中央改札 交響曲 感想 説明

悠久の刻 第二話
らむだ?


第二話

「痛ってー、頭ん中がグニャグニャする。…ここ何処だ?」
凌斗があたりを見回すと、彼は河原の土手ではなく街道らしき場所に立っていた。そして、足元には火のくすぶっている煙草を見つけた。

「マイルドセブンか、ってことは俺がさっき投げ入れたやつか?」
新しい吸殻なのでほぼ間違いなかった。

「参ったな、さっきの穴は時空の穴ってのか?まるでマンガかゲームだな。」
辺りにはさっきのような穴がなかった為、しばらく木の下で煙草をふかした後、歩きながら考えることにした。
しばらく歩くと少女が向こうからやってきたので、近くの街を聞く事にした。

「ちょっといいか?」

「なんですか?」
〔シーラ・シェフィールド、ピアニストの卵で典型的なお嬢様なので男性に対して免疫がほとんどない。〕

「ここは何処?」

「ここですか?エンフィールドの外れですが。」

「エンフィールド?まあ、いいか、そこは向こうでいいのか?」
聞き覚えのない街の名前に戸惑うがとりあえずそこで情報を集める事にした。

「ええ、向こうです。」
と言ってシーラは来た方向を指した。

「ありがとう。」
(・・・なんで日本語が通じるんだ?)
作者の都合と言うやつである。
(それはともかくどうするかな、エンフィールドとか言う街で帰り方を探してみるか。)
そんな事を考えながら歩いていると森の中にオーガが出てきた。

「なんだこいつは?やれやれ。ファンタジーの世界、ってやつかよ。」
オーガは凌斗を無視して、シーラのほうへ進んでいった。
どうやらシーラを獲物として定めたらしい。

「ほっとく、訳にもいかないだろうな。」
凌斗はすかさず走り出してオーガに蹴りを入れた。

「これで一発・・・とはいかないか。」
オーガは少しよろけて凌斗のほうを睨んだ。
シーラは、いきなりの事で状況を把握しきれていなかった。
「おい、ボーっとしてないで早く逃げろ。」
と凌斗はシーラに逃げることを促した。しかしシーラは放心状態だった

(こいつを逃がして俺も助かる方法は・・・と。
どうやら相当頑丈みたいだし、俺一人なら逃げ切れない事も無いかも知れんが。
体格からして基本的な身体構造が人間とさほど変わらないみたいだから・・・、)

「オオオーーー!!!」
オーガが無造作に両手を振り回して攻撃をしてきた。

「力はありそうだが、当たらなきゃ意味無いな。」
凌斗はオーガの攻撃を避け、頭が揺れるようにハイキックであごを蹴り飛ばした、オーガがひざから崩れ落ちた。凌斗はオーガの眼にナイフを突きたて、さらに足でナイフを押し込んだ。

「これで死ななかったら化け物・・・、まあ見た目は化け物だが。」
凌斗はシーラに

「怪我は無いな?」
と様子を確認した。

「だ、大丈夫です。」
シーラはすぐに立ち上がった。

「街はこっちでいいんだな?」「はい」
と確認し、さっさと歩いていった。

                                  続く
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