中央改札 交響曲 感想 説明

Last_battle-&…とも


 「グアアァァァ!!!」

 雄叫びをあげ、モンスター・魁司は二対の腕を思い切り振るう。さらに背の部分から無
数の触手が皆に襲いかかってきた。

 「うげ…気色悪ぅ…」

 そーゆーのに慣れていないのか、リラは一歩引いた状態で戦っていた。もっとも、それ
でも触手から逃れることはできていないのだが。

 ガッ…ズバァッ!

 そこへ、集団で襲いかかってきた触手が一瞬のうちに細切れにされる。

 「ちっ…これじゃあキリがねえな…」

 槍に引っかかった触手を払い、アルベルトが呟く。他のみんなも、それぞれ触手によっ
て本体を攻撃することができないでいるのだ。

 「ナイフなんて攻撃のこの字も効かないし…。アルベルト、あんた特攻してきなさいよ。
あんたなら、触手全部たたっ斬れるんじゃない? その槍で。」

 「んなことできるわけねーだろーが! 俺はそんなに頑丈じゃねーんだ!」

 「え? そうなんですか? 私もそう頼もうとしてたんですよ。アルベルトくらいの頑
丈さならあれくらいちょちょいのちょいと思って。」

 真面目な顔をして、さらっと恐いことを言うリラとフィドル。そんな会話をしながらも
触手を斬り伏せ続けているのはさすがだが。

 「なっ?!」

 突如。斬った触手が復活し、リラに巻き付く。

 「ちきしょ…お?!」

 「くっ…」

 それを斬り払おうとしたアルベルトも巻き付かれてしまった。助けに入ったフィドルも
同様に巻き付かれる。三人を捕縛した後、それは一気に締め上げてきた。

 「つっ…!」

 「ぐぅ…あ…?!」

 「これくら…い…っきしょぉ!」

 フィドルとアルベルトが必死になって引きちぎろうとするものの、上手く力が入らずに
足掻くしかできなかった。

 「…アル、締め付け具合はどうだ?」

 と、のんきな声が聞こえ、アルベルトは顔を上げる。すると、二本の剣を持ったデュー
クがニヤニヤしながら苦しむアルベルトを見上げていた。

 「てっ…てめえ、デューク?! 傍観してねーでさっさと助けやがれ!!」

 「ヤダ。…石斬ィッ!!」
 
 そう言って両の剣を振るい、リラとフィドルを開放する。未だ締め続けられているアル
ベルトは、ジタバタともがきながら怒声をまき散らした。

 「この野郎! 俺に恨みでもあるのか?! そうか、美術館のコトを根に持ってるんだ
な?! そうなんだな?!」

 「なあ、フィドル。アルのヤツこのままでいいんじゃないか?」

 「そうですね…。先にモンスターを倒してしまいましょう。」

 「あんたら、なんでそうさらっとおっかないことが言えるわけ…?」

 「冗談だ。」

 呟きながら、アルベルトも開放する。怒りに満ちた形相でデュークに詰め寄ろうとする
アルベルトだが、すぐさまモンスターの攻撃を防ぎ始めた。

 「デュークッ! これ終わったらとっちめてやるからなッ!!」

 「だったら死ぬなよっ!!」

 


 「これじゃ、キリないで。紅蓮、魔法で焼き払った方が早いんとちゃうか?」

 「だったら試してみるか?」

 と、紅蓮は早口で呪文の詠唱を始める。もちろん、触手を斬り続けながら。

 「ルーン・バレット!」

 紅蓮の眼前に現れた魔力による無数の炎が、モンスターに襲いかかる! …が、それは
威力をなさず、吸収されていった。

 「具現化やアルザの使ってるのじゃ吸収はされないだろ。けど、あいつは魔力を吸収し
てああなったんだ。具現化やアレンジの特殊なものはいざ知らず、通常の魔法じゃ吸収さ
れちまうって。それに、見てみろ。」

 言われて、アルザはモンスターをみてみる。すると、先ほど斬ったはずの触手が再生し
ていた。

 「一気に片を付けなきゃ意味もねェ。今日は、魔法はあんま使いたくねェが…トドメに
最凶のヤツを使う。」

 「最凶って…まさか…?」

 冷や汗を流したティナを見て微笑んだ紅蓮は、アルザにフレイム・ウィングをかけた。
そして、一言「大丈夫だ」と答える。

 「…みんな!」

 すう…と息を吸うと、紅蓮は声の限り叫ぶ。それを聞き、皆は紅蓮の方を見た。

 「一気に…ケリ、つけっぞ!!」

 さらに響く声。そして、息を合わせたかのように紅蓮、朋樹、ティナ、アルザ、リラ、
フィドル、アルベルトの七人がいっせいにモンスターに攻撃を仕掛けた。



 「はっ!」

 リラのナイフがモンスターの目に刺さり、片側が死角となる。そこへ…

 「行くぞ、フィドル! オラァァァッ!!!」

 「分かってます、アル!」

 触手を狂裂きでアルベルトが全てたたっ斬り…

 「おぉぉぉッッ!!」

 モンスターの身体に、深々と刃を切り込ませる!

 「ブレイクッ!!」

 さらに追撃。魔力による煉獄の炎がその身体の内部で破裂しようとした。が…
 シュゥゥゥゥ……………

 破裂するはずのそこは、魔力を糧としたかのように徐々に修復されていく。

 「なっ……」

 「フィドル! 下手に魔法は使うな! 基本的な魔法だと、全部吸収されちまう!」

 「分かりました! アル、攻撃のみでいきますよ!」

 身体が修復されてしまったということで、少々のショックはあったのだろうが…フィド
ルはすぐに立ち直ると、アルベルトと共に再び攻撃に転じた。



 「いっくでぇ〜〜〜!!」

 メキィ…

 骨のきしむ嫌な音と共に、アルザの拳がモンスターの腕にめり込む。さらにそこで手を
広げ、骨の部分をひっ掴んだ。

 「う…りゃぁぁぁ!!」

 ボギィッ!!

 気合のために出した声と共に、モンスターの骨がへし折られる。

 「さすが、紅蓮の合成魔法やな。いつも以上に力わいてくるわ。」

 呟きながら、アルザはそこからさらに引っこ抜いた骨をそこらに投げ飛ばし、再び隙を
うかがう。

 ズザザザッ!

 「!」

 そこに、無数の触手がアルザに襲いかかってくるが…ティナが、棍一本で抑えつけた。
棍の周囲には、黒い魔力が見てとれる。

 「…いくらあなたでも魔族の力を吸収することはできないでしょう?」

 冷笑を浮かべ、ティナは感情を込めずに言う。しかし、それには静かな怒りが感じ取れ
た。

 「「はぁぁっ!!」」

 直後、ティナは狂裂きを使い、ひしめき合っていた触手全てを叩き伏せる。その時の声
は、アルザにはなぜか誰かの声がハモって聞こえたように感じた。



 「俺一人で闘るのかよ…」

 フィドル達からいったん離れていたデュークは、一人ぼやきながら触手相手に奮闘して
いた。数多の触手は分散している各グループに襲いかかっているが、一人のデュークでは
少々荷が重そうだ。

 「でも…闘るしかないか! 石斬ィッ!!」

 その斬撃で、切っ先から数mまでの触手が鎌鼬に斬られたかの如く地に落ちた。



 「刀術…狂裂き・朧」

 言葉と共に、紅蓮の姿が掻き消えた。紅蓮を狙っていた触手は標的を失い、しばし躊躇
したようにうごめくが…急に動きが止まる。直後、紅蓮が姿を現した。

 「…遅ェよ…」

 怒気をあたりに漂わせ、紅蓮が呟く。と、辺りの触手全てが地に落ちた。一瞬のうちに
斬り伏せられたのだ。

 「グアアァァァ!!!」

 ヴォン!

 モンスターが怒りの咆哮をあげ、紅蓮めがけて強靱な両腕を振り下ろす! が…

 「………」

 その下に待っていたのは朋樹。黒く淡い光に包まれた片手をあげ、振り下ろされたはず
のモンスターの腕を宙に押し止めていた。

 グシャァッ!

 「式流裏奥義・重獄轟掌(じゅうごくごうしょう)……」

 朋樹が手を閉じると同時に、モンスターの両腕が巨大な何かに握り潰されたかのような
肉塊と化した。そのまま朋樹は前へと跳躍し、モンスターの足の下へと達する。

 「これで終わりだよ………ハッ!」

 再び朋樹の手が黒く淡い光に包まれる。その手を、足目がけ一気に突き出す!

 「グギャァァァ……………!!」

 足…それ以上に下半身を潰されたモンスターは、最初の言葉しか声にならず…巨大なそ
の身体を地に伏せてもだえ苦しみ始める。声にならない分、動きで痛みを表現するように。
周辺の木々は、その巨体にメキメキとへし折られていく。

 「しぶといな…」

 ゴツッ

 「って〜! なにしやがる!」

 「なに傍観してるのよ! とっとと離れるわよ!」

 それに圧倒され、アルベルトはぼうッとしながら…モンスターから目を離すことができ
なかった。しかし、リラの一撃で正気に戻り、慌てて逃げ出した。他はすでに逃げ出して
いる。たった二人…紅蓮とティナを残して。

 「ティナ、お前も離れてろっていったろ?」

 「いいんです。私も…いえ、私達もお手伝いくらいはしたいですから。」

 そういって微笑うと、紅蓮にエンチャント・マジックをかける。

 「サンキュ…。じゃ、少し下がってろ。」

 ティナに一声かけ、下がったのを確認すると、詠唱を始めた。

 『右に集うは滅びの閃光…
  左に集うは無に帰せし力…我が身通じて一つとなれ…
  レイヴィング・ノヴァ!』

 両の手に宿った光が、一度紅蓮の体内に吸収されるように入り…直後、周囲に無数の光
球が現れる。それはモンスター目がけ、さながら引き寄せられるかのように光の帯をひい
て飛んでいった。

 ズゥ…ン!

 光球は全てモンスターに命中し、地響きを起こす。さらに一瞬の間をおき、爆発による
熱と爆風が巻き起こった。間を置いてみていた者すら、その影響で吹き飛ばされそうにな
る。

 「やった…か?」

 「…あれで死んでいないとすれば、本当の化け物ですね…」

 あまりの威力に、驚きを隠せないデュークとフィドル。流れる冷や汗をそのままに、た
だただその出来事を傍観していた。

 「確かに…っておい、あれを見てみろ!」

 一陣の風と共に、そこを覆っていた土煙が晴れる。と、まだ形を維持し、なおかつ自身
に回復魔法をかけ続けているモンスターの姿があった。

 「こりゃ、ホントの意味でバケモンだわ…。」

 「ほんまや…。もっとも、うちらに何かできるんか?」

 「…大丈夫だよ、紅蓮なら……」

 リラとアルザの不安そうな顔を見つつも、朋樹は幼なじみを信じる言葉を発した。それ
には、なぜが安心できるような気がしてならないという気がおきてやまなかった。



 「ちっ…しぶといな…だったら、これだ!」

 と、紅蓮は先ほどと同じ詠唱を始める。同じように光球が紅蓮の周りに集うが…さっき
とは比べものにならないほどの光球が漂っている。そして、詠唱はそれだけではおさまら
なかった。

 『…………集いし力よ…その真なる姿を我に示せ!』

 さらに重ねた詠唱に応じ、その光球は次々とその身を重ねていく。その身は次第にドラ
ゴン…いや、蛇身を彷彿とさせる姿…龍へと豹変させていった。

 「ゴアァァァァァッ!!!!」

 光をその身から発し続ける龍は、生きるもの全てを震撼させるように咆哮をあげた。そ
れにモンスターは驚愕し、その身を縮める。

 「全てを無に帰す顎(あぎと)を持つ龍…どーしよーもねぇあの大馬鹿野郎を、喰らい
尽くしちまえェェェェェェ!!!」

 「ゴオァァァァ!!!」

 紅蓮の命に応じるかのように咆哮をあげると、龍は上空へと駆け上がっていく。そして
ある高さに達した直後、身動きできないモンスター目がけて急降下していった。

 ズドォォォォン!!

 「ギャァァァァァ!!!」

 龍がモンスターに突撃をし、魔法の時とは格段に違う地響き…ここまでいくともはや地
震というべきか。そして、さっきを超える爆風が皆に襲いかかる。木々がしなり、建物を
揺らし、周りにいた紅蓮を含む人間全てを吹き飛ばすかの勢いで。次の瞬間、光がモンス
ターを中心として天へ昇っていった。まるで、モンスターの魂を天へと導いていくように。

 「………あばよ、同じ世界の…大馬鹿野郎…………」

 紅蓮はそう呟くと、くるりと光の柱に背を向けた。

 「終わったな。さ〜て、あとは自警団に任せるか。」

 「疲れたよ…僕は…」

 疲れを見せない紅蓮に対し、朋樹は心底疲れたような顔をして呟く。そこへ、避難して
いた面子もぞろぞろと現れた。

 「紅蓮さん、またすごい魔法使えるようになったんだね。」

 キャラットが目をキラキラさせて言った。以前にいろんな魔法を見せてから、多くの魔
法を使いこなす紅蓮に憧れみたいなものを抱いていたのだ。

 「教えねーぞ? お前、精霊魔法以外は上手くねェからな。」

 「うん! 見てるだけでいいから!」

 そういって、キャラットはにこりと笑った。リラはそれを見て微笑んでいる。

 「そういや、寮のみんなに教えんとな。いい加減、緊張が続かへんやろ?」

 「それなら、ラティンに頼んだぜ。一応、デュークも一緒に行ってる。」

 アルザの呟きに、以外にも(笑)アルベルトが答えた。それを聞き、アルザは意外そう
な顔をして驚く。

 「なんや、手回しええやんか。なかなかアルもやるようになったやんけ。」

 「アルって言うんじゃねえ!!」

 「ふっ…遅いッちゅーとるやろ…?」

 槍を振り回すアルベルトだが、アルザはバカにした顔つきで避け続けた。アルザにとっ
て、そのスピードは止まって見えるらしい。

 「みんな勝手にやり始めましたね…。それじゃ、私は報告書作成に行くとしますか。」

 「おう、リカルドさんによろしくな。」

 勝手気ままに話し始めた仲間を見、フィドルも刀を鞘に納めて帰っていった。

 「さて、ティナ。俺達も帰ろうぜ。」

 紅蓮はティナの肩に手を回し、耳元で囁く。しかし、ティナは動こうとしない。

 「…? どうした?」

 「……この穴…どうするんですか…?」

 ティナの指さした先には…そこの見えないほどのでっかい穴があった。しかも、道のど
真ん中に。原因はさっきの合成魔法だろう。

 「あははは…。…逃げるか?」

 「…そうはいきません。紅蓮さん、一緒に埋めちゃいましょうね♪」

 「はい…」

 にこやかな微笑みで言われ…。紅蓮は休む暇もなく穴埋め作業に没頭する羽目になって
しまったのであった。



 後日…魔術師ギルド…

 「ま、そーゆーわけだ。気が済んだだろ、王女様? わがままはこれくらいにしろよ。」

 「紅蓮、あんたそこまで言う必要ないでしょ! あたし、すっごく心配だったんだか
ら!」

 水晶球を境とし、紅蓮とレミットはおしゃべりに興じていた。最初は報告のみのはずだ
ったのだが…いつの間にかこうなっていたのだ。長は、呆れ果ててイスに身を任せながら
ため息をついている。

 「へいへい。で、もう問題はないのか?」

 「うん。…ありがとね、紅蓮。」

 急にしおらしくなったと思うと、レミットは少し赤くなった顔で礼を言う。が、紅蓮は
それが面白かったのか急に茶化し始めた。

 「お、レミットがまともに礼言うとは…明日は雪か?」

 「…っ! バカ! アホ! 変態! ろくでなし! 凶暴男ッ!! い〜っだ!」

 精一杯のつもりでいった礼の言葉を茶化されたレミットは、真っ赤な顔をして紅蓮に怒
鳴り散らした。そこまで言われ、紅蓮も黙ってはいない。

 「そこまで言うか?! この、魔法バカ娘! 激烈王女! 破壊魔! バカの一つ覚え
娘! 魔法キ○ガイ!」

 「……な…なんですってぇっ?! 甲斐性無し! 極悪人! べ〜っだ!」

 紅蓮の言い返しにさらに怒ったレミットは、言葉の最後にアカンベーのおまけまで付け
る。

 「なにを! この………………!」

 「うるさいわね! あんたなんて………………!」

 白熱してきたのか、お互い水晶球を手に持って怒鳴り散らし合う。再びため息を一つつ
いた長は、手元にもう一つの水晶球を取り出した。すると、それを待っていたかのように
マリエーナの長が映る。

 「すまんな、エンフィールドの。うちの姫様…いや、王女が迷惑をかけた。」

 「いえ、そのような言葉、もったいないことです…」

 「まあ、元気なことはええコトじゃ。………そちらの方でしばらく預かって欲しいもの
じゃよ。」

 「…は?」

 短い沈黙のあとの、ポソリともらしたマリエーナの長の言葉に…エンフィールドの長は、
少し後ずさった。紅蓮からの話、度々耳にはさむレミットの噂を思い出したからだ。その
反応を見、マリエーナの長はキョトンとすると声をあげて笑いだした。

 「はっはっは。冗談、冗談じゃ。…しかし、エンフィールドの長よ。王女がそっちに行
くとなると大変じゃぞ? なんせ、そちらで噂に聞くマリア嬢に匹敵するからの。」

 「……マリアに匹敵、ですか…………」

 マリエーナの長は、頷きながらおっかないことを言う。それを聞いたエンフィールドの
長の頭の中に、マリアとレミットの魔法対決の図が密かに描かれていた。

 「(そんなことにならないことを願うだけじゃな……)」

 「ま、よほどのことがない限り、レミット様が城を出なさることはあるまいて。安心せ
い、エンフィールドの。」

 「そ、そうですな。…向こうもおさまりましたことですし、それでは。」

 長の言葉通り、紅蓮とレミットの口喧嘩はおさまり…今度は近況なんかを話し込んでい
た。端から見ると、仲の良い兄妹のように見える。

 「おう、喧嘩もおさまったか。では、エンフィールドの。元気でな。」

 「はい、そちらこそお元気で……」

 片手をあげ、マリエーナの長の姿が消える。「じゃあね!」という元気な声が聞こえ、
紅蓮の方もレミットの方から通信を閉じたようだ。レミットの姿が消えた後、紅蓮は妹を
見るような目で姿の映っていた水晶球をなでている。

 「ほんじゃ、長。騒々しくて悪かったな。詫び代わりに、今度無償で依頼受けるわ。」

 「…期待せんでまっとるわい。」

 その言葉で苦笑すると、紅蓮も軽く手をあげてその部屋を後にした。残っているのは長
のみ。心底疲れたように、長は深いため息をついた。

 「ああ、騒々しかったわい。…まあ、たまにはそれもいいかのぉ………」

 誰に言うでもなく呟くと、長は後始末のための書類整理にとりかかった。






 後書き

 ども。ともです。
ふ〜。かなり長くなってしまいました、このSS。当初の予定は十話以内でおさめるつも
りだったんですが…(って、これでも十分長い…)。こんな感じになってしまいました。
 今回、エタメロのキャラ、キャラットとリラが出てきしました。この二人はわてからし
て組ませやすいのと書いてて面白いという理由で出させていただきました。エタメロを知
らない人間はかなり混乱したと思います。ここを借りてお詫び申し上げます。m(__)m

 はぁ…小さくまとめる、ということを覚えなければ…(汗)
どうもSSが長くなってしまうんですよね、わて。長いSSが悪い、とは思いません。SS
だっていろいろあるんですもん。ただ、わての長いSSの場合、ダラダラ続けてしまうとい
うことがあるからなんです。いつまでも、だらだらなんていうのはイヤですから。

ではでは。
読んでくれた方、ありがとうございました。
ともでした。
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