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U.相手が理解できるスケッチを描く  
  1.ラフを描くテクニック(光と陰)では、前回の宿題を解説していきたいと思います。
物を描く上での基本です。是非、把握しておいてください。

  まず前回の問題ですが以下のものです。 球を描く事でした。基本的には何ら難しいところはありません。たぶん。鉛筆と白い紙(チラシのウラ?)があれば大丈夫です。描けましたか?球を描くことは物を立体的に捕らえなくてはいけません。立体的に捕らえられない球は球とは言えず、円のちょっと調子のついたものでしかないのですから。


まず一般的な答えを掲示したいと思います。これはパソコンソフトのイラストレーターで作画したものです。見た目には何の問題も無いように見えるから不思議です。
ちょっとグレーが強いかもしれませんが、バックとの関係なので許してください。
この絵の問題はいろいろありますが、ひとつには、ここは「地球上だ」と言うことです。宇宙空間ではありません。問題の説明にも白いテーブルにこの球は載っているとあります。順を追って解説しましょう。


この図は、球を半分に切ったところです。この球には(1)の自然光(太陽光線、平行な光線)が差し込んでいます。球に垂直に光があたるのはたった1点です。1番大きな矢印のところですね。ここが1番明るいところです。後は光に対して若干づつ角度を持ちます。その若干の角度により明るさが低くなります、つまり鉛筆などで調子を描きこむ事になるわけですね。
それがちょうど赤道上?まで来た時、(2)のように球の面と光の方向が平行になるわけですね。つまり光の恩恵を受けなくなる境目です。ここからず〜と闇の世界に突入するわけですが、この理論は宇宙空間だけで成立します。だから宇宙空間はハイコントラストの世界なんです。
しかし、地球上では違います。球以外に何も無い空間は存在しないのです。

つまり、(1)の自然光に対して(3)の反射光があらゆる方向から存在します。球以外の物にあたった光が、さまざまな角度で球に向かって飛んでくるのです。もちろん光があたっている側も他の物体からの反射光はあるはずです。しかし、ダイレクトな自然光に比べれば影響はほとんどありません。
闇の世界に対しての影響だけを基本的には考えてください。
そして、今回は白いテーブルが1番影響のある反射物です。

数ある反射光の中でもテーブルからの反射光が1番影響が強いわけです。(3)の反射光の影響を考えると闇の境界線が1番暗い(濃い)部分になります。鉛筆で描くとき1番濃く描くところです。反射光面がかなり意識されます。具体的に表現すると以下のようになります。

このようになります。
実際には、もう少し下のテーブルに近いところが明るくなると思われる点と左上の闇の境界線の位置がちょっと違いますが、機械で簡単に書くとこんな感じになります。
立体を感じるときに、この反射光を常に意識してください。陰の中の形を感じることが出来ます。決して真っ黒にしちゃダメです。
ラフを描く上でこの辺が意識できているとメチャクチャ上手く見えますし、相手に適確に表現を伝えることが出来ると思います。
絵画においてもこの陰の部分にどのような色味を発見できるかが、その人の持ち味になると思います。
絵画を見るときにこれからこの闇の境界線から陰の部分の色味を楽しんでみるのもマニアックで面白いと思います。
   
 
アドビ「イラストレーター」で製作した球の図  
   
 
   
 
   

今まで、絵を描いてどうも立体感が出ないのよね〜。と、言っていたあなた。これで少しは立体的に描けるようになったと思いますよ。
 
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