中央改札 交響曲 感想 説明

宇宙からの侵略者
  〜「エイリアン9」「成恵の世界」「最終兵器彼女」早駆け紹介〜
亜村有間[HP]


 申し訳ありません。突然の大ニュースのため、前回の予告を
中断して、軽く情報と書評的な書き込みを。
 
 突然書き込んでも「何それ?」と首を傾げる人が99%と思われる
のが残念なところですが、なんと「エイリアン9」がOVA化
されるとか…。
 紹介からして「可愛い作品です」とか書かれているのが不安とか、
単にアニメ化されたからと言って無条件に喜ぶわけにはいかないとかは
痛いほどわかっているけど、それでもやっぱり嬉しい。
こういうSF作品がアニメ化されるというだけで意義がある。
(少なくとも、某ヨーコと違ってキャラデザには全く問題なし。)
 例えば「成恵の世界」か「最終兵器彼女」がアニメ化でもされない
限り、こんなに嬉しく驚くことはないだろうなあ…。
 
※「エイリアン9」(富沢ひとし)(秋田書店):
 かなり恐くて不条理な宇宙生物の寄生・侵略物語を、
舞台に不釣り合いな程に極普通の少女達を当事者に置いて
奇妙に淡々と描いた奇作。SF的アイディアというよりは、
視覚的・演出的に強烈にSFマインドを感じさせる。
 
※「成恵の世界」(丸川トモヒロ)(角川書店):
 設定条件にSF的なものがあるものの、基本的にほのぼのとした
暖かいラブコメ・日常ドラマを綴る作品…今の所は。
(こちらなら本当に「可愛い作品です」と言ってしまってよい。)
しかし、折に触れ除かせるSFマインドは決して無視できない魅力を
秘めている。
 
※「最終兵器彼女」(高橋しん)(小学館):
 あの「いいひと。」の人がSFを!? と
唖然としたのは私だけだろうか。
 読んでみて、繊細で痛く、だけど暖かい直球勝負のラブストーリーに
ようやく納得したが、次々打ち出されるSFマインド、強烈な演出に
驚かされるばかり。
「見せない」ことによる怖さと不安をこれほど効果的に実現した演出した
作品はなかなかないだろう。 
 ラブストーリーを盛り上げ切なさを表現する手段としてのSFなのか、
SFに深みと魅力を添えるためのラブストーリーなのか…。
互いに拮抗するこの二つの要素のせめぎ合いには息を飲まずにいられない。
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