中央改札 悠久鉄道 交響曲 感想 交響曲

「始まり」 久遠の月  (MAIL)
  悠久幻想曲   龍の戦史   第2幕   始まり

朽ち果てた「ビル」の間をヒビキ、いや響は縫うように走っている。3メートルぐらいの瓦礫により背中を任せると、素早く手にしている拳銃の残弾を確認する。
「あと3発、か。14,5の子供にこんなことさせといて、大人は何をやっているんだか」
「同感だな」
「進!?おまえまだ生きてたのか?てっきり死んだものと思ってた」
「さりげなくひどいな、おまえ」
進と呼ばれた響と同年代の少年はアンバーの瞳に蒼のかかった黒髪が特徴的だ。
「で、どうやってここから脱出するんだ?あ、そうそう。霞とほのかもそのうち合流するからそのつもりで考えてくれ」
「おーまーえーなー。状況をいちいちややこしくしてんじゃねーよ!」
「ごたくはいい。それで手段は?」
「誰か一人でも生きてここを脱出するだけなら正攻法。一点突破になると思う。でも俺は、反則的な方法をやりたいと思ってる。俺たち四人が誰一人として犠牲にならない方法だ。かなり荒っぽいが」
「それってどうゆう方法なの?」
「響の考えることだからどうせ無茶なことに決まってるよ!」
「いつからいたんだお二人さん?」
そう進が聞く。霞というらしい少女が金髪を背中の方へ払いながら青の瞳をいたずらっぽく光らせながら、
「あはは。俺たち四人が、のあたりかな」
「でも恥ずかしいセリフだなあ?」
そういうのは明るいブラウンの髪をした、やはり同世代の少女ほのかである。
「で方法は」
「進はおとりで魔物を引き寄せ、ほのかは進の周りに最大出力で結界張って、霞は俺のサポート。」
「おまえはどうすんだよ響?」
「俺?全力で「力」たたきこんで時空間に穴作ってそこに逃げ込む」
恐ろしいことをさらっと言った。頭のねじが緩んだのだろうか?
「「「正気?」」」
「もち。この事態の元凶である「神」は俺が叩き斬ったし、後は逃げた人たちだけでも何とかなるだろ」
「わかった。じゃあやろうか」
「「しょうがないなぁ」」
「じゃいくぜ。」
その言葉とともに、響の髪が金色に輝き出し、瞳の色がエメラルドを思わせる碧色に変わる。そのまわりを青銀色の波動が踊るようにゆれている。
「光と闇の狭間より生まれし神威の名において。我ここに掲げるは時の鍵。我らを導け。
ヴァイレス!」
力ある言葉とともに光が世界を満たした。その世界の無くした存在を少しでも埋めようというかのように。


「またこの夢か」
そう響は、いや「ヒビキ」は目覚めた。ここはエンフィールドだ。朽ち果てたビル街ではないし、あのような魔物たちも徘徊していない。それにここに来てからもう三ヶ月が過ぎている。友人がたくさんできた。いまさらあのような不吉な夢を見る理由がなかった。
「何か悪い事起こらなきゃいいけど。」
嵐は目前まで近づいていた。


「失礼する。トウドウ・ヒビキ君はいるかな。フェニックス美術館の美術品盗難の容疑がかかっている。重要参考人として同行願いたいのだが」



運命の輪が回り始めた。






〜あとがき〜
短いですけど第2弾。ヒビキたちのちょっと前のお話。残りの三人もそのうち合流します。でも基本的に悠久1のストーリーを追っていきたいと思っています。どうゆうふうにからんでいるかはまだかんがえていませんよー。あはははー。ま、キャラがとりあえず出揃ったら設定公開しますんで。それとこの作品は私の趣味の塊です。国の設定とかもほかの作家の設定を使わせてもらうかもしれません。(国の名前と国の設定)
そのときは苦情なり何なりください。それじゃあまた今度。
シーユー(笑)

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