● オンラインソフトって何?
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「オンラインソフト」とはインターネットやパソコン通信などの通信回線に接続し、ファイルをダウンロード(※)することによって手に入れるソフトウェアのことです。
パソコンがインターネットやパソコン通信などの通信回線に接続してあれば誰でも簡単にソフトを入手することができ、プログラム作成者側もコストをあまりかけず簡単にソフトの配布ができるという利点があります。
パソコン通信時代からありましたが、インターネットの普及と共にソフトの数も増え、機能的に市販のソフトに負けないソフトも現れてきました。
オンラインソフトには大きく「シェアウェア」と「フリーソフト(フリーソフトウェア)」に分類することができます。
※ ダウンロード
他の保存域に保存されてるデータを自分のパソコン等の保存域に転送してくること。
インターネットで言えば、ウェブページなどに置かれているファイルをネット回線を介して自分のパソコンに保存(コピー)すること。
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● シェアウェア?フリーソフト?
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「シェアウェア」とは使用するにあたり、代金を支払う必要があるソフトのことです。
通常は一定の試用期間や一部機能制限などを設けており、試用して気に入ったら代金を支払い、レジスト(※1)することにより その後も継続して使用することができます。
逆に「フリーソフト」の場合は使用する際に代金を支払う必要はなく、そのまま使用して問題ありません。
「シェアウェア」と「フリーソフト」の違いは、継続して使用する際に代金を支払う義務があるかないかです。(※2)
他に、使用にあたっては無料だがメールを送って登録しなければ継続使用できない「メールウェア」や、気に入った人だけが送金してくれれば良いという「カンパウェア」等があります。
面白いものでは比企 剛仁氏(Change-moi,ダメダメクリッパー,他)による「日本酒ウェア(本来はフリーウェア)」なんてのもあります。
ただ、注意しなければいけないのはシェアウェアでもフリーウェアでも基本的に著作権は作者にあります。
フリーソフトでも著作者(作者)の意思に反するような使い方はやめましょう。著作権フリーという意味ではありません。
※1 レジスト
パスワードや ID といったものを入力して機能制限を解除すること。
※2 シェアウェアの継続利用
シェアウェアを継続して使用する場合は必ず作者に送金しましょう。
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● シェアウェアとフリーソフトどっちがいい?
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シェアウェアとフリーソフトどちらが良いとは一概には言えません。
フリーソフトは基本的に無料なのでコスト面だけで考えれば、フリーソフトが断然お得です。
しかし、フリーソフトの中にはプログラミングの練習として作られたようなモノもあり、知らずに使用するのは危険です。
また、シェアウェアとして正式版を出す前のテスト版、β版と言ったモノもあり、正式版がリリースされた時点で フリー版はサポート打ち切りということもあります。
フリーソフトの中にもシェアウェアや市販のソフトのようにお金を払っても惜しくないような素晴らしいソフトはたくさんありますが、一般的には多機能・高機能なものはシェアウェアに多く、お金を払っている分サポート面でも勝っていたりします。
しかし、シェアウェアは そのソフトの一部機能しか必要としなくても 使い続けるには代金を支払わなければならないといけません。
また、多機能・高機能すぎるソフトは反面、操作が複雑すぎて使いづらいソフトになります。(市販のソフトにも言えることだけど)
その点、フリーソフトにはシンプルなものが多く初心者でも簡単な操作で使えこなせたりします。
一番いいのは、市販ソフト並みの機能を持ったフリーソフトを探し出すことですが、そうそう見つかるわけでもありません・・・。
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● 良いオンラインソフトを探すには?
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[ 窓の杜 ] 、[ Vector ] 、[ Download ASCII ] 、[ L-Internet Resource Center ] などのランキングや、パソコン雑誌に掲載されているオンラインソフト特集などに書かれているコメントを参考にすれば目的に見合った良質ソフトを探し出しやすいでしょう。
ランキング上位の定番ソフトは、色々な環境で多くの人に使われている分 バグ(※)の発見も早く、比較的安定してるものが多いと言えるでしょう。
あと、これはあまりお勧めしませんが 片っ端から使ってみるというのも手です。当然、責任は持ちませんが (^^;
ただ、あまり知られていないようなソフトでも使い方、使用目的、使用環境によっては十二分に威力を発揮するソフトもあるので、「ランキングに入ってないから・・・」「あまり有名じゃないから・・・」と言って見限るのは早計です。
コメントや説明をしっかり読んで、自分に必要なソフトか、自分が必要としてるソフトか、を見極める目も必要です。
また、英語が分かる人ならば海外のオンラインソフトを探してみるとより高機能なソフトが出回ってるかもしれません。
私の場合、英語を見ると拒絶反応が出るのでほぼ全てが国内産ソフトですが (-_-;)
※ バグ
プログラム上の欠陥
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● ダウンロードができない・・・
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オンラインソフトというからには通常、インターネットなどを使ってファイルをダウンロードしてくるのですが、通常はブラウザを使ってファイルへのリンクをクリックすれば、ダウンロードするファイルの保存先を指定するダイアログ画面が表示され、指定が終わればダウンロードが開始されます。
しかし、稀にダウンロードができない場合があります。これにはいくつか原因があります。
(1) リンク先にファイルがない。
(2) サーバーが混雑している。
(3) 回線が切れている。
(4) 実はダウンロードできていた。
(1)の場合は2パターンあり、1つはページに記入されたリンクが間違っていた場合。
もう1つは、ファイルをサーバーにアップロード(※1)し忘れてファイル自体が存在しない場合。
郵便に例えるなら前者は住所を間違えた、後者はその住所に住人がいない・・・といった感じでしょうか。
どちらの場合でも「File Not Found(ファイルが存在しません)」といった感じのエラーが表示されると思います。
これらの場合は そのホームページの管理人にメールして直してもらうか、別のダウンロード可能なページからダウンロードすれば問題ありません。
(2)の場合はサーバーに負荷がかかり過ぎ(※2)ダウンロードの要求に対しての処理が行われない場合です。
これはサーバーが空いてる時間にダウンロードすれば大丈夫です。
逆に混雑が予想されるテレホタイム(※3)はダウンロードできない場合が多々あります。
(3)の場合はたんに回線が切れていてインターネットに接続されてない場合です。
回線が切れる理由は回線の混雑が主な原因だとは思いますが、他にもブラウザの設定で「数分間ネット回線が使われていないと自動的に切る」という項目があり、その時間が短いために頻繁に回線が切断されたり、他のソフト、例えばメールソフトで「メール受信後に回線の切断」といった項目にチェックが入っていてメール受信後に回線が切断されたりします。
これらの場合はたんにインターネットに接続をし直すだけです。
あまりにも頻繁に切断されるようならネット関連のソフトの設定を見なおしてみましょう。
(4)の場合。これはパソコンも初めて、インターネットも初めて、といった方に多いようです。(実際 質問を受けた方に結構いた)
実はダウンロードされているのに、ファイルの保存先が分からなかったり、ダウンロードの際にファイル名を変えてしまったため、どこにダウンロードしたファイルがあるか、どれがダウンロードしたファイルか分からない、と言った場合です。
この場合はダウンロードする時に注意が必要です。
まず、ダウンロードする際はファイル名を変えない。訳もわからず名前を変えてしまって後で覚えてないってことがあります。また、後で色々と問題が出てくるため名前はそのままにして保存してください。
そして、ファイルを保存するフォルダを決めておく。
ダウンロードしたファイルは全てここ、という風に決めておけばどこに保存したか分からないといったこともなくなるでしょう。
始めのうちは「デスクトップ」や「My Documents」といった分かりやすいところにファイルを保存しておいて、慣れてくれば「ダンロードファイル」といった専用のフォルダを自分で作って用意すればいいかもしれません。
上記以外にもさまざまな理由が考えられますが回線が空いてる時間帯にインターネットを接続してデスクトップにでも保存してやれば問題なくダウンロードできると思います。
また、何度やっても無理だという場合、著名なソフトなら雑誌の付録CDから手に入れることもできます。その場合、多少バージョンが古くなったりしますが。
※1 アップロード
ダウンロードとは逆に自分のパソコン等の保存域に保存されているファイルを他の保存域に転送すること。
※2 サーバーに負荷がかかる
手っ取り早く言うと、ダウンロードしようとしたファイルが置かれているサーバー(コンピュータ)に「ファイルをダウンロードしますよ」とメッセージを送ったのですが、その要求に応える暇がないほど他の処理に終われている・・・っていう状態。
※3 テレホタイム
NTTのサービスである「テレホーダイ」のサービス時間帯(23:00〜8:00)を指す。
特に23:00〜2:00頃はよく回線が混雑している。
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● インストールの仕方が分からない!
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インストールの仕方はソフトによって様々なので、付属ドキュメントやヘルプを参考に行います。
また作者のホームページに画像付きで詳しくインストール方法が紹介されているものもあります。
はじめからインストーラーのついたソフト(※1)なら、ダウンロードしてきたファイルを そのまま実行すれば自動でインストールを開始しし、いくつか設定を行えばインストールが完了します。
しかし、オンラインソフトの多くがダウンロード時のデータ転送速度を速くするため(※2)にファイルを「圧縮」しています。
「圧縮」というのはデータを一定の法則に添ってデータをまとめることにより、ファイルサイズを小さくしてやることです。
圧縮されたファイルをダウンロードしてきたら まず そのファイルを「解凍(展開)(※3)」してからインストールを行わなければなりません。
※1 インストーラーのついたソフト
実行ファイル(*.exe)となっている。また圧縮ファイルの中にインストーラーを備えているものも多い。
※2 ダウンロード時のデータ転送速度を速くする
ダウンロードにかかる時間を短くし、サーバーや回線の負荷を抑えるため。
※3 解凍
圧縮されたファイルを元のファイルに戻してやること。「展開」とも言う。
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● ダウンロードした圧縮ファイルはどうやって元に戻す?
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初めてネットからソフトをダウンロードした人が最初に壁にぶつかるのがここだと思います。
圧縮の形式は色々ありますが、オンラインソフトの圧縮でよく使用されるのは「自己解凍」「LHA」「ZIP」の3種類です。
自己解凍形式(拡張子 = .exe)の場合は特に意識することなく そのまま実行すれば簡単に解凍することができます。
LHA形式(拡張子 = .lzh)や ZIP形式(拡張子 = .zip)の場合は、解凍ソフトを使わなければ解凍できません。
オンラインソフトの中にも様々な解凍ソフトが出回っているので、それらをダウンロードしてきて使用すれば比較的簡単です。
初心者むけの解凍ソフトとして お勧めするのは「Lhasa (らーさ)」です。
このソフトはデスクトップにできたショートカットアイコンに圧縮されたファイルをドラッグ&ドロップ(※1)すれば解凍が行えます。
外部DLL(※2)を必要とせず、LHA形式(国内で最も標準的)・ZIP形式(海外で最も標準的)両方に対応しているので解凍のほとんどがこれ一つで間に合います。
Lhasa の使用方法はこちらを参考にしてください。 〜 解凍ソフト導入( Lhasa 編) 〜
※1 ドラッグ&ドロップ
掴んで離す。データファイルを選択操作(ドラッグ)し、アプリケーション等のアイコンの上で離す(ドロップ)マウス操作のこと。
※2 DLL
Windows上で様々なアプリケーションが共有して使用するプログラムを組織化して集めてあるファイル。
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● オンラインソフトを使う時の注意は?
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必ず使用する前に付属ドキュメントやヘルプなどを読んで動作環境や使用上の注意などを確認しておきましょう。
多くの人が そういったものを見ずに使用しているようですが一度くらいは目を通しておきましょう。
一度実行してしまうと、レジストリやシステムの設定などを書き換えられてしまい、パソコンが正常に動作しなくなり、最悪 再セットアップしないと元に戻らない場合もあります。
中にはアンインストールの方法が書かれていないソフトもあるので、そういったソフトを使用する時は特に注意しましょう。
安易にエクスプローラからファイルだけを削除すると余計にシステムが不安定になることもあります。
しかし、中には付属のドキュメントに書かれた通り正しくアンインストールした場合でも書き換えたレジストリなどを元に戻さないソフトも見られるので注意しましょう。
また、オンラインソフトはユーザーの意見やバグ対処などの対応が早く、短い期間でバージョンアップが繰り返されます。
古いバージョンではバグなどが含まれていることが多いので なるべく最新の正式バージョンのものを使用しましょう。
ソフトのアップデートはそのソフトが終了されているか確認してから行うようにしましょう。
ソフトが起動したままだとアップデートが正しく行われないことがあります。
推奨される使用環境で正しく使用していれば それほど問題は起こらないと思いますが多少の知識を持った上で使用するとより安全です。
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● シェアウェアの代金はどうやって支払う?
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一般的には郵便振替による送金と銀行振込による送金が多いようです。
最近ではインターネットを使って送金代行を行うモノも多く現われはじめました。
[ Vector ]や[ Pipenet ]ではクレジットカードによる送金代行サービスを行っています。
パソコン通信大手の[ NIFTY SERVE ]も会員のみですがクレジットカードによる送金代行サービスを行っています。
送金方法はソフトにより異なりますが、最近では多くのソフトがクレジットカードによる送金代行サービスに対応するようになってきました。
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● シェアウェアに対して代金を支払わないとどうなる?
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通常は試用期間が過ぎたら、送金して作者から解除キーを知らせてもらい キーを解除しないと機能が制限されたり送金を促すメッセージが出されたりします。
中には一切使用できなくなるソフトもありますが、多くは 前記のような制限はありますが そのまま使用することができます。
しかし、使用期間後も継続して使用する場合は必ず作者に送金して下さい。
使用する気がない時は速やかにアンインストールしてハードディスク上から削除してください。
そのまま送金せずに使用した場合、著作権法違反で訴えられることもあります。
シェアウェアに対して送金を行わない場合として他にも考えられます。
他人に解除キーを譲ってもらい使用する、プロテクトを解除した複製品を使用するなどの明らかな不正行為です。
これらの行為はすべて違法です。
作者に対し代金を支払うことはシェアウェアを継続使用する上でのマナーであり、当然の義務です。
モラルの問題ですが、これを読んで頂いた方に多少なりとも理解頂ければありがたいと思います。
※ シェアウェアの継続利用
シェアウェアを継続して使用する場合は必ず作者に送金しましょう。
--- 関連リンク ---
Business Software Alliance
コンピュータソフトウェア著作権協会
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● ウィルスの心配はないの?
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コンピュータ上で言うウィルスとはコンピュータウィルスのことでコンピュータ・システムに潜入し(感染)、一定の期間を置いて(潜伏)ディスクの内容を書き換えたり消去したりする(発病)プログラムです。
この一連のサイクルが生物界のウィルスに似ていることから この名がついた。
オンラインソフトはネットを介して気軽にファイルをダウンロードできると言う性質上、コピー元のファイルがウィルスに感染していれば被害が拡大しやすいと言う事実は否めません。
しかし、ウィルスはダウンロードしただけでは感染せず、その感染されたプログラムを実行して初めて感染します。
このあたりを勘違いしてる方が一般に多いようです。
通常、オンラインソフトの配布サイトでは独自にウィルスチェックを行っていますが、念を押してダウンロードした後もウィルスチェックを行うようにしましょう。
定期的にシステム全体もウィルスチェックを行うようにすれば、より確実でしょう。
ここで気をつけたいのはウィルスチェックを行うウィルス対策ソフトのデータベースが最新であるということです。
コンピュータウィルスは日々進化(※)しています。
古いデータベースでは新たなウィルスの進入を完全に防ぐことができません。
常に最新のものにアップデートしておくよう心がけましょう。
※ コンピュータウィルスの進化
心ない人の手によって新たなウィルスプログラムが作り出されている。
--- 関連リンク ---
トレンドマイクロ株式会社 (ウィルスバスター) >>>
オンラインスキャン
株式会社シマンテック (Norton AntiVirus) >>>
シマンテックセキュリティチェック
ネットワーク アソシエイツ株式会社 (VirusScan)
情報処理振興事業協会
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● 2000年問題は大丈夫??
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これは一概に言えませんが最近になってバージョンアップをしてるものは たいてい2000年問題に対処しているでしょう。
問題なのは数ヶ月、半年、数年と一度もバージョンアップをしていないものです。
Windows95 が市場に出てからすぐに公開されたが 最近ではまったくバージョンアップしてないものの中には2000年問題に対して何ら対処されてないものが多く含まれていると思われます。
また ソフトが2000年問題に対応していてもシステム(Windows)自体が2000年問題に対応していなければ何らかの問題が起きるかもしれませんので そちらは各自が2000年問題対応プログラムで処置しておく必要があります。
なかには2000年問題とはまったく無縁のソフトもあるでしょうが必要なら作者にメールで問い合わせるなどして最善の処置をしておきましょう。
<追記 '00-04-05>
大きな問題もなく無事2000年を迎えましたが、古くて今はあまり使われてないようなソフトを使うときには一応 注意しておきましょう。
また、Windowsを再セットアップした場合などは新たに対応モジュールなどをインストールし直す必要があります。
--- 関連リンク ---
マイクロソフト >>>>>
マイクロソフト西暦 2000 年対応情報開示リソースセンター
BizIT >>>>>
Y2K WebSite
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