![]() |
![]() |
DAXで富山を目指せ!ツーリング
今年の3月、北アルプス大日岳で起こった雪崩でワンゲルの仲間が亡くなった。(このHPにもたびたび訪れてくれた奴です。ちなみに。)その追悼登山が9月4日5日にある。俺は公共交通機関や人の車に乗ることが嫌いだし、せっかく富山まで行く事なんだからついでに俺のグレーゾーンな飛騨、北陸地方の景色や道を味わっとこうってことでバイクで行く事にした。RF900Rの方が楽で速くて楽しめるし信頼できるが、ガソリン代高速代考えたら車や電車で行く方が遥かに安くつく。下道だけならDAXの方が楽だし、気楽に乗れる分景色を楽しめそうだ。って事と、ややうけ狙いもあってDAXで行く事にする。
9月3日
早朝2時起床。前日21時まで残業してたりして2時間しか寝てない。栄養ドリンクやコーヒーを飲んで眠気、ダルさを吹き飛ばす。準備は何もしてなかったので速攻でパッキング。野宿する事を考えてるのでシュラフカバーを一番底に詰め、着替え3日分、雨具、トレッキングシューズ、工具、それに予備オイル、ガソリンを35リットルザックに詰め込む。そういや地図がない。持ってる中部北陸が入ってる地図は東北からの帰りに北陸道で取ってきたやつしかない。肝心の富山県が入ってないけど野性の勘で行くとし、これでいいだろう。3時半過ぎ、近所の人を起こさないように4速でポコポコと出発。
2号線、171号線と京都方面向かうときのいつものルートを走る。時間が時間だけにいつも激しく渋滞してる171号線もほとんど車は走ってない。4速全開82キロでガンガン突っ走る。高槻市内では思ったとおり暴走族と遭遇。早朝の171ではいつも出会いますな。高槻市内で一回目の給油。高槻と京都の間の少しの区間だけ街灯が少なくて、DAXの暗すぎるヘッドライトではちょい不安。京都市内に入り、いつもどうり東寺の前で休憩。写真を撮り、オイルを補充。ひたすら全開走行だった為激しく減っててタイヤにかかりまくりだったのでこれも拭いておく。
![]() |
東寺。
朝5時。 |
京都、大津を抜け栗東の吉野家で朝食。大分明るくなってきたがまだ6時前。2時間半で滋賀の栗東とはなかなかけっこう速い。8号線をどんどん進み、近江八幡で2回目の給油。米原からは21号線で岐阜方面を目指す。伊吹山河とてもキレイに見える。米原のローソンで休憩とオイル補充。あっというまに大垣市。3回目の給油。少し農道風のトコ走って157号線。岐阜市内から256号線。そろそろ通勤時間帯で車多し。256号線の快適なワインディングをそれなりのペースでドンドン走る。山中のワインディングなんでけっこう寒い。Tシャツ短パンツッカケじゃやっぱ寒い。下の長いのはカッパだけなんで長Tシャツとカッパって変な格好で走る。途中256号線と県道が分岐するが県道の方が立派な道なんで県道の方を走り、白鳥の方へ抜けようとしたら崖崩れで通行止め。しゃあないんで13キロも戻って256号線へ。が、また通行止めの看板。でも4日かららしいので助かる。岐阜市内まで戻らされるところだった。256号線の郡上八幡までは国道とは思えないすごい狭道。439号線並み。ガソリンもかなりピンチなんであせった。八幡町の小さな集落にあったガソリン屋で無事4回目の給油。2.2リットルも入った。危ないところだった。
![]() |
崖崩れで通行止めである。
DAXなら行けるかもと思ったがガソリン がピンチなんでやめた。 |
郡上八幡からは国道156号線。長良川沿いに郡上八幡、白鳥と抜け、分水嶺を越え庄川沿いに日本海側砺波平野に抜ける道だ。想像以上にイイ道でツーリングライダーも多い。いつもは返してくれないピースサインも今日は大きな荷物背負ってる為かほぼ100%返って来る。天気もいいし最高の気分。高速コーナーが続く続く。でかいバイクならもっと楽しめそうだ。白鳥を抜けややタイトな道になり分水嶺の高原地帯。分水嶺越えてもまだ岐阜県内で今度は庄川に沿って下ってく。だんだん川幅が広がり土ばかりの異様な光景。渇水なんだなぁと感じる。ロックシェルターの多いところだ。ロックシェルターが狭くて大型車の対抗待ちでけっこう混んでいる。ロックシェルターの途中の分岐から御母衣ダムの築堤上に登れるので行ってみる。自然の岩をドンドン積み上げて造ったような不思議な巨大な構造に圧倒される。
![]() |
御母衣ダムの築堤から。
渇水である。上流のほうは もっと凄かった。 ほとんど土しか見えんかった。 |
![]() |
御母衣ダム築堤上から下流方面。 |
![]() |
御母衣ダムを正面から。
砺波側から上ったら大きな 岩の壁が突然現れて驚くだろう と思う。 |
![]() |
白川郷の合掌作り。
けっこうたくさんあった。 |
またまたガス欠症状が現れたので55キロ定速走行で抜かされながら走る。走っても走ってもひたすらロックシェルターとダム湖ばっかりで人の気配がなくて焦る。合掌造りで有名な白川郷でやっと5回目の給油。2.5リットル。非常に危ないところであった。
白川郷だけじゃなくこのあたりには合掌造りの家が多いようで橋やバス停やドライブインとかまで合掌造り風で面白い。川を渡る毎に岐阜と富山の県境を行き来する珍しいところを抜け富山県へ入る。雨がポツポツときたのでカッパを上も着るがすぐに止む。でも寒かったのでそのままで走る。ダム湖とロックシェルターが続く景色と観光バスの渋滞に飽きてきて眠気がさしてくる。そういや12時間走りっぱなしである。堪らなく眠くなったので路肩でザックを枕に30分ほど仮眠。仮眠直後が一番危ないので気を引き締め出発。砺波市に入る頃ようやく平野地帯になる。このまま156号線で高岡、そこから8号線では遠回りなので山のすそを走るようにし、富山市内を走らずに目的の立山を目指すとする。山に登らず、平地に降りずな所を探しながら県道や町道を東へ進む。大山町や大沢野町、常願寺川といった地名が立山に近いことは知ってるのでそれを書いた青看板だけを目印に走る。途中大沢野町で6回目、本日最後の給油。大きな川を越え”常願寺川か!?”と思ったら神通川ですこしイタイ。大山町立山町と抜けようやく常願寺川。あとはこの川沿いに登るのみ。平野部なのにすでに大きな落差の堰があったりしてさすが日本一の急流だ。立山町の中心部を抜け約10キロで本日の目的地”文部省立山登山研修所”に17時頃日没に2時間余裕で到着。車で来ている連中は名神多賀、電車の連中は金沢らしく、早く着きすぎたようで暇。ラーメンや菓子を食い、風呂に入り泥のように眠った。
9月4日
この日は登山。ケーブルカー、バスで室堂まで行き、そこから奥大日岳を越え大日小屋までのコース。メンバーは神戸大、都立大の学生と家族の方それに講師の60名の巨大パーティー。講師は日本を代表する登山家ばかりでなかなかすごい豪華な登山である。大日小屋も室堂も高度的にはほとんど変わらないのでアップダウンばかりで楽な登山だった。雨には参りましたが。
![]() |
大日小屋より、
夕焼の剱岳。 一瞬の晴れ間だった。 |
9月5日
大日小屋から称名滝まで降りるコース。ひたすら下り。2000メートル近くは下ったと思う。
![]() |
朝の剱岳。 |
![]() |
大日小屋より、
大日岳 |
![]() |
不動の滝。
山奥にあって何時間も歩いた 者のみしか、 見ることが出来ない。 |
![]() |
落差350mの日本最大の滝、
称名の滝。 これだけ離れてても 水しぶきがくる。 |
研修所で風呂に入り、解散後出発。とりあえず富山市内へ。そして8号線を西へ。金沢まで50キロくらい。思った以上に近い。高岡市小矢部市を抜け、くりからトンネルを抜けると石川県。そしてすぐに金沢市。高速道路の脇がバイパスみたいになってて大都市のわりに走りやすい。特に渋滞にもはまらずスムーズに金沢市内を抜け松任市。すき屋で夕食を取る。行きの間にヘッドライトが点かなくなってたので開けてみると電球は切れてない。配線が不良らしい。ついでにテールも点かない。小松市内のホームセンターで電線買ってバイパスさせて点けようと考えたが点かないので諦めた。あたりも暗くなったのでヤバイ。とにかく走って野宿適地を探す。が、道の駅みたいなのはないし、なかなか良さげな場所はない。コンビニ地図で現在地確認したころには外は完全に日が落ちてる。歩いて探し、コンビニから3分くらいのところに”加賀特殊車両指導取締基地”ってよく分からない道路関係の多分過積載の取り締まり所みたいなのがあって特に使われている様子もなく無駄に広いアスファルトがあって虫もあまりいない。トイレも水もないし、国道の真横なのでそれなりにやかましいが、探すのめんどくさいのでここの庇のしたで寝るとする。することないし明かりもないのでシュラフカバーに潜ってMP3でも聞く。20時前だし車がうるさくて全く寝付けなかったがそれでも翌朝5時まで眠った。
9月6日
![]() |
朝5時、出発前。
よくこんな所で眠れるもんだ。 我ながら。 |
5時頃太陽の明るさで起床。日本海側の大動脈の8号線が真横を走ってる。我ながらよくこんな所で眠ったものだ。地図を見ると加賀市の西の端、もうすぐ福井県との境らしい。ここから近そうな東尋坊をまず目指す。暖気しながらパッキング。パッキング終わった頃DAX見たら地面に直径7センチくらいのオイルだまりが出来てる。いつのまにか取れたチェーンカバーのネジの穴から激しく垂れてる。とりあえずハンドルのネジ1本を移植して塞ぐ。オイル漏れが気になるのであまりエンジンに負担をかけないように走る。県道から国道305号線ですぐに福井県に入り北潟湖って湖の横を走る。とりあえず休憩しエンジンを見るが特に大きく漏れてはない。昨日漏れてエンジン下部に付着したオイルが熱せられて垂れやすい状態になって一気に垂れただけらしい。漏れ具合は以前と変わらず。特に心配するほどでもないようだ(?)松林の中の県道を走り東尋坊。海に突き出た断崖絶壁。大きな日本海がとてもキレイ。まだ6時過ぎなんで観光客もすくない。遠くに見える火力発電所もイイ感じ。
![]() |
松と日本海と雄島。
東尋坊の駐車場より。 |
![]() |
東尋坊の岩場と雄島。 |
![]() |
上二つとは反対方向。
遠くに福井火力発電所。 こことの間に九頭竜川の河口。 |
再び国道305号線に戻り越前海岸沿いをどんどん走る。けっこうタイトなところもある岩礁が印象的な海沿いの道。北陸はあまりバイクでは面白くない所だと思ってたけどけっこうイイ道ではないですか。平日にもかかわらずツーリングライダーも多い。河野海岸道路って有料道路を走る。8キロしかないくせに車は1000円以上もする高い道で料金見て引き返す車もいたが、原付は90円なので走った。景色は今までと特に変わらず、何故有料なのか謎だった。
![]() |
越前海岸にて。 |
![]() |
越前海岸国道305号線にて。
ロックシェルターをまたぐように 岩のトンネル。 上の岩落ちたらひとたまりも なさそうだけど。 |
![]() |
河野海岸道路にて。
敦賀湾挟んで対岸に敦賀半島。 |
敦賀市内の吉野家で昼食を取り、今度は27号線で小浜方面を目指し、162号線で帰ろうと計画するが、途中で飽きたので303号線367号線と走る。京都北山と比良山系の谷間の鯖街道と呼ばれた道だ。この道が意外と楽しめた。京都から50キロほどな所なのに車はほとんどなく、二車線くらいの気持ちいいコーナーが続く。大津市に入り、有料の途中トンネルがある。20円だがお金を出すのがめんどくさかったので477号線で堅田へ。161号線から西大津バイパス、国道1号線と抜けるがひたすら混雑。京都市内を特に止まらず抜け、八幡市のホームセンターで補充オイルを買って補充。昨日の出発前から補充してなかったがほとんど(300ccくらい)減ってなくて驚いた。オイルが多いと減るのも早いようだ。1号線、新御堂筋、淀川の堤防、43号線とひたすら渋滞の中を走る。そして、14時過ぎ無事下宿到着。