「諜報員のお仕事」
久遠の月
(MAIL)
悠久幻想曲 龍の戦史 設定集 その一 諜報員のお仕事
「死ぬもんか・・・、死ぬもんか・・、死ぬもんか、し・ぬ・もんくぁぁぁぁ〜!!!」
離れて叫び声を上げる一人の青年を見つめる、未だ名前のない諜報員A。
「(ああ、そうだ。こう云う人だったんだよな・・・・。)」
自分より遥かに年下の自分の上司を半ば醒めた目で見つめる。
「今日という今日はきっちりお仕置きしなくちゃかしらね〜♪」
続いて場に現れる少女。まだ少女の域を越えていないが、やはり自分より立場的に上である。
至極物騒な事を笑顔で言ってのける当たり凄いといえば凄いのだろうが・・・・・。
「まあまあ。本気でお仕置きしたら明日お仕事できないでしょ?ちゃんと生かしておいてね?」
怒る少女を宥める女性。が、内容だけ聞いていれば宥めてなどいない。むしろ嗾けていると言っても良いのだろう。隣にいる諜報員Bは涙をルルルーと流し、力なく顔を横に振った。
「諦めろ・・・・。いつもの事だろ・・・?」
そうだな、と答えようと思ったがのどが痙攣して言葉にはならなかった。この時に自分も目の前の諜報員と同じように涙を流している事を自覚した。
最も自覚したところでどうなるものでもない事を過去の経験から知っていたがとりあえず自分にこんな仕事を押し付けた責任者を恨むことにした。
「何故ですか、シード様ーーーーー!!!!」
それは魂の叫び・・・。もし舞台の上でその叫びを出来たなら、主演男優賞だろうが何だろうが獲れただろうに・・・・・。
ヒビキ・トウドウ(クロウシード・ユグドラシル) 生態年齢 17
身長183センチメートル 体重 64キログラム
黒髪黒瞳。女性のような細かい顔の作りと細身なおかげでどちらかと言えば女性的ではあるものの、身に纏う精悍さ等が彼を立派な男性に見せている。彼曰く‘封印’が施されており、金髪翠瞳に変化するのはほんのわずかな力の解放であり、その時には身体の内に納まりきらない魔力が放出し、背に不定形な光翼を展開する。
性格は温厚だが、単純に物理的解決に及ぶなどの短絡的なところもある。本人はまるで意識していないが女性にモテるのだが、他人に言わせれば「無意識に口説いてる」らしいが、本人はいたってマイペースの鈍感朴念仁である。過去の様々な出来事より数多いトラウマがある。それに伴い精神年齢が10歳以上歳くっているらしい。
単純な戦闘能力と魔力では底が見えない。精霊との親和性がものすごく高く、精霊と会話すら出来る。エレメンタル・ソングは精霊の影響力に彼自身の魔力を上乗せした結果であるので、発現結果は多種にわたる。各種技術など隠し玉を持っている。
彼の微笑みは対人最終兵器並みの威力を発揮する。
力の解放後の彼の瞳と同じ色の体毛を持つ‘シルフィード’という龍を従える。
ハルカ、ナツキという姉とアキトという兄がいるが生死不明。
最終的には旧オレルス王国解放軍総司令という事実上軍部のトップであり、軍内最強の竜騎士団を率いる。戦後も王国の指導者に無理やりさせられ、王政から民政にたった3ヶ月で移行させるなど並々ならん政治的手腕も持ち合わせている。戦争相手だったイグニス帝国と恒久的な平和条約を結んだ後、失踪。イグニスとオレルスの両国より現在指名手配中。
シンセリス・ウィリス(水無月・進哉) 年齢 18
身長 189センチメートル 体重 80キログラム
蒼のかかった黒髪にアンバーの瞳。シニカルな笑みを大概口元に張り付けている。
楽しければなんでも良いと言う考えの持ち主で、他者をからかう事や、イベントなどに至上の喜びを感じている。ヒビキの親友兼悪友。
戦闘技術はかなり高く、単独でも戦況を変えることも可能なほど。魔法はあまり得意ではないが、銃器の扱い、武器具などの扱い、トラップの設置など諜報戦を得意とする。
オレルスでは軍を率いず、諜報活動に徹する。暗殺こそ引き受けなかったものの、性質の悪い策略などは彼の専門だったとか・・・・。彼の手により要人暗殺を請け負った暗殺者、諜報員の数は三桁に及ぶ。それ故に彼は‘愉快な暗殺者’という、有りがたくもないく威厳も何もない二つ名で呼ばれている。戦後、オレルス諜報部の長として仕事を部下に押し付けて生活していたところ、クロウシードが失踪。部下の数人に彼の追跡を命じたのだが、退屈を抑えられなかったのか自分も彼を追うようにエンフィールドへ赴く。
カスミ・ツキガセ(月ヶ瀬・霞) 年齢 17歳
身長 164センチメートル 体重 45キログラム
3サイズ 86、55、85
金髪青瞳。癖のない真っ直ぐな髪を腰まで伸ばしている。非現実的な‘人形のような美しさ’を持つ凛とした美女であるが、彼女の人の良さなどからいった人間臭さにより現実感を持つ。
聖母のような優しさを持つ彼女だがナンパとセクハラを最も嫌いなものとし、それをした人物は例外無くひどい目にあっている。ちなみに彼らグループの最大権限は彼女。
白のローブ等の物を好んで着ている。
ヒビキとは世間一般の言う幼馴染と言う間柄だが彼らの場合はかなり複雑なものがある。
魔力はかなり強く、魔術師組合の長程度なら一蹴する。精神攻撃系や幻影呪文などを好んで使う。格闘などの戦闘技術は特にこれと言って突出したものはないが、‘リンク’という一種の精神感応技術を使い他者との心の距離をゼロにする事が出来る。ちなみにテレパスとはまた違う。
雫という姉がいたが10数年前に死去している。
オレルスでは魔法兵団を指揮し、竜騎士団、騎馬部隊、陸兵部隊の援護などにあたる。
戦後、魔法兵団が赤竜魔法師団と名を変え、その長をしていたが、王失踪後は休職届を出している。
ほのか・タカハラ(高原・炎華) 年齢 17
身長 162センチメートル 体重 43キログラム
3サイズ 83、54、84
栗色の髪を背中まで伸ばしていて、こげ茶色の瞳。言い表すと綺麗と言う言葉がしっくり来る。
良くも悪くも普通の人だが、怒ったときに発動するお仕置きはかなりきつい。曰く‘互換をもって生んでくれた親を恨みたくなる’だとか・・・。レパートリーも幾つかあるらしい。家事にも優れ、趣味に料理を持ってこれるぐらいの腕の持ち主。
動き易い服装を好み、シャツにズボンという格好がどちらかというと多い。
鞭や弓、鋼糸といった技術を必要とする武器を好んで使う。魔法は物理魔法を得意とし、特に炎属性を好む。‘先見’といった夢の中で未来を見ることが出来る能力を持つ。
オレルス戦役では、陸兵部隊の指揮をしていた。主に主戦力として戦場に出る事が多かったので、帝国側には‘暁の破壊者’の名前で呼ばれたとかなんとか・・・・。
陸兵部隊は戦後、白竜騎士団と名を変え彼女はその騎士団の長として就任し、‘剣皇’の称号を与えられる。現在はカスミと同じく休職中。
エリシエル・フィル・イスターシュ 年齢 16歳
イグニス帝国第32代皇帝。女帝である。聡明で清廉な人物だが成人していない事を理由に宰相の傀儡となっていたが、彼女の影響力が邪魔になった宰相の起した革命の際、瀕死の怪我を負うが奇跡的に一命を取り留める。後にオレルスに亡命し、クロウシードと出会う。後の戦いに終止符を打った後、再びイグニスの帝王として多忙な日々を送っている。
クロウシード失踪を知った後、真っ先に行動した人物でありオレルスとの協力体制を敷いた人物でもある。
緋村・弥生 年齢 19
東方の国出身の神官戦士。冒険者時代のヒビキのパートナー。(オレルスに行く以前)
平和と平穏をこよなく愛し、またヒビキ(当時シード)を仕えるべき勇者として彼に付き従う。彼の姉のような立場でもある。シルフィードとの出会いの場面にも立ち会う。
神聖魔法を得意とし、剣術の腕もやはり高い。オレルスでは青竜騎馬兵団の副隊長と王付き秘書官を兼任。
「まったく家の国はどうなってんのかねー?あんな年端も行かない子達が責任者だもんな?」
「つまり、それ以上の修羅場をくぐってきたって事だろう・・・・。」
「そうだが・・・。つらいよなー、現実って奴は・・・・・」
「そうだな・・・・」
目の前の惨状に彼らの言葉が重なった・・・・・・。
〜あとがき〜
まあ、肩書きとかそんなのです。一応名前の出てきた人達の分です。大体エンフィールドの住民は設定に変化無いんだけど、シャドウが変わるわ変わるわ(笑)
他にもいますけど、後の二人は絶対出てきます!