−Fantasia−ファンタジア・フェスティバルREIM[HP]
「うっわ〜いっ! お祭りっ、だぁ〜っ!!」とはしゃぐ浴衣姿のメロディ。
「こら、メロディ、迷子になるぞ」と彼女の頭を鷲掴みにするゼファー先生…彼も浴衣姿である…。
「うみゅ〜、ごめんなさい〜」…途端にしゅんとなる…。
「おやおや、メロディの付き添いかい?」と彼らに声をかけるリサ先生…意外にも浴衣姿が似合っていたりする…。
「あっ、リサちゃんだぁ〜っ!!」…相変わらず元気な娘である…。
「む、リサも祭り見物か?」「ああ、今頃はパティとルーティも見物しているはずだよ」と剣道部の主力部員の名を上げる…。
「ほお…で、リサはどうするのだ?」と問いかけるが…。
「ふみゅ〜、リサちゃんも一緒に行こうよぉ〜」とメロディ。
「そうだね、それじゃあ、そうさせてもらうか」とリサ先生。
「うっわ〜いっ! リサちゃんと一緒だぁ〜っ!!」と駆け出すメロディを
「こら、あんまりはしゃぐと迷子になるぞ」と今度は彼女の顔を掴むセファー先生…。
「うみゅ〜」「相変わらず元気だね」とくすくすと笑うリサ先生である…。
一方…。
「シーラさんっ、早く早くっ!」「あっ、シェールさん、待ってっ!」とお祭り見物してるシーラとシェール−当然、二人とも
浴衣姿である。
すると、
「あ、金魚すくいやってる。シーラさんも一緒にやろうよ」「え? ええ…」と誘うシェール。
「はい、これ、あたしのおごりね」「あ、ありがと…」と紙網を受け取るシーラ…だったが…。
「あの、シェールさん…?」「なに?」「これ、どうやるの?」…驚いた顔になるシェール…。
「え? 金魚すくい、やったことないんだ…?」「ええ…」「じゃあ、あたしのやるのを見てて」と言って金魚をすくうが…。
ぽちゃん
「あ…?」…網が破れて逃げられてしまう…。
「…要するに…これで金魚をすくえばいいんだ…」と納得するシーラ。
「…そう難しく考えることはないんだけど…」と呟くシェールを横に…。
「えいっ! きゃっ!? すくえたわっ!!」「え…?」絶句する…。
「あっ、また、すくえたっ!」「…が〜ん…ひょっとして…金魚すくい歴13年のあたしよりうまい…?」ちょっとばっかり、
ショックを受けるシェールちゃん…。
「金魚すくいっておもしろいのねっ」とご満悦のシーラ。
「そ、そうだね…あは、あはは………はぁ〜…」とまあすっかり落ち込んだシェールである…。
その後…シーラは4匹目をすくい上げようとしたが…そこで網が破れてしまったという…。
「あら、ルシード? あなたも来ていたの?」「あ? リーゼさんか…まあな。明日、学園でしつこく聞かれそうだからな」
と答える浴衣姿のルシード…それよか、TPOに合わせるとは…珍しいことである…雪でも降らなきゃいいけど…。
ちなみに…7/28のミッション授業では…逃げるリーゼをルシードが捕まえるというミッションで…ルシードがミッションを
クリアを果たしていたりする…あわれな事に…リーゼの他にも…トリーシャやクリス、ゼファー先生も『ミッション失敗』に
なったという(笑)。
話を戻そう…。
「え? 誰になの?」「ヴァネッサせんせー。おっと、あったあった」と射的屋(笑)に視線を移す射撃部のルシード…。
「…まったく…ここに来てまで射撃の練習しなくてもいいでしょうに…」呆れるリーゼ…。
「それよか、リーゼさんもどーだい?」と誘う。
「う〜ん…そうね、それじゃあ…」と射的をするリーゼ。
「そんじゃ〜…」「あの、ルシード、これどうやるの?」「…はあ…?」自分でも間抜け面をしてるなあと思うルシード…。
「射的、やったコトねぇのか…?」「ええ…たいていはシェールに付き合って、金魚すくいばかりだから…」と答える…。
「そっか…まあ、俺がやるのを見てな。そんなムズかしいコトじゃねぇから」と言ってオモチャの銃を構えるルシード…。
しかし…。
「あーっと、おしいな…」…ルシードの弾は2等景品のすぐ側を走る…。
「なるほどね…こうやって的を狙えばいいんだ…えいっ!」と袖をまくって…1等景品を狙うリーゼ。
ぱあんっ ぽとっ
「あ、当たったわっ!」「え…?」自分の目を疑うルシード…。
「もう一回…」と言って…今度は2等景品−さっきルシードがはずしたヤツ−を狙って…ゲットする…。
「射的って結構面白かったのね」と微笑むリーゼさん。
「……なあ…リーゼさん…ソフト部よりも…射撃部向いているんじゃねぇか…?」と呟くルシードくんであった…。
それから…しばらくして…。
「うふふ…♪」とご機嫌のシーラ…その手には金魚3匹が入った袋を持っている…。
あれからシェールと別れたシーラは『ある人』を『待ち合わせ』していた…。
「あっと、ごめん。待たせた?」「ううん、私も今来たトコだから」と学園の仕事で遅れて来たフィム先生に答える…。
「あれ? それどうしたの?」「え? これ? さっきね、シェールさんと一緒に金魚すくいしてたの」とシーラ。
「ふぅん…それじゃあ、どっかで金魚鉢でも買わないとね」「あ、そうね…忘れてたわ。それじゃあ、行きましょ、フィムくん」
と小さく舌を出して…彼の腕を取るシーラである…。
ところで…シェールはというと…。
「…はぁ〜…なぁんかショックだなぁ…」と出店を冷やかしながら歩いていた…。
すると、
「…よお、シェール…ヒマそうだな…」とルシードに声をかけられる…。
「ヒマで悪かったわね…って、どしたの? やつれた顔なんかして?」とちょっとびっくりする…。
「…いやな…オマエの姉貴と射的したんだが…」「??? それがどーかしたの?」と聞き返す…。
「…リーゼさんに…負けた…」「はあっ!?」素っ頓狂な声を出すシェール。
「…俺が誘ったんだが…持ち弾7発全部当てちまった…」「え? ルシードくんもなの?」「どーゆう意味だ…?」
「実は…あたしもね…シーラさんを誘って…」と金魚すくいの一件を話す…。
「…はあ…なぁんかショックでさぁ…」「確かにな…明日、ヴァネッサせんせーに…なに言われるか…」と暗澹な顔になる…。
「ねえ、これからヤケ食いでもしない?」「ああ、いいぜ。俺もそんな気分だ」と答える。
「とーぜん、ルシードくんのおごりでね♪」「そんなもん、自分で出せっ」「けちぃ〜」
と夜店を物色するルシードとシェールの二人であった…。
おまけ…。
「アレフさん、ありがとう御座いますぅ〜」と礼を言うティセ。
「ほぉんと、ありがとね、アレフ☆」「来年もよろしくね、アレフくん♪」と口々に礼を言うマリアにローラ…。
「いやぁ〜、これくらいトーゼンだよ……はぁ〜…」と彼女達の財布がわりにされ、盛大に溜息をつくアレフくんであった…。