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交響曲
感想
説明
BackDraft Fighters Bible Rank13
regret man
「悠久幻想曲 OUTDOOR-story」
-BackDraft Fighters Bible-
Rank 13「冷酷の・・・」
「ク、クク、クククク・・・・」
「?」
「ふ、ふはは・・・あーはっはははは!!!」
含み笑い、その後、ラスボスは不気味に大声で笑った。
内蔵をやられたにしてはずいぶんと余裕のあることだ。
「どーした・・・イカれたか?」
かなり訝しがる、Kei。表情も怪訝なものに・・・。
「ククク・・・いや、いや・・・。貴様が・・・まさかこれほどとはな・・・。あの雨の日、貴様に殴られ、気絶し たとき、油断してただけだと思っていたが・・・初めから・・・実力が違いすぎたのだな・・・」
「・・・当然だろ」
別に威張ることもなく、無感情に答える。
「いいぞ、貴様!Keiとか言ったな・・・・・・Keiよ。お前、RPO・・・いやレイダー氏の所へ来るつもりはないか?」
「あぁ?」
言ってることが分からねぇ、ざけてんのか?っという表情だ。
「おかしい話だろ・・・。敵から・・・誘いを受けるなど。だが考えてみろ。こんな片田舎の自警団・・・お前に与えられる金など、生活で殆ど消えてしまうだろ・・・だが、氏の所は違う・・・特級のコンドミニアム・・・極上の酒、女、食い物・・・すべてが氏から与えられる・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「しかも・・・報酬は、貴様の給料の倍は下らない。最高の暮らしが出来る・・・どうだ?俺は・・・RPOに入り、ある日・・・氏から勧誘された。お前は・・・俺と同じ匂いがする・・・受けるだろ?」
ラスボスはにやつき、途切れ途切れながらも、強い調子でKeiに迫った。
Keiは・・・何やら深く考えるそぶりをする。
「・・・・・で、仕事の内容は?」
数分経ち、Keiは口を開いた。表情は殆ど無いに等しい。
ラスボスはそごうを崩す。
「ククク・・・受けるか。仕事か・・・簡単、『稀少種族の密猟』だよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「驚いたか?本来、守るはずの俺達が、まさか狩っているとは・・・。俺も初めは驚いた。だが、氏はこれがかなりの金になるのだと言った。しかもRPOだから動きやすいことこの上なし・・・疑われることもない・・・邪魔な『お仲間』は・・・
殺
け
す・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ぐふっ・・・ククッ・・・実際、RPOに大した連中はいない・・・貴様が入り、俺らはさらに儲ける。今日も 俺はドジったが、貴様があの2匹を・・・狩って、連れて行けば・・・何ら・・・問題ない・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
また、吐血をし、口を拭うラスボス。ここまでやられながらもまだ喋れるというのは、やはりこの男もかなり鍛えているからであろう。
「・・・そうだ、面白いことを、教えてやろう・・・2匹のうちの・・・猫女の方。あいつはなぁ・・・人工生命体・・・なんだってな」
「じんこうせいめいたい?」
Keiが僅かに首をひねる。
「つまりはな・・・人間に・・・『
造られた女
・・・・・
』ってことだよ・・・マネキンみたいにな・・・」
「!」
僅かながら驚くKei。
「ククク・・・偶然ってヤツは・・・怖いねぇ・・・『人間は神を真似・・・』っていうのか。しかも、あいつには・・・某大国の魔導グループが・・・ん千万もの金を出すって・・・言ってやがるんだ・・・フフッ、おいしい、おいしすぎるぜ、今回はよぉ・・・ライシアンに、黄金の生命・・・ククク・・・」
あまりのうれしさにか含んだ笑いを繰り返す。
「となると、アイツ等は捕まえた後、どーなんだ?」
「あん?!・・・ライシアンはどっかの貴族の慰み者か、裏サーカス・・・猫女の方は・・・生きた実験材料か・・・まぁ、俺らにゃ関係ないことだ・・・どっちにしろ、密猟におびえながら暮らすよりも・・・
ずいぶんまとも
・・・・・・・
だろ・・・」
「ハハハッ、まともか、そうか・・・そうだな、ははははっ!!」
「クククッ!ハーハッハッハッハ!!」
2人が笑い出す。2人ともとても愉快だといわんばかりに・・・
「・・・・・んなわけあるかよ・・・・・」
ズドゴォッ!!
さっきと同じ箇所に再び渾身の後ろ蹴りを放つ。
「ぎゅぱっ!!」
声にならない悲鳴をあげ、多量の吐血をする、ラスボス。
「くだらねぇ・・・何がおびえながら暮らすより幸せだ。今の、幸せが大切だから、ひっそりと、おびえながらも暮らすんだよ・・・」
Keiはかなり
キ
・
ていた。ずっと沈黙していたのは怒りのため。敢えて話に乗ったのは、黒幕を確信づける為であった。
「まずは・・・おめーを殺し・・・そして、あいつも殺す・・・そうしねぇと・・・『アイツ等』に安泰はねぇ・・・」
その言葉・・・自分の死刑宣告を受けたラスボスはマジに焦りだした。下腹部を押さえ、咳き込みながら、必死にKeiに嘆願した。
「ま・・・ま、て・・・あの人を・・・ころ、すって・・・むりだ。しかも・・・俺は・・・か、おが・・・知られている。
俺を・・・殺せば・・・すぐに・・・あ、RP、Oから・・・ぐはっ、し、調べが・・・はいるぞ。だから、ばかな、真似は・・・」
その願いはKeiには届かなかった。
「もう、死ね・・・」
ドガキッ!!!
Keiの右カカト蹴り。ラスボスの顎を捉え、背にもたれ掛かっていた木に側頭からぶつけられた。
「っ!!!!!!!!」
「俺は、ここでアイツの・・・アイツ等の幸せ、すべてを守ってやる
・・・・・・もう何も失わねぇ、失ってたまるか・・・・・・
・・・・・・たとえ、どんなことをしてもな・・・・・・」
そうラスボスに言い、そして
ゴキン・・・・
蹴り足を捻り込み、ラスボスの首の骨を折った。
ビクビクと痙攣した後、ラスボスは死体と化した。
Keiは冷酷にその死体を見下し、冷酷に言った。
「顔がわからなけりゃいいんだよ」
そして、右足を抱え上げ、その顔面へ・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・ふぅ」
小さな息をつくKei。すでに多くの返り血を浴び、顔や衣服は血まみれだ。特にその右足は、チノパンの膝下半分まで紅く染まっていた。
すでにラスボスの死体の顔は、この世の・・・いや、あの世と呼べるところものでもないくらい、原型がまったく残っていなかった。
形が消えるまで何度も、何度も、何度も・・・それしか出来ないかのようにKeiは、右足を落とし続けた。
他に周りには、息絶えている者や、悶絶している者がいる。Keiはまだ息のある人間にトドメを刺しに行こうとした・・・・・が、
「・・・・・いつから、そこにいた。由羅・・・」
ふと足を止め、新しい気配の方に話し掛けた。
「いま来たところよ」
その声は、この凄惨な光景を前にしては妙に落ち着いていた。
「嘘だな・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
両者にわずかな沈黙。
やがて、由羅が口を開く。
「Keiくんが悪いヒトの誘いを受けるとこからよ」
「ふっ」
自分が色々と言ってたことを思い出し、おかしくなるKei。
「・・・ありがとね、Keiくん・・・」
由羅が笑顔でKeiに礼を言う。だが、由羅に背を向けているKeiには、彼女の由羅の言葉しか届かない。
「Keiくん・・・ねぇ、こっちむいて・・・」
「・・・いまは、俺を見ねぇほうがいいぞ・・・」
血に汚れた自分を、由羅に見せたくはなかった。由羅はだんだんKeiに近づく。
「ほら!むきなさいってば!」
やがて、Keiの近くまで来た由羅は、Keiをぐるりと回し、自分の方を向かせた(!!)。
「!!お、おいっ」
「あたし達のために流した血でしょ・・・気持ち悪いなんて思うわけないわよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ふふっ、そんな奥手じゃ・・・とてもメロディを任せるにはいかないわねぇ」
「な、なぁ、なにいってんだ、コラッ!」
いきなりメロディを引き合いにだされかなり動揺し、照れが入るKei。
「じょーだんよ、ジョーダン」
今だ、Keiをからかった表情で見る由羅。からかいながらも持っていたハンカチでKeiの顔の血を拭っていた。
「それより、Keiくん。ここは、離れた方がいいわ。もうすぐ自警団がくるの。キミはとりあえず、あたしの家で、おとなしくしてて」
由羅の表情が真面目なものに変わる。由羅がKei達のやりとりを見ているときに、運悪く近くを酔っぱらいが通った。ひどく酔っていたため、近くの倒れている男達を見て、すぐに自警団事務所に行こうとしたが、後ろからなんと由羅が、棒で殴打し(!!)、気絶させた。だが、しばらくすると男は、消えていた。多分、自警団事務所に向かったのだろうと、由羅はふんだわけだ。この状況では、Keiが自警団員であろうと無駄であろう・・・なんたってほぼミナゴロシだから・・・
「ふーん、確かに・・・そりゃ、やべーな」
「だから、早く行くわよ」
「ちょっと待て・・・」
そう言ってKeiは、足早に、悶絶している人間に近づくと、何かを耳打ちし、戻ってきた。
「さぁ、行くか」
そう言って2人は、小走りに並んで走り出した。
「ところでさ、おめー、どーやったら俺らに気付かれなかったわけ?」
「ふふっ・・・ライシアンはキミ達よりずっと気配に敏感なのよん・・・気配を消すなんてわけないわ」
・・・・・・・・そんなことを話しつつ、2人はこの『殺戮の場』から立ち去った。
ここに自警団が現れたのは、それから十数分後のことだった。
それから、その夜自警団事務所は慌ただしくなった。すぐに現場検証が行われ、被害者がクラウド医院に担ぎ込まれた。彼らは、何とか一命を取り留めた。だが、回復しても彼らが自供することはなかった。Keiが1人に耳打ちで、こう脅しをかけておいたからだ。
「てめぇら、よく聞け。今日のことは、仲間が錯乱し、巻き込まれたということにするか、さもなくば黙っ てろ。そうもしねぇと・・・てめぇらは、今度確実に死ぬ・・・わかったな?」
実際彼らは、恐怖におびえ、動けるようになると、病室を抜け出し、街から姿を消した。結局、事件は「顔の潰れた死体の身元」という謎を残し、盗賊の仲間割れと言う形で解決することとなった。
そして・・・
ガラ ガラ ガラ ガラ ガラ!
天気は快晴。山岳地帯の道を馬車が行く。漆黒に塗ってある客車がついてる高級馬車だ。
この道は、エンフィールドの住民が隣町に行くのによく使われる街道だった。普段なら、行商や旅人が数々見られるのだが、今日はまだ2,3人しか遭遇していない。
この馬車には、馬を操る男が1人、客車には、RPO次長、ジュライン=レイダーが1人で乗っていた。
ジュラインは馬車の中で、腕を組み、いくばか考え事をしていた。
(あいつら・・・一体どうしたのだ?ライシアンどもを捕まえたのなら、報告ぐらいくるはずだ・・・。まさか しくじったのか?いや・・・仮にもあの連中だ。まぁ、報告が遅れるのは何も今回だけではない。次の 街に着けば、いつもの場所にあらわれるであろう・・・)
「あいつら」とは、ジュラインの秘書と護衛である。エンフィールドを立つとき、彼らの所在を聞かれたのだが、ジュラインもよく分からないため、急用が出来たため先に帰らせて対処させてある、と適当にかわした。自警団から護衛を出すように勧めたのだが、自警団は信用ならんとはね除けた。
結局その場で、ジュラインは役所の偉いさんがたに見送られた。
(ふっ・・・でも、これでまた金が入る。次長というのはもうかっていい・・・密猟を防いでも、私には何の徳にもならんからな。人は皆・・・私利私欲で動くものだよ。裏も表も・・・)
ジュラインは2人がKeiに殺されたことを知らない。だから、これかの自分の夢想に浸ることができる。
ダッダッダッダッダッダッダッ!!
これから自分がどうなるとも知らずに・・・・・
ダッダッダッダッダッダッダッ!!
街道にそってそびえる岩壁をもの凄いスピードで駆け下り降りてくる黒い、いや、ダークブルーの影。その影はスピードを殺さず、なおも加速し、岩壁を駆け下りると、馬車の後を追った。馬車の操者もジュラインもその影に気づかなかった。
その影はなんと馬車に追いつき、客車の足場に飛び乗った。そして客車のドアを開けた。
「っ!!」
ジュラインは信じられないといった表情で、驚いた。馬車が動いているときにドアが開いて、しかも得体の知れない人間が入ってくる。
「だ、だれ・・・」
その影は、ジュラインの口をさっと塞ぐ。その手は、深緑色の作業軍手に覆われていた。ダークブルーの正体は、なんとレインコート。その人間はフードをしっかり被っていて、横からは顔が見えないようになっていた。正面からもそう簡単には見えないのだが、じっと見ると確認できた。
ジュラインはその男の顔を知っていた。
(け・・・Kei・・・Yestっ!!)
そう。その男はKei=Yestであった。Keiがわざわざ変装してジュラインに追いついた理由。
それは・・・
ギラリッ!とKeiがコートのしたから、一本のダガーを取り出した。
(ま、まさか・・・・)
それを口を押さえていない、右手に構え、
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!」
ジュラインが何かを叫ぶが、モゴモゴとしか聞こえない。
(や、やめ・・・・)
「お仲間は・・・先に
イってる
・・・・
ぜ・・・」
(!!!!)
ぞぶ・・・
鈍い音がした。ジュラインの丁度、心臓にダガーは突き立った。その傷口から、多量の血が吹きだし、返り血としてKeiのレインコートにかかる。
ジュラインは、数度痙攣した後、息絶えた。
Keiはそれを確認すると、ジュラインにダガーを握らせた。あたかも、「彼が望んで死んだかのように」・・・。
そして、客車から飛び降り、すぐにコートを脱いだ。これを黒い袋に詰める。密閉性の強い袋のため付着した血が滴ることはない。地面に落ちた血は、靴底でこすって消す。ここら辺は砂岩質のため簡単に消えた。
Keiは、何も気付かずに走り続ける馬車を見る。
(とりあえずは・・・片付いた・・・・)
やっていることは口封じのために殺す強盗や盗賊と何の代わりもない。だが、Keiはあの時に、もう誓ったのだ。
(どんなことをしても・・・俺はアイツを守る・・・・)
そして、冷酷な表情から一変して何食わぬ表情でエンフィールドへの帰路へ着いた。
それから、一週間。
謹慎も解け、仕事に復帰したKeiは、さくら亭で少し遅めの昼食をとっていた。
食事をとりながらパティとたわいもない会話をしてると、
カラランッ!
来客を告げるカウベルが大きく鳴り、
「ふみぃ〜!こんにちわー!」
カウベルの音よりもさらに大きな声で、メロディが入ってきた。
「いらっしゃい、メロディ!」
パティが笑顔でそれに応える。
「パティちゃーん。こんにちわぁ!」
少し遅れて、由羅も現れた。
「あら、由羅も一緒なの?」
「ふふっ、今日もメロディとお買い物。もうお酒が切れちゃって・・・」
「またそんなこと言って。3日前に買ってったばっかでしょ」
「いいの、いいの。と言うわけで、いつものヤツ3つね・・・」
「なにが『と言うわけ』なんだか・・・」
毎度のことながら呆れる、パティ。
「あー!!Keiちゃんだぁ!!」
メロディのビクッとするKei。この男・・・メロディ達が来たときにカウンターの隅っこにスライドし、小さくなっていたのだ。
「Keiちゃーん!!」
後ろから、Keiの首に手を回し抱きついてくるメロディ。
「こ、コラ、メロディ!いつも抱きつくなって言ってっだろ!!」
実はこの光景、つい最近メロディとKeiが遭遇すると、見られる光景なのだ。メロディは由羅が家に帰ってくるとよく抱きつくのだが、アレフやクリスなど異性の友人に対してはそのような行動はあまり取らない。だが、Keiにだけは抱きついてきた。
その度に赤くなり、うろたえるKei。さらに、
「ちょっと、Keiく〜ん・・・メロディに変なことしないでよね〜♪」
それを目にする由羅が冷やかす。
「だ、誰がっ!!ほらほら、メロディ!そろそろ離れろっ!」
ようやくメロディは手を離した。
「まったく・・・お前等は・・・」
呆れた表情でブツブツ言い出す。
「なーにブツブツ言ってんの、キミは。ほら、美人2人に重い荷物を持たせる気ぃ?」
「あぁ?」
由羅がカウンターに置かれた酒瓶と紙袋を指す。
「Keiくんヒマなんでしょ?じゃあこれあたし達の家まで持って一緒にきてよ」
「ちょ、ちょっと待て!俺はまだ、仕事が・・・」
「そんな言い訳は通用しないわよん。ほらほら、ちゃっちゃと動く」
そして、由羅がもの凄いスピードでKeiに荷物を持たせた。
「おい、コラ・・・」
「さすが、男の子ねぇ。じゃあパティちゃんじゃあねぇ〜」
「Keiちゃん。ありがとおございます〜」
「おーい・・・パ、パティ!悪い、ツケといてくれ・・・」
「ちょ、ちょっとぉ!」
ほぼ強引にKeiはメロディと由羅に連れ去られていった。
「はぁ・・・まったく。困った人達ねぇ・・・」
仕方ないかっと思い、ツケを記帳する。
その日。エンフィールドのとある夕刊にこういう記事が載った。
『先週、稀少種族保護団体次長ジュライン=レイダー氏が自殺していたことが明らかになった。調査委員会の調べによると、氏は、密猟組織と内通し、本来保護すべき種族の密猟を斡旋している疑いが浮上。今後委員会は、氏が生前、内通していた組織の実態調査を勧めていく方針』
「・・・・・物騒だな、世の中・・・・」
由羅の家で、まるで人ごとのように、その記事を読むKei。
今日も食事に誘われていたのだ。
由羅とKeiはちゃぶ台に付きメロディの料理を待っていた。
「・・・なぁ、由羅・・・」
「ん?なに?」
Keiが夕刊から視線を由羅の方に向け、重く口を開いた。
「あのな・・・あの・・・アイツの、メロディのヤツって、ホントに・・・」
「ストップ!」
由羅はKeiの言葉を止めた。Keiの言わんとすることがだいたい読めたからだ。
「別にいいじゃない、そんなこと。あの娘はここで笑っていられる・・・それでいいでしょ?」
「・・・そうだな」
(コイツは全部受け入れているんだな・・・)
Keiは穏やかに「フッ」と笑った。
由羅も母性をたたえた優しい笑顔でKeiを見る。
「ふにー!おまたせぇー!!」
メロディが料理を運んできたので、Keiは夕刊をたたみ、ちゃぶ台についた。
(つづく)
(作者より)
長くてごめんなさい!!
・・・・とりあえず、運命的出会い編終わりました。
なんか・・・ヒロインはメロディっぽいですね。
数多い、トリーシャ、パティファンの方々、申し訳ありません。
次回は、短めのほのぼのストーリーを・・・・書きたいと・・・書くつもりです(汗)
では、また・・・。
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