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デザイナーのための用具・材料学
  第3回)定規・スケール・テンプレートについて  
  真っ直ぐな線や平行な線、メカニカルな図形を描くときに必要な道具です。もうひとつの役割は、寸法を割り出したり、指定されたサイズを描きだすためにも必要です。
細かいことを気にしなければ、どこでも手に入るようです。私など某銀行で粗品として、30センチの定規を頂きました。そんなに預金もしてないのにね。
使うときの一番の注意は、定規と描くもの(鉛筆とかシャープペン)の角度です。これがきちんとしていないと困ります。角度を一定にするには、姿勢を正してください。画面と正対する位置で、体の正面で画面をとらえてください。へその位置がものごとの基本です。横の直線を描く場合、へそがその直線のセンターにくるようにすることです。そして、描くもの(鉛筆など)を画面に対し垂直に保持しながら、ある程度のスピードで一気に描きます。
鉛筆やシャープペンで描く場合はそれほど難しくありませんが、ロットリング(烏口)で描く場合、かなり気合を入れないと綺麗な線が描けません。 定規とロットリングの距離(隙間)の取り方もなれが必要です。よくインクが定規と紙の間で、染み込んでしまう場合があります。 毛細管現象?何だか忘れましたが、上手く描くには、なれるしかないと思います。
私自身もあまり注意せずに使ってしまうのが、定規の目盛り側を使い線を描いてしまうことです。描いている途中、気になって描き直すのですが、定規によっては、目盛りによってできる段差がギザギザ感じるものがあります。基本は目盛りの付いていない方で線を引く、ですが、最近の定規の構造上目盛りの付いていない方は、厚みがあって線が引きづらい物が多いです。
以下、いろいろな定規のポイントを述べておきます。
 
  「定規・スケール・テンプレート」のいろいろ  
  1.直線定規
寸法を割り出したり(サイズを取ったり)直線を引くための基本的な定規です。最低必要な定規です。長さの種類はいろいろあります。20センチぐらいの短いものから、1メートル以上のものまで各種あります。出来れば何種類か持っていると良いと思いますが、45センチのものを中心に30センチ、60センチの3種類ぐらいあるのが理想です。最初の一本は45センチでよいと思います。
メーカーによって目盛りの感じが違うので、自分の好みで選んでください。因みに私は、「UEDA」が好きです。シャープな目盛りですっきりした感じの定規です。「ステッドラー」などはかなり目盛りが太くボッテリした感じがします。
また、方眼状の目盛りの付いたセクション・スケールもあり、以外とラフを描くときなど便利なので、私も愛用しています。ラフなどを描くときに、いちいち三角定規で平行線を描くのが面倒なので、方眼がとても便利です。
また、片側にステンレスを埋め込んだもの(カッターなどを使うときに便利)や昔ながらの溝引き用の溝が付いたものなど細かな違いもあるので、自分の必要とする機能を選んでください。

2.三角定規
2種類の三角形の定規が組みになったものです。一般的には平行な線を描くための道具となっていますが、本来は平行定規と組み合わせる方がメインだとおもいます。平行定規は製図などをやる人でないと持っていないと思いますが、平行定規と組み合わせることにより、30°45°60°90°が三角定規によって作り出せるわけです。それぞれの角度の平行線が引ける利点があるのです。
 
  定規の画像1    
  平行定規と三角定規  
  ただ、実際には三角定規だけで平行線を描くことが多いのですが、使い方がよくありません。次に書く基本を理解してください。
写真a)のような使い方を一般的にはすると思いますが、非常に不安定です。ちょっとした力の入れ具合で定規がズレたりするものです。テコの原理ですね。(たぶん)そこで、写真b)のような組み合わせで使うと安定した微妙な間隔の平行線が引けると思います。使う場所、使う用途で考えながら使ってください。

三角定規もいろいろな種類があります。1番気をつけたいのが、エッジの処理法です。通常直角に断ち落とされているものが多いのですが、中に斜めにカットされたものや2段になったもの(文章では上手く説明できませんが)あります。これは、烏口や製図ペン(ロットリング)を使用したときのインクが、定規と紙の間に染み込むのを防ぐためのものです。
しかし、通常の場合三角定規同士の接点が狭くなり、安定性に欠けることになります。自分の用途を考えて選んでください。最初に選ぶ1組としてはお勧めしません。
そのほか、目盛りの付いたもの、方眼が入ったものなどいろいろありますが、自分の好みで選ぶと良いでしょう。厚みは2〜3ミリがありますが、出来れば3ミリをお勧めします。理由は先にも述べた三角定規同士の接点を大きく取れる点です。安定した使用ができます。
 
  定規の画像2 定規の画像3  
  a)三角定規の組み合わせ(1)   b)三角定規の組み合わせ(2)    
  テンプレートの画像  
  テンプレート  
  3.テンプレート
定規の仲間として紹介します。文具店・画材店でも定規のそばに置いてあると思います。
写真c)のような円を描くものや楕円が描けるもの、ほかに四角や三角、記号のようなものまでいろいろあります。中でも円と楕円のテンプレートは持っていると便利だと思います。
円の場合コンパスで描けるのですが、3センチ以下の直径での円を描くのは難しいし、綺麗に描けませんが、これがあるとバッチリです。
紙に針の穴が開かないのも利点のひとつです。
楕円はこれがないと描けないので、何種類かあると良いと思います。角度で楕円の種類が決まります。円を何度傾けた形の楕円か?という表現です。
1枚1000円チョッとぐらいだと思います。

4.曲線定規
自由曲線を綺麗に描くための定規です。
フレキシブルに形を変えられるものと、雲形定規と呼ばれる、さまざまな曲線で出来た定規のセットが売られています。
ピクトグラムやレタリングなど曲線で仕上げていくものには必要です。
ただ、私はあまり得意ではありません。どうもフリーハンドで描いた方が、良い結果が出ると思います。

「定規・スケール・テンプレート」についての章はここまでです。次回は「鉛筆・シャープペン」についてです。
 
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