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光と闇の交響曲Episode:16
刹那


悠久幻想曲SideStory
−光と闇の交響曲−

Episode:16 暖かな陽の光に包まれて

その日、シオンは暇だった。ジョートショップは休日、アレフ達は結構忙しいらしく、捕まらなかった。普段は此方の都合を無視して巻き込むくせに、である。何となく理不尽な物を感じつつも、無理矢理連れ出そうとしないあたり、シオンも結構人が良いのかも知れない。
「・・・それにしても、暇だな・・・。」
時間を潰すように歩いていると、通りの向こうからメロディが歩いているのが見えた。何となく近寄って話し掛けてみる。
「よぉ、メロディ。何してるんだ?」
「あ、シオンちゃん。こんにちはぁ〜。メロディご本を借りに行くのぉ。」
「本、か・・・。俺も何か借りて読むかな・・・。」
「ふみ?シオンちゃん今日はお暇なんですか?」
首をかしげながら、そんな事を聞くメロディ。シオンは頷く。
「それじゃぁ、メロディにご本を読んで下さい!」
「俺が?・・・まぁ良いか、今日はホントに暇だし。」
「わ〜い、やったのだぁ〜!」
「こらこら、メロディあんまりはしゃいでいると転ぶぞ。」
喜び、飛び跳ねながら歩いているメロディと、苦笑しつつ注意するシオン。そんな二人を、物陰からじっと見据える人影があった。
「・・・ターゲットは図書館方面に向けて移動中。・・・いや、一人じゃない、男が一緒だ。・・・解った、此方は尾行を続ける。」
誰もいないというのに、誰かと会話を交わすかのように喋る男。そして、男はシオン達を追って歩き始めた。

「あら、シオンさんにメロディさん。珍しい組み合わせね。」
図書館に着いた二人を、カウンターで作業をしていたイヴが出迎えた。
「メロディに本を読んでやる事になってね・・・。メロディ、何か読みたい本が無いか見ておいで。」
「は〜い。」
元気良く返事をすると、児童向けの絵本や小説等が陳列されている棚へと向かう。なんとは無しにその様子を見ながら、シオンはイヴに尋ねる。
「何となく慣れた感じがするが、良く来るのか?メロディは。」
「そうね・・・一週間に一回か二回程。あの辺りの棚の本は、殆ど読んでいるのではないかしら。結構な読書家よ、彼女は。」
「へぇ・・・ちょっと意外だな。メロディはもっと活動的なイメージがあったんだが。」
そんな会話をしていると、メロディが2冊の本を持って戻ってきた。
「イヴちゃん、これを借りたいんだけど・・・」
「解ったわ。・・・はい、手続きは終ったわ。返却期限は1週間後よ。」
「解ったのぉ〜。シオンちゃん、行きましょう!」
貸し出し手続きを終えた本を手に、シオンを促すメロディ。
「行くって・・・何処で読むんだ?」
「えっとぉ・・・陽のあたる丘公園が良いです。」
「解った、行こうか。それじゃぁな、イヴ。」
イヴに軽く会釈をして、シオン達は連れ立って図書館を出て行った。
「・・・姿は似ていないとは言え、ホントに兄妹みたいね、あの二人は。」
二人が立ち去った後、イヴはそんな事を呟いていた。

陽のあたる丘公園に着いた二人は、丁度良い感じの木陰に座る。ベストポジションを確保したメロディは、早速シオンに本を読んでもらうように言う。
「それじゃ、最初はこれか・・・。それじゃ読むぞ・・・。」
児童向けの絵本を読み始めるシオン。そのシオンに体を預け、お話に耳を傾けるメロディ。そんな二人の様子は、年の近い親子のような雰囲気に包まれていた。

暫くしそんな状態が続き、2冊目の本も終わりに近づく頃、ふとシオンはメロディが眠っている事に気付く。暖かな日の光と澄んだ空気、木陰特有の涼しさ、そして歌うかのように軽やかなシオンの声とが相まって、メロディを眠りに誘ったのだろう。そんなメロディを苦笑しつつ起こそうとするシオンだが、あまりに気持ち良さそうに寝ているのをみて、起こすのを止める。
(・・・まぁ偶には良いか、こんな休日の過ごし方も・・・)
そんな事を考えているシオンに、気配を殺しながら近づく人影があった。
「・・・あまり気配を殺しながら人に近づくのは感心しないな、蒼司?」
不意に投げかけられる呼びかけに、近くまで来ていた人影−蒼司は苦笑する。
「やっぱり気付かれてたか。それにしても珍しいな、シオンがこんなにゆったりとした休日を過ごしてるなんて。」
その蒼司の台詞に、今度はシオンが苦笑する。シオン自身は静かな方が好みなのだが、何かと周りの友人に賑やかな連中が多い為、普段の彼の休日は自然と賑やかなものになってしまうのだ。尤も、シオンはそんな雰囲気も嫌いでは無いのだが。
「お前こそ珍しいだろう?仕事は良いのか?」
「俺も今日は休みだよ。それに、ここの所仕事があまり無くてね。」
蒼司の台詞に、再び苦笑するシオン。第3部隊とジョートショップでは、仕事の内容に重複している部分が多々ある。その為、どちらかが繁盛すると片一方の仕事は減ってしまうのだ。
「・・・まぁそれは置いておくとして、捜査の方は進んでるのか?」
突然シオンが話題を変える。真剣な話に、蒼司も表情を引き締めて答える。
「それがな・・・どうも今ひとつ決め手に欠けるんだ。それにな、最近ショート財団からの自警団組織への介入が一段と厳しくなった。はっきり言って、今のままだと俺達の秘匿捜査さえ続行不可能になり兼ねない。」
「・・・妙だな。ショート氏はそんな権力を濫用するような人ではないだろう?幾ら一線を退いているとは言え、自身の運営する財団がそのような横暴をするのを認めるとは思えない。それに、何故今頃になって、ショート財団が自警団に介入する必要がある?」
「そうなんだよなぁ・・・。イマイチその辺が解らないんだ。あのハメットの野郎も信用できないし・・・。」
「ハメット?ハメットって・・・」
蒼司が出した名前に反応するシオン。その名前は、以前自分達を邪魔しにきた奇妙な仮面の男のものの筈、何故その名前が此処で出てくるのか?シオンの疑問に、自分が未だ説明していなかった事を思い出す蒼司。
「ああ、悪い、未だ話してなかったな。俺もノイマン隊長に言われて思い出したんだけどさ、ハメットはショート財団の社長秘書なんだよ。」
「何だと・・・?って事は何か、俺等はショート財団を敵に回すかも知れないという事か?」
「そうなるな。尤も、盗難事件に奴が絡んでいるなら、と言う前提でだけどな。」
そう言いつつ、少しだけ沈んだ表情を見せる蒼司。友人であるマリアの家の関係者を疑わなければならない事が辛いのだろう。そんな蒼司を余所に、シオンは何事かを考え込んでいた。
「・・・もしかすると、繋がるかも知れん。」
「!?・・・どういう事だ?」
「それは・・・?」
言いかけて、不意に言葉を止めるシオン。何事か尋ねようとした蒼司も、不意に表情を引き締める。
「・・・蒼司、誰かに恨まれる心当たりはあるか?」
「仕事柄、犯罪者に恨まれる可能性があり過ぎて困るね。そっちは?」
「一応、品行法制に過ごしているつもりだがね。逆に、犯罪者なんかには嫌われてるかもな。・・・メロディ、ちょっと起きてくれるか?」
「・・・ふみゃぁ?あれ、シオンちゃんに蒼司ちゃん?」
蒼司に適当に返しつつ、メロディを起こす。今までぐっすりと眠っていたメロディは、いきなり起こされて、未だ寝ぼけているようだ。
ふと、3人に声がかけられる。
「何だ、ばれていたのか。なら話は早いな。」
そう言いつつ3人に近づいてきたのは、先程物陰からシオン達を見張っていた男だ。その男に続き、8人の男が3人を取り囲むようにして姿を見せる。全員が全員、見た目は普通だが醸し出す雰囲気が普通ではなかった。虚ろな目を見せる男達の様子に、シオンの目が細められる。
「何者かな?」
「第3部隊の守代蒼司か。お前に用は無い。我々が用があるのは其方のソレだ。」
そう言いつつ、メロディを指差す男。突然の出来事について行けなかったメロディはきょとんとしていたが、男の表情を見ると、急に怯えの表情を見せ、シオンにしがみ付く。いきなり名指しで呼ばれた蒼司は若干驚くが、直ぐに男に向かって言い返す。
「何で俺の名前を知っているのかも、俺に用が無いってのも別に構いやしない。けどな、メロディに対してソレなんて言い方をした事は許せないな。取り消せ。」
「フン・・・モノに対してモノ扱いして何が悪い?」
嘲るような表情と口調で話す男に、蒼司の中で怒気が膨れ上がっていく。そんな中、メロディは更に怯えの感情を顕にしていた。
「・・・シオンちゃん・・・怖いよぉ・・・」
「・・・大丈夫・・・俺が此処にいるから・・・」
更に強くしがみ付いて来るメロディを、あやすように抱きしめ、言葉をかけるシオン。そんな二人の様子を視界の端に入れながら、蒼司が更に言葉を投げかける。
「・・・人に向かって、モノは無いだろう?いい加減取り消せ!でなければ、侮辱罪でしょっ引くぜ?」
「人?く、くははっ、これは面白い。お前等知らんのか?そいつは人工・・・」
「黙れ。」
蒼司の台詞に、更に嘲笑を浴びせるように喋ろうとした男の台詞を、途中でシオンの静かな声が遮る。その声は、蒼司すら思わず恐怖を感じるほど、冷たい声だった。しかし、男はそんな事には気付かず、途中で遮られた事の不快感を上乗せして、更に嘲るような調子で続ける。
「フン、俺は騙されているお前等に親切に忠告してやろうと言うんだ、大人しく聞きな。そいつはなぁ・・・」
「黙れと言っている・・・。」
更に圧力を増した声にも気付かず、言葉を続ける男。その視線の先では、哀れなほどにメロディが怯えている。
「そいつは、創られた存在。即ち、人造生命体なんだよ!そんなモノを人だぁ?笑わせるぜっ!」
男が言った台詞に、蒼司の目が見開かれる。初めて聞かされる事実に驚いているのだ。だが、その驚愕も長くは続かない。突然、メロディが叫んだのだ。
「い、いやぁっ!!」
「!?メロディ!?」
慌てて手を差し出すシオンだが、メロディはその手を撥ね退け、只管怯え叫ぶ。
「いやぁ、いやぁっ!来ないで、来ないでぇっ!!!」
「メロディ!」
撥ね退けられるのを力尽くで押さえ、強く抱きしめる。錯乱状態にあるメロディは撥ね退けようとするが、それを無視して抱きしめ、宥める。
「メロディ・・・怯える必要なんてなんて無いんだ。誰もメロディに危害を加える事なんて無い・・・危険な事からは、俺が守ってあげるから・・・ほら・・・落ち着いて・・・」
「・・・ふみぃ・・・シオン・・・ちゃん・・・?」
シオンに宥められ、少しづつ落ち着きを取り戻すメロディ。そんな二人の様子を、見守るしか出来なかった蒼司はホッとしていた。だが、そんな雰囲気を打ち壊すかのように、男の嘲笑が響く。
「やれやれ・・・人形と人間様の区別もつかないのか?大した連中だなぁ、おい。」
「テメェ、いい加減に・・・」
「蒼司。」
いい加減ブチ切れそうになった蒼司を、氷の如き冷たさを持つシオンの言葉が制する。
「この場合、俺が奴を殺したら殺人罪に問われるのか?」
「・・・い〜や、立場上奨励する事は出来んがね。止めはしないし、捕まえるつもりも無い。もう一つおまけに、犯罪だと思う気もしない。」
シオンの質問の意味を察し、答える蒼司。自警団のお墨付きを受けたシオンは、未だ自分にしがみ付いているメロディに向き直る。
「メロディ、ちょっとの間だけ眠っていて貰えるか?」
「ふみ?」
「目が覚めたら、全ては終っているから。良いね?」
「うん。メロディ、シオンちゃんの事信じるよ。」
メロディの返事を受け、小さく何かを呟くシオン。すると、メロディの体からゆっくりと力が抜け、やがて眠りに落ちる。眠ったメロディをそっと木に凭れさせ、男に向き直る。
「おいおい、お前一人で我々を殺す、と?無理だな。なんせ、こいつ等は・・・」
「ブーステッドヒューマン・・・だろう?知っている。」
シオンの言葉に、驚いたような表情を見せる男。どうやら知っているとは思っていなかったらしい。驚いているのは蒼司も同様だ。
「シオン、何だ?ブーステッドヒューマンって?」
「後で説明してやる。今は、こいつ等を如何にかするのが先だ。」
そう言いつつ、一歩男に近づくシオン。そんなシオンに、男が嘲笑を浴びせる。
「ククッ馬鹿が・・・武器も無く、しかもたった一人でBH8人を相手にするつもりか?どうやら、知っているのは名称だけのようだな?」
「・・・武器ならあるさ。・・・来い、『セイクリッドデス』!」
突如、シオンの手に収まるように、虚空から一振りの剣が現れる。それは、普段シオンが使っている剣だった。輝ける光を内包した闇、とでも呼ぶべき色の刃は、既に鞘から抜き放たれている。突然現れた剣に驚いた男だが、数の有利を思い出し、強気の態度で命令を発する。
「フンッ、怪しげな手品を使えるようだがな、数の上では此方が有利なんだ。やれ!BHども!!」
男の号令を受け、一斉にシオンに向かって飛び出す8人のBH。その手には、剣やダガーが握られている。刃に猛毒が塗られた暗殺用の武器だ。更に、その身のこなしは一流の剣士である蒼司をもってしても目で追うのがやっとなほど鋭く、速い。
「!シオンっ!」
敵の意外な力量に、慌てて加勢に入ろうとする蒼司。だが・・・。
「遅い。」
そんな呟きがシオンの口から漏れた、と思った瞬間、シオンの姿が掻き消える。
「!?」
蒼司が目を見張る中、一瞬の間を置いてシオンが姿を現す。その姿は、8人のBHの囲いの外にあった。
「神魔封滅流・斬式・・・終ノ奥義・桜花狂奏。」
シオンが呟いた後、全身を切り刻まれた8人のBHから耳障りな音を立てて、勢い良く鮮血がまるで桜の花が舞い散るかのに様に迸る。狂気を内包した美とでも言うべきその光景に、蒼司も男も、等しく絶句していた。尤も、その理由は全く異なっているが。蒼司がシオンのあまりの力量に驚愕したが故に。そして男は、圧倒的な恐怖故に・・・。
そして、更に蒼司を驚愕させる事態が発生する。シオンの剣に斬られ、絶命した8人の体が次々と崩れていき、最後には塵となってしまったのだ。想像以上の事態に、蒼司は最早何を言って良いのかも解らなかった。
「あ、あう、あ・・・」
恐怖に囚われ、身動きが取れない男に、ゆっくりとシオンが近づいていく。ただ歩いているだけのはずなのに、その姿は異常なまでの恐怖を喚起させた。
「あ、あぁぁ・・・う、うわあぁぁあっ!!」
その恐怖を振り払うかのように、叫び声を上げながらシオンに飛び掛る男。その手にはBH達と同様、毒の塗られた長剣が握られている。勢いに任せて振り下ろされた刃をいともあっさりとかわすと、シオンは剣の腹で男を殴り倒す。
「貴様はただでは殺さない。光差す事無き無限の闇の中で、永久に絶望を味わい続けるがいい・・・!」
倒れた男に向かって静かなる殺意を叩きつけながら、蒼司が聞いた事も無い呪文を唱え始める。
「我は無限の闇を育む者・・・我は永久なる絶望を課す者・・・我は深遠なりし異界の闇を現世に齎せし者なり。今此処に、我が力、我が声を触媒と為し、異界の闇へと至りし虚偽の扉を開かん・・・ゲート・オブ・ディスペア!」
シオンの呪文が完成すると、男の頭上に巨大な暗黒の穴が形成される。その穴から這い出るようにして生み出された闇の触手が、倒れたまま身動きできない男を絡め取る。そして、悲鳴を上げ続ける男を完全に飲み込んだ穴は、跡形も無く消え去った。
「な・・・何なんだ、今のは!?」
男を飲み込んだ穴が消えた後、我を取り戻した蒼司がシオンに詰め寄る。
「・・・禁呪の1つ。闇の魔神の力を行使するものだよ。奴はあの闇の世界で、寿命が尽きて死ぬまでの間、心を壊すほどの絶望を味わい続ける。あの下衆には相応しい末路だと思うが?」
「そう言う事じゃなくて!何でこんな魔法を使えるんだ!?それに、ブーステッドヒューマンって何だよ!?」
更に詰め寄る蒼司に、若干陰りを含んだ表情を見せるシオン。
「・・・俺がこの魔法を何故使えるのかは知らない。何故か使える、それだけだ。ブーステッドヒューマンについて話すには、場所が悪い。こっちは後で話す。それに、今はメロディを何とかするのが先だ。」
そう言いつつ、眠っているメロディに近づく。蒼司は尚も何か言いたそうにしていたが、シオンの言う事も尤もだと無理矢理に自分を納得させ、質問を飲み込んむ。
「・・・メロディ、終ったぞ。」
小さく呪を唱え、メロディにかけた眠りの魔法を解く。そして、魔法が解けても眠りつづけるメロディを揺り起こす。少しすると、ゆっくりと目を覚ました。
「・・・ふみゃぁ、シオンちゃん、おはよう〜。」
シオンに挨拶をしながら、笑顔を見せるメロディ。其処には、眠りにつく前までの陰りは全く見えなかった。
「元気になったみたいだな?」
「うん!だって、シオンちゃんが言ったんだよ?メロディが眠って、それで起きたら全部終ってるって。」
「・・・シオンの事を信頼してるんだな?」
蒼司の言葉に、満面の笑顔で頷くメロディ。そんな純粋な信頼に、流石のシオンも照れ臭くなる。
「・・・何時までも此処にいても仕方が無いし、今日はこれで解散にしようか。もういい時間出しな。」
ポケットから取り出した懐中時計で時間を確認し、そんな事を言うシオン。明らかに話を逸らそうとしているのだが、言ってる事は正しい為、蒼司もそれに従った。
「そうだな。メロディはシオンに送ってもらうんだろ?」
「えっと・・・。、シオンちゃん、送っていってくれるのぉ?」
「ん・・・そうだな、送っていこう。じゃぁな、蒼司。」
「蒼司ちゃんばいば〜い。」
そう挨拶をして立ち去ろうとするシオン達に、蒼司が釘を刺す。
「シオン、説明すんの忘れんなよ!」
「覚えてたか・・・。また今度な!」
そう言い返しつつ、二人は由羅の家へと向かって行った。
「・・・一体何が何なんだか・・・考えても仕方ないか。帰ろ・・・」
そんな呟きを残し、蒼司も自警団員寮の自室へと戻っていった。どんな風にシオンから情報を聞き出そうかと思いながら・・・。

Episode:16・・・Fin

〜後書き〜
どうも、刹那です。Episode:16は如何だったでしょうか?
ゲーム本編では最後まで明記される事無く、謎のままで終るメロディの秘密ですが、あっさりと発覚しました。尤も、今回の話の範囲そこの事を知っているのはシオンだけですが。
それでは、Episode:17でお会いしましょう。
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