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T.アイデアをまとめていくプロセス  
  前回、机を2つ用意してくださいと言いましたが、本当です。
仕事でプロダクションに行くことがありますが、そこで見る光景はひとり一台のパソコン環境です。通常の事務机に乗っかったMACです。それだけで机は満員状態ですから、ラフを考えるスペースなんてありません。
経営者はきっと得意そうに、うちはひとりに一台パソコンを用意していると言っていると思います。高いお金で用意したのだから言いたくなるでしょう。でも、そんな会社は駄目です。ろくなデザイナーがいません。オペレーターのようなデザイナーばかりの会社だと言ってよいでしょう。
社員の責任と言うより経営陣の無能さです。
今の経営者は大体無能です。(^O^) バブル時の責任も取れない人間たちですからね。
話がづれてしまいました。ごめんなさい。

机が2つ用意できるところも少ないと思います。パソコンが使う面積以上の空きスペースを取れるサイズの机を使うべきです。出来れば、L字型とかが最高です。Lの短い方にパソコンを設置して、長い方をデザイン思考スペースとして使うのが良いでしょう。パソコンだけにお金を使ってしまってはダメダメです。

カンプまでの流れは分かっていただきましたか?
問題点もいくつか出てきたと思います。
ここで、違う言い方をしてみます。

グラフィックデザインって何でしょう?もともとギリシャ語で「GRAPHIKOS」と言う言葉の意味から来ています。それは、「書く」、「図形化する」と言うものです。
平面状に図形表記するのが、グラフィックアートだったのです。それが産業革命により商業と結びつくわけです。大量生産・大量消費の時代です。そのためには宣伝・広告ジャンルが確立されました。ファインアートは違うグラフィックデザインの区分けが出来たのです。グラフィックデザインの特長は印刷やコピーによって大量に製作されることなのです。
単に平面状に図形を表記するだけではなく、それが印刷・コピーされてはじめてアートは違うグラフィックデザインとして存在するのです。
 
だから、印刷工程(大量生産・マス媒体)を無視したグラフィックデザインは基本的に存在しません。

5.パソコンも大切、アナログも大切。(まとめ)
今のグラフィックデザイン(広告)に印刷は不可欠です。その印刷をする上でパソコン(特にグラフィックデザインにおいてはMAC)は重要です。ほとんどの原稿はデータ入稿になっています。つまり、パソコンで作られているわけです。
パソコンを否定するデザイナーは生きていけないと思います。それは自分で操れるかどうかは別にして、作業の中に存在させないことは不可能になってきているからです。
だから私もパソコン駄目とは言わないのです。むしろ好きな人間だからWEB上でこんなこともしているのだと思います。
ただ、それだけではマズイのも現状として気がついています。

企画や発想を考えたり、自由な表現を考える上ではパソコンを使って何かしようなどとは考えないでください。教室で教えていてよくあるのが、ラフを考えているようなのですがその日は進展せず、結局家でMAC等を使用してつまらない物を作ってくることです。
パソコンに向かっていても何も新しいものは出来ません。結局は誰かが既にやったことを繰り返しているだけです。パソコンは新しいアイデアを考えてはくれません。見た目に誤魔化されているようでは寂しすぎます。パソコンの出力やグラフィック表現に酔っているだけでは困ります。
新しいことを求めるのなら、むしろパソコンが不得意とする表現を、パソコンにさせるほうがよいと思います。まだ誰もパソコンでやっていない可能性が高いからです。

言いたい放題で申し訳ありません。もうすこし聞いてください。
そのためには手描きでの表現能力を高めなくてはいけません。別にイラストレーター(画家)になるわけじゃないのだから、そんなに上手くなくても良いです。
例えば、スポンサーで打ち合わせをしながら、どんどん話が詰まっていったときその場でラフが表現できないのは時間の無駄です。次の打ち合わせは、それを元により適確な提案なり確認が出来るからです。日を改めると決まるものも決まらなくなる可能性があるのです。
そんな時、また後日ラフを持って伺いますなどと、スゴスゴ帰ってくるようでは困ります。

この後、第5回からはラフを描く(マーカーで)方法?を書いていきたいと考えています。
最初は「光と陰」あたりから書いてみましょう。

そこで宿題です。
【問題】左の図を見て以下の問題に応えてください。

この球を鉛筆またはサインペンで描いて下さい。立体に見えるように調子(陰影)を付けて描い てください。
球の大きさは直径10cmぐらいが良いと思います。
白い球が白いテーブルに載っていて、そこに自然光(太陽光線)が矢印の角度で差し込んでいます。矢印の先端が球に対して垂直に光があたっている点です。白いテーブルは特に描く必要はありません。条件として認識しておいていただければ結構です。描くのは白い球だけです。

 
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