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OTOMO KATSUHIRO on Magazine

漫画アクション増刊 '74/01/26号

Action Supp. '74/01/26
  • 双葉社
  • 1974年1月26日
  • 232p
  • B5 版
  • 定価 150円
  • 雑誌コード:9427-1/26

収録作品

タイトル 作家 頁数
ピンナップ 上村一夫 1
紋仇 4c扉+2c 平田弘史 --
中規模諜報組織スッパイダ 岩本久則 --
上海かぜ 大友克洋・山本喜浩 24
目の玉に踊らされ 秋 竜山 --
けやきの木 川本コオ・八田雄三 --
夜の曲線 2c 江波じょうじ --
びやく 福地泡介 --
おんな 上村一夫 --
夜来香の秘密 岩越国雄・小野勝也 --
地球伝説 ギヤマン家族・高木庸介 --
オーチンチン はら たいら --
ルパン三世 モンキー・パンチ --
目が出た男 2c 黒鉄ヒロシ --

コメント

単行本未収録の「上海かぜ」が掲載されています。原作は山本喜浩。アオリは「そんな昔の借りなんか忘れてしまっていたのに……!?」。「ユリイカ 特集大友克洋」であらすじを読んでいただけばわかりますが、戦後まもなくの混乱期、郵政省電波監理局で働く主人公と、上海で生き別れた元同僚との再会と決別を淡々と描く物語です。

画面は最初期の、手塚・石森の影響色濃いものから、より劇画タッチになった「Boogie Woogie Waltz」収録の作品群とのちょうど中間的な位置にあるといえるのではないでしょうか。キャラクターにはまだ手塚・石森の影響が残っていますが、背景はラフな線と効果的な空白によるものに変わり、明らかに表現力が増しています。「Boogie Woogie Waltz」で顕著な「白と黒の対比」「実験的なスクリーントーンの使用法」なども、すでにこの頃から(もっと以前から?)始まっていたようです。また、「ユリイカ 特集大友克洋」でも触れられているように、最後の同じ絵の9コマは独特の効果を上げていると思います。いずれにせよ、大友克洋がオリジナルとなっていく過程のよくわかる作品だと思います。

きわめて入手困難。

 

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