中央改札 交響曲 感想 説明

BackDraft Fighters Bible 2nd
regret man


「悠久幻想曲OUTDOOR-story

-BackDraft Fighters Bible-

2nd Grade「気まぐれな炎」

 ヤル気はないが、腹は減る。いては迷惑な存在だ。ただ、飯だけ食って、何もしない。
それなりに見合う働きをしろってんだ。
 だが、これはKeiのことではない。こいつはヤル気がないだけ。本来は、すごいヤツだ・・・
と思う。
 何故こんな話をするのかというと・・・
ぐ〜・・・・・・・
「腹減った」
 Keiは誰も聞いちゃいない訴えをした。
 こいつにあわせてのことだからだ。
 そう。Keiは、Keiの腹は空腹を訴えていた。
 無理もない。携行食(乾パン系が中心)がきれたのは、つい1日前だが、それでもKeiにとって
1日物を食べないということは、かなりきついことだった。
 Keiは、本来大食らいなのだ。携行食なんかで足りるわけはないのだが、なにも食わないよりかは
マシであった。ただ、今日は、もとい昨日の夜から、水以外何も口にしてなかった。
(なーんかさ、腹が減るとさあ、塩分みたいなのが溜まってる感じがすんだよな。んで、気持ち悪く
 なって・・・何も食いたく無くなんだよな・・・・・)
ぐう〜・・・・・・
(どっかで、飯食おう!)
 Keiは、決心した。だが・・・・
(ここは・・・・どこだ?)
 Keiは、辺りを見回した。
(公園が、あるな・・・。他には・・・)
 家は幾つかあるのだが、飯屋らしき建物は一つもなかった。
 Keiが今いるところ・・・それは、「日の当たる丘公園」周辺の地区であった。門をくぐって、
Keiはとりあえず、東に歩いていった。途中、「グラシオコロシアム」、「自警団事務所」
「ショート研究所」などがあったが、Keiは「でけぇ建てもん」、「物騒な建てもん」、
「シカト・・・」という、なんともヤル気のない感想を述べた。エイレン橋を渡り、適当に
曲がり、まっすぐ・・・・それで、現在に至る。
 まあ、ようは、勢いで適当に歩き回ってた訳だ。それも無目的に・・・。
「いーま、なーんじだ?」
 誰に問うのでもなく、自分に尋ねながら、自分のトラベルバックから懐中時計を取り出して見た。
「2時・・・45分前」
 ようは、1時15分だな。
「あー!!もう飯屋だ、飯屋!!旨い飯屋!!どこだ、バーロゥ!!」
 急にきれるし・・・・・どうしようももないな。周りに人がいなかっただけマシか。
(聞こうにも、人がいねぇしな、もうしばらくあるきゃ、いるか・・・・な?)
 しばらく歩くと、十字路にでっくわした。それを左に曲がるKei。
 そしてしばらく歩いていると・・・・
「・・・だから・・・あやまってる・・・じゃない・・・」
(あ?)
 Keiは声のした方へ向きを変えた。なんか小さい路地がある。そこから声がする。
 なんか、口論のようだが・・・・
 Keiは、その路地に何の躊躇なく入っていった。すると、ちょっとした人垣があった。
 覗いてみると・・・・
「だ〜か〜ら〜!!謝ってるって言ってるでしょうっ!!しつこいんだから!!」
「いやいや、なんか謝罪の気持ち、みてーなもんが伝わって来ないんだわ。だから、その後ろの
 子に、きてって言ってるの」
「あ・・・あの〜私・・・困ります・・・」
「シェリルは嫌だっていってんの!!謝ったから、いいじゃないかっ!!」
「それが、反省してねぇっていってんだよ!!!」
(なーんだ、『からみナンパ』か。あの、2人は・・・まあ悪くはないが、ヤローどもは、
 最悪だな)
 ・・・・・えー・・・状況は、こうです。路地に入ったKeiが見たのは、なんかごついヤロー共に
絡まれた、シェリルともう1人はトリーシャであった。ヤローは3人。冷静で一番縦にでかい「1」
やたらうるさいちびの「2」、横にでかく発言のタイミングを逃してる「3」であった。
そのやりとりを黙ってみている野次馬FかGになっているKei=Yest。こんなところです。それから・・・
(ま、俺がでていかんでもいいやろ。めんどいし。いざんなれば自警団でもなんでもくるやろ。
 それより、飯!!)
 と、ヤル気0のKei。
「ちょい、すんません」
 Keiは、手前のおっさんの肩を叩いた。
「なんだ、あんた。うるさいな。他をあたってくれ」
(まだ、何も言ってねぇよ)
 おっさんは向こうの方に、夢中(?)だった。というか、心配だった。
 また、ほとんどの人間が、同じ思いであった。
「いいかげんにしてよっ!!じゃないと、周りの人に言って自警団に来てもらうよっ!!」
「君は、うるさいな。安心しちゃって。君には、用はないから。うるさい娘はタイプじゃない」
「別に君に好かれたくないよっ!!ボクは、かっこいい人が好きなの。君たち、自分がモテるって
 思ってるわけ!?今までだって、強引にしてきては、断れたんでしょ、きっと!!君たちなんか
 いーっしょう彼女なんかできないよっ!!」
「と・・トリーシャちゃん・・・」
  シェリルが止めるのも聞かずトリーシャは、ひとしきりヤローどもにまくし立てた。ヤローたちはあっけにとられていた。
 辺りが、シンとする。あまり、よくない傾向だ。
(あーあ、アイツおもしれーこといっちまった)
 Keiは、ニヤリとした。あそこまで、しかも自分よりでかい男共に、はっきり、臆することなく
反論する。なんとなく新鮮な感じを受けたからだ。
(ありゃ、きれてるわな)
 物事は、Keiの考えてる方へと進んでいった。
「君は、ちょっとうるさいんじゃない?ちょっと静かにもらおう・・・みたいな」
「おめぇ、まじうぜぇ!!ちょっと黙れや、コラッ!!!」
「あ・・・うぐ・・・・」
 「3」を除き、臨戦態勢に入る、ヤローども。おいおい、まじかよ・・・
(おいおい、マジかよ・・・)
 Keiと「かぶった」・・・・・・・(・_・;)
(マジんなんなよ・・・・・)
 Keiは、呆れ、「はあ〜」と溜め息を付いた。
「む・・・な、なんだよ!!ボ・・ボクになんかしよっていうのっ!!」
 トリーシャも、男たちのただならぬ雰囲気を感じた。
 しかし、逃げ出すわけにはいかなかった。なぜなら、トリーシャは今シェリルを連れているからだ。
もし仮に走り出しても、追いつかれるだけだ。残る手は・・・・
「だれかー!!助けてくださーい!!」
 周りの人間に、助けを求めることだった。
(ま、妥当だな。さすがに戦いはしないか・・・)
 少し、落胆したKeiであった。
「みちゃ、いられねぇ!」
 すると、いきなりKeiの前にいた、おっさんが奴らの前に出ていった。
「おまえら!!手を出すのは許さんぞっ!!口論の辺りからみてたが、もう限界だ!!」
(じゃあ、もっと前のうちにでてけよ)
「お前等は、最低だ!!気に入らんと、手を出すような、しかも女の子に手を出すようなヤツは、ワシが
 はり倒してやる!!」
 そういって、腕まくりをし、男たちの目の前に、「ゲンコ」を作ってみせた。
 男たちは、それを見て、顔を見合わせた。
 すると、「1」が、前に出てきた。
「おっさん・・・あんたが勝手にはり倒れな」
 「1」は、少し後ろに下がった、瞬間、
ごっ!!
 おっさんは、多分理解できんかったやろ。自分の鼻っ柱から口元にかけて、強力な右ストレートを
喰らったことなど・・・・。
「っ!!」
 驚き息をのむ、トリーシャ達。声も出さずに、仰向けに倒れてゆくおっさん。薄ら笑いを浮かべる
「1」その他。そして・・・
(ボクサー・・・・か)
 冷静に男の分析をしている。Kei。
ばたんっ!!
 おっさんの体が、大地につく。
「あ・・・・・・・っぉぉ・・・・・」
 鼻骨が折れたか、歯が折れたか、顔を押さえてうめいていた。
「おじさんっ!!大丈夫っ!?!」
 おっさんの元に駆け寄り、介抱するトリーシャ達。
「うぅ・・・・あぁぁ・・・」
 意識はあるらしく、答えているそうな素振りを見せる。
「・・・ひどい・・・」
 非難の目を向けるシェリル。
 また、トリーシャはキッと男達を睨んだ。
「もう知らないよっ!!自警団に訴えてるからねっ!!ほんっ・・と!!に最低だよ
 キミたち」
 語尾の方の声は、叫びと言うより、冷ややかな声であった。
 それに神経を逆なでされた、男達。
「じゃあ、彼らが来るまで、俺等が遊んであげよう・・・」
 今度は、指を鳴らし、トリーシャ達に近づいていった。
「だれかー!!じけーだんの人呼んできてー!!だれかー!!」
 トリーシャが周りの人間に向けて、呼びかけた。
(・・・・ふぅ〜・・・しゃあねぇ・・・動くか・・・)
 そして、周りの空気が、人が動こうとしたとき、
「ちょいまちっ!!」
 なんか情けない制止語があたりに響いた。

 遂に、動くKei。出会いの、物語の足音が聞こえてきたよ。
 ほら・・・・(ういーん、かたたたた・・)
 俺のパソコンの音じゃねーか!!!

                                      つづく

作者より
 物語、Kei共々次回、動きまくり・・・。  
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