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バースディー・フェスティバル〜エピローグ−『お祭り』のあと…〜
REIM[HP]


 『お祭り』が終わった後の『さくら亭』では…。

 「大丈夫…?」「ああ、大丈夫さ。吹っ飛ばされた時に腕を擦りむいただけだから…」と妻に傷薬を塗ってもらっているナッツ。
 「でもまあ、あんたでも油断することもあったんだ…」とパティ…。
 …決勝戦にて≪ヴァニシング・ノヴァ≫を放ったが…そこで『終わった…』と油断してしまい、さくらの『悪あがき』と言っても
 過言ではない≪カーマイン・スプレッド≫の直撃を受けてしまったのだ…。
 幸い、魔法抵抗力が高かった為、大したケガはせずに済んだが…。
 「あ、ちょっと気になったんのですけど…」と前置きして、
 「ナッツさんやティアちゃんの『遅発発動』とさくらちゃんの『連射発動』って、どう違うのですか?」と尋ねるシェリル。
 「そうだね…まあ、『遅発発動』は実際にやってもらった方がいいかもね」とナッツやティアに話を振るエイル。
 …確認が遅れたけど…『さくら亭』には7人の導師長−エイル、ウェンディ、ヨーコ、グスタフ、さくら、ヒルダ、ジュリオ−と
 ナッツ、ミュン、ティア、パティ、シェリル、美穂の6人、更に後始末の為に残ったルミナの計14人がいた…。
 「…ったく、人に話を振るな…でだ、パティ、いいか?」「お店、壊さなきゃね」とパティの許可をもらうナッツ…。
 「はいはい。ティア、≪ライト≫を詠唱してくれる?」とティアに話しかける。
 「あ、はい。”全ての力の源よ、全てを照らす灯火となせ、Light!”」と『力ある言葉』まで一気に言い終えるとティアの
 手から光の塊が浮かび上がる。
 「普通に唱えるとこの通りだけど…『遅発発動』だと…”全ての力の源よ、全てを照らす灯火となせ!”」と唱えるナッツ…。
 彼の手に魔力が集まっているのが見える…。
 「あれ…?」「なにもおきないね…?」と首を傾げるジュリオとさくら…。
 「そりゃ、発動を遅らせてるからね」とナッツ。
 「ちょっとちょっと、詠唱中に他のコト、しゃべっても大丈夫なのっ!?」これはヒルダ。
 通常、魔法を呪文から詠唱した場合、『力ある言葉』まで一気に唱えなければならない…さもないとこめた魔力が外に向かって
 霧散してしまうからだ。
 「ああ。それじゃあ、いくよ」「『いくよ』って、何を?」問いかけるヨーコ…。
 「魔法をさ、”Light!”」と『力ある言葉』を唱えると…彼の手に集まっていた魔力が光の塊へと形を変える…。
 「すっごぉい〜」と感心するさくら。
 「よく、呪文詠唱なしで『力ある言葉』だけで魔法を発動させる時がありますけど、それとはどう違うのですか?」と更に
 尋ねるシェリル。
 「『力ある言葉』だけの場合だと、効果が6割くらいに落ちると思っててよ」と答えるヨーコ。
 「呪文詠唱することで術者の集中力を高めてから魔力をたくさん集めてね、効果を高くしてるんだよ」と付け足すようにルミナ。
 「そうなのですか…知りませんでした」と理解するシェリル。
 「それ、誰から教えてもらったんですか?」「ああ、ティーファ導師からだよ」と何気なくジュリオの問いに答えるナッツ。
   じとぉ〜(×4)
 …一斉にルミナをジト目で睨む導師長−但し、エイル、ナッツ、ティア、さくら、ジュリオは除く−達…。
 「…え、えとぉ〜…なんで私を睨むのかな…?」…睨まれて小さくなるルミナ…。
 「確か、ティーファさん、ルミナさんの後輩ですよね…?」とウェンディ…。
 「あの、さくらさんの『連射発動』は…どういうものなのですか?」と問いかけるティア。
 「実際にやらないと…だめ?」「言葉で説明できるの?」「≪ソニック・ブラスター≫なら、問題ないんじゃないかい?」
 順にさくら、ヨーコ、エイルである。
 「それじゃあ……”偉大なるマナよ、その秘めし力を二つに分けよ!”」と聞きなれない呪文を唱えるさくら。続けて、
 「”全ての力の源よ、彼のものを吹き飛ばす調べとなせ、Sonic=Blaster!”」と扉を目標に呪文を唱えると、
   カララン…♪
 と扉が揺れ、更に「”Repeat!”」と続ける。
   カララン…♪
 再び、扉を揺れる…。
 「これ、ルフィミア長老から教わったんだけど…唱えた魔法の魔力を二つに分けてから2回連続して発動させるんだって」
 と説明するさくら。
   じとぉ〜(×5)
 「な、なんで私を睨むのっ!?」とウェンディ、ヨーコ、グスタフ、ヒルダ、ジュリオに睨まれるルミナ…。
 「あんた、ルフィミア長老の友人でしょうに」とヨーコ…さっきもそうだけど、それ、ただの『八つ当たり』だよ…。
 「あ、あのね、一ついいかな…?」とナッツに声をかけるさくら…。
 「なに?」「≪スカーレット≫って、誰から教えてもらったの…?」と尋ねる。
 「ああ、それか…ルミナ導師からだけど?」と答えるや否や。
   ぎろっ!
 「な、なんでぇっ!?」…少なからず恐怖を味わったさくらちゃんに睨まれて悲鳴をあげるルミナちゃんであった…。

 「…ところでさぁ…『カルタ取り』はわかるけど…『お料理対決』がノーコンテストになるのはどーしてよ?」と尋ねるパティ。
 「ああ、それね…あれは多分マニュアルの不備じゃないかな…?」と推測を述べるエイル。
 「はあっ!?」素っ頓狂な声を出すパティ。
 「『審査員への暴力行為があった場合はその競技を直ちに中止する』となっているけど」とここで言葉を切り、
 「競技中だけなのか、審査後も含むのか、明確になっていないんだよね、これが」と続けるエイル。
 「確かにな、『どの時点』までとは書いていないな」とグスタフ。
 「みんな、気づいてはいるんだけど…毎回のように直し忘れてるんだ…」とジュリオ…。
 「…んな、バカな…」呆れる美穂…。
 「そんなの、さっさと直しなさいよね…」と同じく呆れるパティちゃんであった…。

 「それで次回はどこになるのですか?」と尋ねるシェリル。
 「そうだな、次回は4年後の4月2日、シープクレストになるな」と答えるグスタフ。
 「シープクレスト? どこにあるのよ?」「エンフィールドの方から見ると南南東の方角にある新興交易都市よ」とパティの
 問いに答えるヨーコ。
 「ほえ? それって、さくらの誕生日の翌日にするの??」きょとんとするさくら…。
 「当たり前じゃないですか。ティアさんは8月生まれですし、叙任された順序ではナッツさんの次はさくらさんですよ」
 と答えるウェンディ。
 ちなみにナッツは1年前に、さくらは5月で、ティアは9月に叙任されている…。
 「まあ、8年後のティアの誕生日で一巡するけどね」とエイル。
 「ふぅ〜ん…で、今日みたいなドタバタを4年後もするわけね…」これはパティ…。
 「『ドタバタ』とは失礼ね」とややトゲの含んだ声で言い返すヨーコ。
 「でも…『お料理対決』は確かにどたばたでしたよ…?」とミュン…。
 『…………』反論出来ないウェンディとヨーコ…。
 「で、明日はどーするんだ? ルミナ導師は明々後日にフィロンに戻ると言ってるけど?」と他の導師長達に尋ねるナッツ。
 「そうだね…僕とウェンディは、明日にでも本部に戻るけど」とエイル。
 「あたしも明日、ジュリオと一緒に村に帰るわよ」これはヒルダ。
 「同じく」「さくらも」「そうね、あたしも同じね」と順に答えるグスタフ、さくら、ヨーコの3人。
 すると。
 「毎度ぉ〜♪ それじゃあ、今日は7人でいいんだよね?」と『看板娘』の顔でパティ…相変わらず、ちゃっかりしてるね…。
 「ボク達、一言も『ここに泊まる』なんて、言ってないけどぉ…?」と代表してジュリオが言うけど…。
 「それじゃあ、宿帳よろしく♪」…聞いちゃいなかったりする…。
 「ルミナ導師はどーします?」「うちに泊まってもらったら?」「え? いいの?」順にナッツ、ミュン、ルミナである。
 一方、
 「あの、ちょっといいですか?」と7人に声をかけるシェリル。
 「あ、はい、なんですか?」これはウェンディ。
 「みなさんが住んでいる街は…どういうところなんですか?」と『うふふ…』という顔で質問するシェリル…。
 「ちょ、ちょっと、シェリルさん。寮の門限は?」慌てて尋ねる美穂。
 「大丈夫ですよ…今日、外泊届け出してますから…うふふ…」…あ? 目が…いっちゃってる…。
 「……パティ…あとよろしく…」「はいはい♪」と妙に機嫌のいい顔で返事を返すパティ…って、こっちもいっちゃってるよ…。

 …翌日、『さくら亭』に泊まった−それも無理矢理…−ウェンディ達7人は帰還していったが…その彼らの顔は…正に徹夜明けの
 顔そのものであったという…。

     ≪Fin≫


 [あとがき]
  フィム「やっと、終わったみたいだな…」
  REIM「ええ、やっと終わりました…」
  シーラ「それで、このお話はどういう理由で書いたのですか?」
  REIM「それは二つ理由があって…ナッツさんやティアさんの魔法技量を明確にしておく為が一つで」
  フィム「もう一つはなんだ?」
  REIM「もう一つは、今後へのネタ振りで、導師長を何人か登場させておく為ですね」
  シーラ「…今後って、いつ頃になるのですか?」
  REIM「それは…『何時に』とは今ここで、はっきりと言えないですね…」
  フィム「『これから話をまとめる』…じゃねーだろうな?」
  シーラ「…作者さんなら…ありえますね…」
  REIM「………(反論出来ない…)」
  フィム「…図星か…(呆)」
  シーラ「…はあ…(溜息)」

   ああっ! キャラ達に呆れられてしまったぁーっ!
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