらぬ人を//なつかしむ//幾度も幾度も//名を呼べば//足摺岬の//日も暮れる


  1.冬の陽差しを//照り返している//果てしない家並み//午後の東京//白い雲をひとつ//浮かべた空は//
    大きな疲労と//大きな悲しみを//じっと湛(たた)えて//いるようだ

  2.遠いふるさとにいる//幼な友達への//長い手紙を//ポストに入れた//帰り道はいつも//そうだけど//
    心が急に//空っぽになって//ひとりではとても//耐えられない

  3.ポケットに手を入れ//黙って歩けば//青い空へ続く//坂道に出た//ここは冷たい風が//やけに目にしみる//
    坂の向こう側には//もっと暖かい//街が広がって//いるようだ


古い橋

  1.遠い夕焼けに注いでる//川で 眠っている古い橋// 今は誰も橋を渡らない 誰も渡れない 国境(くにざかい)

  2.春になれば花の香りが//流れ 二つの国の人々を// 結ぶ橋になるというけど 誰も渡れない 国境

  3.川は何も言わずに流れる// 鳥は何も知らずに舞うだけ// 人は言うけど人は知るけど 誰も渡れない 国境