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真・Water Gate Cafe
葵館談話室

 


 「お前はもっと我侭になってもいいんだ。自分を押し殺すな」
 



   
    
     『 我(わが)ままに
         
          我(われ)がままに 』 
       作 南風野
                      



 「お前の中にどんなお前がいても大丈夫だ。
  俺は、俺達はずっとそばにいる。何処にも行かない。だから!」
 

 −−−お前の本心を聞かせろ。



 いろんな理屈をこねて隠した想い。

 皆が傷ついて欲しくないと思ったのも、本心。
 だけど、どこかで思ってた。
 
 そうしなければいけない。そうするべきなんだ。
 それが、皆のためなんだから。それが一番良い方法なんだから。
 守られる事しか出来ない、私に出来る唯一の事なのだから。
 
 安っぽいヒロイズムに酔って誤魔化した暗い感情。
 
 怖かった。いつか皆が離れて行くような気がして。
 不安だった。そのうち要らないと言われるような気がして。

 
 聖女らしくしてなきゃ、自分には価値が無いとずっと思ってた。

 ウソをついていたつもりはない。
 聖女と呼ばれたくてしていたわけでもない。

 でも、まわりの期待を裏切る事は出来なかった。
 自分を理性で抑え、ムリをしていたのもホント。



 だから逃げた。
 あの人の誘いに乗った。


 
 なのに、それなのに、


 逢いたかった。

 
 (そばにいて、何処にも行かないで。)
  
 心の奥に仕舞い込んだ願い。
 あなたはどうして知っていたの?


 私を見る優しい瞳。
 
 「美里葵」を見てる。

 私の言葉を待ってる。


 我侭になってもいいの?
 聖女じゃなくてもいいの?
 

 あなたのフワァっとした穏やかな優しい笑顔に言葉が零れ落ちた。

 
 「私、あなたと、みんなと離れたくない」

 
 素直な、美里葵の気持ち。

  
 あなたが本当に嬉しそうに微笑み、
 まるで小さな子供にするようにガシガシと私の頭を撫でた。

 その向こうに皆の笑顔が見える。

 


 もう逃げない。逃げたくない。
 この仲間達といるために。






 これが私の最初の我侭。
 私が、私になる最初の一歩。




      
       我侭に。
       
         我がままに。










あとがき・・・みたいなもの

 作者の駄文を読んで下さってありがとうございました。
 13話の葵ちゃんの心情を自分なりに(勝手に)解釈してみました。
 よくあるネタだと思いますが、
 「我ままに  我がままに」 
 このフレーズが使いたかったので書いてしまいました。
 元ネタは柳原望作『わがまま姫の反乱』です。
 このフレーズがとても印象に残っていたのと、
 私が、13話の葵ちゃんに(龍麻として)言いたかったからです。

 

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