★電磁波のイケないところ★
〜電磁波の光と影・危険性の実際〜

 このコーナーでは日頃みなさんが知らず知らずのうちに、とてもお世話になって
いる、電磁波(電波)の真実?をお伝えします。これを読めば怖くなること請け合い!?。良い子は携帯での長電話は控えめに(ボカスカ)。

 また近年電磁波の健康への影響も、各方面でクローズアップされてきています。私自身、各種の電磁波問題関連サイトを見てきました。しかし、それらはマスコミと変わらずほとんど電磁界についてしか触れてられていません。

 これは非常に問題です。電磁波には、読んで字の如く電界と磁界が存在します。どちらを抜きにしても電磁波にあらずなのです。詳細は本文で後述しますが、やれ 10mm ガウスだの、3mm ガウスだとの騒ぐだけでは、始まりません。

 全国の電磁波問題をお考えのみなさん、電界についてもぜひ HP で取り上げて下さい。そして、その具体的な影響や私のページにあるわが国の規制値を、掲載して下さい。専門家の目から見ればそうすることでみなさんの HP も、より説得力が増すものと、自負しております。

 またみなさんが日頃何気なく使っている、携帯電話・PHS。これらが電波を使用していることは、言うまでもないでしょう。

 しかし、電波って一体何??。と考えたことはありませんか?。ときどき、マスコミなどで電磁波の害について特集が組まれたりします。ほんとうに体に害はないの??、と疑問をお持ちになられる方もいるでしょう。

 そんなあなたや物理の時間が嫌いだったあなたに、ぜひ暇つぶしにでも読んでいただきたい、と思ってなるべくわかりやすいものを目指し、本稿を構成しました。

 ちなみに少しそれますが携帯や PHS の電波の入りが悪いとき、端末機を(電話機)カクテルのように、シャカシャカ振っても仕方ありません(^_^;)。巷に流れる噂は、ほとんどが素人が考えた根も葉もないものばかりです。

 なかでもアンテナで髪をかく、なんてばかばかしいにもほどがあります(^_^;)。

 端末機を垂直に持ち、ゆっくりと数十センチ単位で動かしていき、電波の一番強いところを探します。体を軸にして、360゜探すとなお完璧です。また最良の位置にて更に、端末機の角度もゆっくりと変えてみるのもよいと思います。

 さて、アンテナ・ピクトグラムのピークがありましたか?。

 そこが電波の通り道です!!。そこのあなた!!。正しい電波の捉え方。おぼえておいても、損はありませんよ!!。それでは、はじまりですm(_ _)m。




  電磁波とは?

 まず電磁波の定義についてですが、簡単に書くと「電磁波とは電界と磁界が 90゜互いに直交して進む、波動である」(実際には波動と粒子両方の性質を持ちます)、と言えると思います。

 そして通信
等に使用される、特定波長以上(波長 0.1mm 以上)の電磁波を特に電波といい、これらを含むそれ以下の波長になる赤外線、可視光、紫外線、放射線すべての総称が電磁波です。

 それぞれ性質は大幅に異なりますが、波長が違うだけで本質的には同じだ
と思って下さい。また、目に見えない電波ですがそれが伝搬していく様子は、水面に石を投げたときの波紋によく似ています。

 電磁波の出ていく様子を立体的に見ると、ミカンの房が段々大きくなり次々と外側へ押し出されていくような感じになります。これでなんとなくでもイメージがつかめたのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 無線周波数帯のように高い周波数の電磁波で、遠方界とみなせるような場合は電界、及び磁界のどちらで考えても同じになるとされています。

 また近頃話題の磁界については、低周波の磁界に関しては近傍界となるので、磁界、電界と分けて考慮する必要があります。

 これらを念頭に置いて読み進められると、より理解が深まるのではないでしょうか。



 体への害は?

 近年冒頭でも触れているとおり、ときどきマスコミでも電磁波の害が、伝えられるようになりました。しかし、それらはどれも本質に迫るものがなく、無銭家から見れば「あまいっ!」、と言わざるを得ないものばかり・・・。

 また、マスコミ等ではなぜか電磁界についてのみ、騒がれています。それは特に送電線や家電などで発生する電磁波の場合、50〜60Hz という超低周波のため、既述のような理由で磁界が問題とされるからです。

 ただし、それ自体の人体への影響はほとんどわかっていません。(海外でも統計上の結果しかなく、因果関係はハッキリしない)また低周波では場合によって、刺激を感ずるような刺激効果や感電作用というのも、確認されています。

 また低周波の磁界では、熱効果を与えるためには極めて強力なパワーが必要となるため、無線周波数帯のような熱効果は考慮しないことになっています。

 交流磁界の影響を簡単に知るには、送電線直下や鉄道沿線で大型テ
レビ(ブラウン管に限る)を見ることです。画面がチラついたり色ズレが発生したり、ひどい場合は故障したかのように揺らぎやゆがみが発生しとても見ていられません。

 物理で習ったことを思い出して下さい。電流が流れる電線のまわりには、電気力線と磁力線が発生します。もしこの電流が交流ならばこのまわりに発生した波動は、電界と磁界が互いに直交しながら空間を伝搬していきます。

 これが電波の発生原理、そのものなのです。つまり、電流の流れる場所には至るところ電磁波あり、と言うことです(^_^;)。


  ガウスメータに惑わされてはイケない(^_^;)

 良くテレビで電磁波についての特集が組まれると、電子レンジや携帯電話にガウスメータ(磁界の強さを測定する機器)を近づけ、派手に触れる指針を見ては「あー、すごいですね〜」、などとやっています。

 一般的なガウスメータの感度を測定すると、50〜100Hz 付近にピークがあり通信に使用するような、高い周波数に感度がないことが解ります。つまり、電子レンジ付近で計っている磁界は、主に電源部に使用されるトランスからの漏洩磁束であり、加熱に使用される電波を計っているわけではないのです!。

 同じく携帯では通信に使う電波ではなく、ノイズ成分を測定しているわけですから、笑ってしまいます。ですから、針が簡単に赤い領域まで振っても、驚くことはないのです。

 一般人の目からすると測定器が登場すればその値はそれなりの、説得力を持つことでしょう。しかし、冷静になって実際に何を計っているのかを見ると事情は違ってきます。

 電磁ノイズを計りたければ、IH ジャーにインバータエアコン、ブラウン管テレビ等々派手にメーターが振れる機器は、家庭にありふれています(余談ですが液晶テレビは GHz 帯に派手なノイズをまき散らしています。そばで GPS 受信機を使うと影響が良くわかります)。


  ほんとに害はないの??

 単純に電界強度で考えると、携帯での通話や電子レンジを覗き込むより、携帯の基地局が近所にある方が遥かに安全だと言えるでしょう。私の家のすぐ側にも、NTT ドコモの基地局がありますが問題ありません。最近市民運動などで何かと、送電線やら携帯の基地局がやり玉に挙げられるのは、筋違いと感じています(気分的なものも相当影響しているのが大きいような…)。

 ようするに近所のアンテナより目の前の無線機器の方が、よほどキケンだということを認識することが非常に大切だと思います。一般的に報道などの影響で、電磁波=目に見えない=怖い、となってしまっているようなので、それを払拭するのは大変なことなのですが・・・。

 また私の住んでいる場所にはほぼ真上に、東京電力の高圧線があります。東電による測定では私の部屋での磁界は 7mm ガウスでした。はっきり言って、交流磁界とはいえ大した値だとは思えません。

 ただし、さすがに私のテレビ・モニタだけは、この交流磁界によって画面が揺れてしまうので、東電にクレームを付けきっちりとシールドさせてあります(数万円はする珪素鋼板です)。ただしこの場合は画面の揺らぎによる目の健康被害を防ぐためで、磁界を嫌ってのことではありません(^_^;)。

 ちなみに、私の家の近所で白血病になったりとか、脳腫瘍になった方は一人もいません。私自身、三十年以上住んでいますがなんら、健康上の異常はありません(逆に鉄塔は直雷を逃れる絶好の避雷針になってくれている)。欧米では、かなりヤバイ扱いを受けている電磁波ですが、少なくとも現状においては DNAに直接損傷を与える”ダイオキシン“よりは、安全だといえます(^_^;。

 ダイオキシンは、DNA の T・G・C・A(チミン・グアニン・シトシン・アデニン)の鎖を切ってしまいます。それにより遺伝異常が発生し奇形児などの、影響が現れるのです。これくらいは高校の生物で習ったはずなので、どなたでもわかるでしょう。

 私の部屋の交流磁界などは、リニアモーターカー浮上用・超電導電磁石の、10000 ガウスとかに比べたらかわいいもものです(^_^;)。現在のリニアモーターカー内部では、電子機器や磁気カードなどに影響がないように、シールドされており問題ないレベルらしいですが・・・。

 しかし、私は知っています(^_^;)。それはかつて宮崎の日向実験線でのことです。NHK 教育テレビで、以前実験中に全焼してしまったものとおそらく同型?でしょう。そのリニアモーターカーの走行時の映像が流れていました。

 昔のことですからおそらく使用していたカムコーダーのカメラ部に、撮像管が使用されていたのでしょうか、リニアモーターカーに内部にカメラが乗り込んだ途端、映像が激しく乱れたのです。

 それはもう、カメラが壊れたのかと思うくらい、ぐちゃぐちゃに・・・。

 その後客室内部の映像は、昔懐かしい 16mm フィルムでの映像に切り替わりましたが、このことはシールド対策がされる前のリニアモーターカーが、いかに強力な磁場を発生しているかを物語る良い資料だといえます。

 NHK さん、ぜひ再放送を希望します(^_^;)。



  やっぱり危ないらしい(^_^;)。それじゃ、規制は?

 人体への電磁波ハザード(災害・障害)は今のところ、誘電体加熱による熱障害(主に眼球や生殖器障害)以外、ハッキリしたことはわかっていません (^_^;)。
 少なくとも統計上も灰色であるとは言えるので、わが国でも 20 世紀後半にガイドラインが制定されました(下記参照)。

       周波数ごとの電界・磁界の安全基準(ガイドライン)

   周波数         電界強度実効値[V/m]        磁界強度実効値[A/m]
  10K-30KHz             275                         72.8
  30K-3MHz              275                   2.18/周波数[MHz]
  3M-30MHz         824/周波数[MHz]            2.18/周波数[MHz]
  30M-300MHz            27.5                        0.0728
  300M-1.5GHz    1.585*SQR(周波数[MHz])     SQR(周波数[MHz])/237.8
  1.5G-300GHz           61.4                        0.163


 参考までにガウスからの喚算法は下記の通りです。

 1A/m=1.2μTesra=12mmGauss

 以上の条件を私の家の交流磁界に当てはめると、7mmガウスですから 0.833・・・A/m となり、問題のないことが分かります。

  ※1A/m=1.2μTesra
  ※1μTesra=10mmGauss


 ちなみに電界の安全値は許容量を超えると容易に、障害を実感できますのでマージンはないようです(^_^;)。携帯やハンディ無線機を使用していて、目が熱い、顔が火照る、ぼーっとする、頭痛がする等の症状が現れたら、それは熱障害ですので直ちに使用を中止した方が身のためです(^_^;)。

 またこれらの症状は磁界によるものではなく、電界による誘電体加熱という現象です。物理に明るい方なら、きっとわかりますよね?。携帯で、ちょっと長電話をすれば、すぐに実感できること受け合いです(電子レンジの原理そのもの)。

 ちなみに私は日々、ハンディ無線機を使っているので痛い程良くわかります(^_^;)。

 余談になりますが参考までに、簡易な距離による電界強度の公式を示します。電磁気学では有名なマックスウェルの電磁方程式です。

      E=(√30GP/d)  ※実際にはカッコ内を分数で表します。

      E=電界強度(μV)
      d=距離(m)
      G=アンテナ利得(dB)
      P=送信出力(W)

 あくまでこれは自由空間における電磁波伝搬の論理式であり、実際にはその環境やその他非常に複雑な要因が影響します。参考程度にとどめてください。
 携帯キャリアなどが使用する実際的な電界強度算出には、上記式に加えシチュエーションによる係数を加えます。具体的な記述はしませんが市街地及び郊外などごとに、ある係数を用いるのが一般的です。あくまである数値モデルに従ったものなので、全てに当てはまるものはありません。

 また PHS 基地局の回線設計上必要となる、木造家屋が多い場合(国内における典型的な住宅街)の係数は未だ、的確な数値モデルがないようです。




 近頃ウワサの医療機器への影響は?

 近年すっかり定着した電車内での携帯禁止令に代表されるよう、医療機器への影響が取りざたされています。当初、禁止一辺倒だった車内アナウンスも最近”優先席付近では電断、その他での通話は自粛“に、トーンダウンという流れになっています(ずいぶんとマシになったものです)。

 ここでいう医療機器とは、心臓ペースメーカー(不整脈に使う)や補聴器などを差します。あらゆる電子機器の使用される、病院内や航空機内での電断や通話をひかえることは言うまでもありませんが、以前の鉄道会社のスタンスはあくまで”言い逃れ“に近い気がします(特に JR)。

 なぜなら実際に障害が出るのはむき出しのペースメーカー(しかも感度最大)に、最大パワーの PDC 端末(第二世代方式携帯電話)の電波を照射したとき誤動作の可能性がある、というだけだからです。

 しかも現在主流である第3世代方式では、単位周波数あたりのエネルギーが極端に小さい上に連続送信(第二世代方式は断続送信であり他機器への影響が比較的大きい)であり、かつて問題とされた第二世代方式より影響が小さくなっています。

 更に実際の通信時に用いられる電力は、必要最小限度まで絞られておりそれも桁違いに小さくなっているのがポイントでしょう。

 もっとも携帯電話などの電波が原因で、亡くなった方もいませんし障害が発生した、と言う事例も一切ありません。しかも人体に埋め込まれた状態では、生体組織により電波の影響は少なくなります(人体は誘電体ということをお忘れなく!)。

 
医学的に解説するとペースメーカーは、不整脈が出たとき等に一定の心拍を保つよう、心筋に電気刺激を与える装置です。場合によって体外式と、埋め込み式があります(体外式は一時的な利用に限られる)。

 もし正常な自発的心拍が見られた場合、それと競合しないように刺激を”自粛“するようになっています。また回路的な問題が発生したときのために、最も基本的なバックアップ回路を持ちます。

 これは排他的な考え方かもしれませんが、先進国での常識である”自分の身は自分で守る“という観点から、ペースメーカー使用者など混雑する電車が”危険“であると思われる方は、少なくともラッシュ時の利用は避けた方が良いのではないかと思われます。

 これはあくまで差別的な考えではなく、他の四肢重度障害者や小さな子供に満員電車が危険なのと似ていると言えます。携帯電話がここまで急激に普及した現在、車内アナウンスは”馬の耳に念仏“でしょう(^_^;)。

 モラルの乏しい現代において電車内で電源を切れというのは現実的に考えて、あまりにも無理がありました。普通に考えても仕事上電源を切れないとか、切ったら持つ意味がないと思うものです。

 ですから、結論としてこれまでの鉄道会社の”自主規制“は、通話する声や着信音がうるさい、といった類の苦情を減らすための口実、という裏事情が見えてきます^ ^;。実際にそのような苦情が一番多く、マスコミなどでもそれらが鉄道会社を”自主規制“に走らせた原因だと取り上げています。

 車内アナウンスが多少とも”マトモ“な方向の物に、統一されたということは良いと思います。正直、化粧や香水臭いオバハンやギャル、声のデカイ同類やヨッパライ、化粧を車内でする恥さらし者(化ける特殊メイクはハリウッドでしろ!)等々、電話より迷惑な連中がわんさかいます。これらの是正の方がよほど必要ではないでしょうか。

 その他補聴器には場合によって「バリバリバリ」とか、「ブーン」という感じの非常に不快なノイズに悩まされることがあります。実際的な携帯電話の EMI は、こちらの方が深刻なのです。事実、補聴器利用者の方からのこの種の EMI レポートが私に寄せられています。

 一般的なオーディオ機器に、通話中の第二世代方式携帯電話(あるいは PHS)を近づけた際これと似たようなノイズが乗りますが、原因はまったく同じです。

 余談ですが電車内で隣の人が端末機を使い始めた途端、「ううっ!」と言って胸を押さえながら苦しみ出す、なんていう冗談はブラックが入り過ぎなので絶対にやめましょう(コントのネタにしかなりません…)。



  電磁波ハザードの実際(^_^;)

 私などは無銭家(もとい無線家=ハム)なので身を持って、電磁波ハザードを体験している内の一人として言わせていただきます。V・UHF の電波で例えば 10W の出力にて 2〜3m の至近距離なら、長時間の照射で確実に熱障害を起こします(人体実験はやめましょう)。

 さらに、たとえ出力 1W のハンディ無線機も使い方を誤ると、白内障になったりして恐ろしいことこのうえなしです(^_^;)。これは笑い話ではなく、業務使用ですが実際にあった話です。

 特に携帯電話の周波数は、800MHz〜2.1GHz 帯ですから、人体のうち眼球のように血流のないところでは影響が大きくなります。もちろん、脳も電子レンジ状態?なので長時間の通話は健康上避けた方が無難と言えます(^_^;)。

 これが周波数は違いますが、50W だと人にもよりますが数分から十分程度で、熱障害をおこし気分が悪くなってきます。実例として 50W の V/UHF 無線機を乗用車に積み、トランクリッド取り付けのアンテナで長話をした時に後部座席の人は、頭がぼーっとしてきたと証言しています(^_^;)。

 やはり実際に電波はわからないこと
の方が多く、限りなく灰色と思っていた方がよいと思います(^_^;)。某航空自A隊のレーダーをいじる人が種無しになったなんて事件は、実際にありますからね〜(表に出ないだけです)。

 しかしそれ以外の害については統計上の結果はあるものの、因果関係については全く特定できていない状況です。よく脳腫瘍だとか白血病とか空恐ろしいことばかり並べ立てられますが、無意味な恐怖感をあおるのはよくないと思います(^_^;)。そう、病は気からなのです!(ボカスカ)。

 つまり例えればこうなります。人工甘味料に知る人ぞしる、アスパルテーム製剤というものがあります。これは L-フェニルアラニン化合物と言って、発ガン性の指摘されるいわゆる灰色物質です。
 よく、パルスウィー○などと言う名前で販売されていますし、いろいろな食品、清涼飲料水などに含まれています(一般的でない例えですみません)。

  ※甘味料は天然由来のトレハロース、甘草やステビアの方がおすすめです(^_^;)

 まさに電磁波にはこれと同じことが言えるのではないでしょうか?。

 ただし、人によっては「電磁波の健康被害だなんてタバコと似たようなもの。ヘビースモーカーでも、肺ガンにならない人はいる」。などと明らかに有害であるタバコ(^_^;)と、同一視する方もいらっしゃいます。

 愛煙家の方には大変恐縮ですが、それは大間違いでありタバコは医学的にも科学的にも、百害あって一利無しという点は戦時中から変わりません。子供でも知っているニコチンはもとより、シアン化合物、一酸化炭素等々産廃も真っ青の、恐ろしい有害物質を約 200 種も含む、毒ガスそのものなのです(ある意味非合法薬物よりタチが悪い)。

 また、タバコを吸うことによって血管は収縮し血行を阻害、本人はニコチン中毒の症状が緩和されてリラックスした気でいますが、実のところ脳波は緊張状態になるのです。吸う権利は認めますが、他人に全く害をおよぼさないでほしいものです(他に直接他人に危害を加える嗜好品があるでしょうか)。

 かつて、オウムがサリンという塩素系神経ガスを地下鉄でまき、大惨事を引き起こしました。ある有名?な教授は、タバコは遅延型サリンであるとまでいい、その危険性を指摘しています。

 私からのお願いなのですが特に女性の方は美容と健康に悪いので、やめた方が後々悔せずに済みます。せっかく若くてかわいい子?が、肌荒れなんかしてると非常にもったいないです(余計なお世話?)。

 また産婦人科の看護士である、私の妹から話を聞くと喫煙者の赤ちゃんは比較的小さいそうですよ(ホントです)。けっこう若い頃に無茶をして後悔されるお母さんがいる、とのことですから吸われている方は、妊娠を機会にやめましょう(当然妊娠中も、生まれた後も発育に悪いのでパパもやめましょう)。

 それに最新の学説では、ヘビースモーカーでもガンにならない人がいるのは、特定遺伝子の働きにより発ガン性物質が、活性化しないためとわかってきました(私の祖父も二人とも喫煙者ですが長生きでした)。
 よって、灰色である電磁波と違い真っ黒(喫煙者の肺も真っ黒ですが)な、タバコの健康被害とは明確に分ける必要があります。

 ちなみに、私は一切薬物に依存することはなく(超ボカスカ)、タバコも酒もやりません(酒は年に数回くらい付き合いで飲みますが)。ただし、電磁波にはどっぷりと依存しています(^_^;)。

 そんな私は、タバコの煙もだらしのないよっぱらいも、大嫌いです。

 吸うのも吸いすぎで死ぬのも本人の勝手ですが、その煙が明らかに他人に危害を加えている、ということをもっと認識すべきです。ちょっと本題からはずれますが、私はマナーを守れない喫煙者は、薬物中毒患者と同じにしか見えませんし、傷害罪を適用したいくらいです(更にボカスカ)。




  知られざる恐怖の電波兵器

 かつて旧日本軍では電波兵器として、強力な電波を用いて敵の航空機のエンジンや電気系を焼き切り、墜落させようという計画がありました。簡単にいうと巨大な電子レンジのようなもので、実験では数 m 先の豚を焼き殺す能力があったそうです。

 残念ながら、験は成功せずに終戦を迎えますが、これは強力な電波のエネルギーがいかに危険であるかを物語っています。

 電波兵器といえばこんな皮肉な話もありすす。八木博士と
助手(1926 年当時)の宇田博士が、八木宇田アンテナ(通称八木アンテナ:テレビアンテナはみんなこれ)を発明されたとき、日本ではではあまりその功績が重要視されませんでした。

 そしてその有用性をいち早く認識できる人間が、軍部にいたとしたら
その後の戦局は、変わっていたかもしれません。

 思想的なことは抜きにして、この偉大な世紀の発明を軽視した日本軍は後に、その八木アンテナによって苦しめられることになるのです。そう、別な電波兵器・レーダーとしてです。

 電波を発し、それが対象物から反射してくる方位と信号が帰ってくる時間、これらを精密に測定する必要のあるレーダーには、指向性アンテナは必要不可欠だったのです。そして、いち早く八木アンテナの有用性に気づいたアメリカは、対空用レーダーとして第二次世界大戦中に実用化しています(欧米では航空機用の機上レーダーまで実用化されており、航空機の先端に八木アンテナの取り付けられたものがあった)。
 また諸外国に遅れて、大戦末期にようやく旧日本軍でも同様のレーダが実用化されています(実に惜しい)。

 現在でこそレーダーには主にパラボラアンテナ等が使用されていますが、初期のものは周波数が低かったため、八木アンテナが使用されていたのです。当時、海外の軍事文書には「YAGI AERLIAL ALLEY」、として紹介されています。

 電波兵器としてではないのであくまで余談になりますが、極めつけはあのにくき原爆にも 3 素子とおぼしき八木アンテナが使われていたことでしょう。爆弾表面の突起をよく観察すればすぐにわかるものです。

 これは最適な高度で信管を作動させるためのものらしいですが、何とも皮肉なものです・・・。



  健康によい移動電話は!?

 電磁波は怖いがどうしても携帯電話を使いたい、という方にはなるべくなら PHS をお薦めします(エリアは相当狭まりますが)。PHS は病院内での使用も限定的に許可されているとおり、弱い電波しか発しません。

 ちなみに PHS の送信出力は、公称 10mW ですがピーク値で、80mW 近くになります。しかし、携帯電話(第3世代方式/3GPP)の 300mW に比べたら微々たるものです。既述の熱障害もおこしにくいですし、現状ではベストといえましょう。

 それでも移動中にも使用したいとか PHS だと、エリアが狭いという方には第3世代方式携帯電話をお薦めします。これには理由がありまず送信出力が最大でも 300mW ではあるものの、実際通信中に用いられる電力は必要最小限度に絞られています

 更にその下限電力も PHS と桁違いに低いので、実は多くの場合において低電力で送信されていると言って良いからです(第3世代方式の特徴)。それに加えてスペクトラム拡散という特殊な通信方式
のため、電波の単位周波数あたりのエネルギー密度が極めて低いこともポイントです。

 これは EMI(電磁波障害:ノイズによる他機器への悪影響)の観点からも、好ましいことです。比較的 EMI をおこしやすかった第二世代方式のデジタル携帯電話で通話すると、アイドリング(昔は実際にあったらしい)があがってしまう様な車でも、スペクトラム拡散方式の電話では影響が少ないと言われています。

 また後述する実験の項で「光るアンテナ」が出てきますが通常、第3世代方式では光りません。もし光っても非常に暗いらしいです。このことからも電波が弱いことを実感していただけるのではないでしょうか。

 次章と多少だぶりますがいずれにせよ長時間の通話は避けるのと、長引くときはイヤホンマイクを使用されるのが、健康上非常に有効です。
 

  電磁波の恐怖の典型 EMI による人身事故の数々
 
 〜工作機械の誤動作と謎のオートマ車暴走の真相〜

 電磁波の悪影響を知る上で大切な、EMI による典型的な人身事故の事例をいくつかあげてみましょう。

 まず NC 旋盤やフライス盤といったコンピュータ制御の工作機械が、点検中などに突然動き出してしまい回転軸に作業員が巻き込まれてしまう、という事故が過去にありました。

 その後調査によりこの原因は同じ工場内にあるクレーンから発生した、電磁ノイズだと特定されています。工作機械の回転軸はものすごいトルクを発生するので、巻き込まれたらひとたまりもありません。

 これは強力なノイズ(おそらく電源系からの誘導)により、制御コンピュータが誤動作したものと言えるでしょう。

 次に 87 年ころよく話題になったオートマチック車謎の暴走事件も、車に乗られる方なら昔の出来事のわりには記憶に新しいと思います。この原因も
やはり強力な EMI、しかも静電気によるものとされています。
 現在では徹底
した対策のためか、そういう記事は目にしなくなりました。でも私は、オートマチック車は大嫌いです(^_^;<思い通りにギアが切り替わらなく、エンブレも効かないから)。

 この暴走は自動車のエンジンや変速機などを制御する、マイコンの暴走によるものです。かつて NHK で放送されたドキュメンタリー(クローズアップという番組)では実験において放電試験器により、制御系の配線に放電を開始するとものの数十秒でスロットルバルブが全開になり、暴走が再現されてしまいました(車はナゼか日産スカイラインだった)。

 ですからもしあなたが車を運転中、勝手にスピードが上がったり、アクセルを
踏んでいないのに加速し続ける、等といった恐ろしい事態に遭遇したら、すぐにメインスイッチを切って、数秒後に入れ直して下さい。

 きっと、それでウソのように暴走は止まるはずです。暴走の危険性があるのは、オートマチックのうちオートクルーズと呼ばれる、自動定速走行機能を備えたものに限ると番組では報じていました

 しかし冒頭で軽く触れたように現在では徹底した EMI 対策と、何重ものフェイルセーフにより暴走による事故はなくなったようです。(^_^;)。


 またこれは事故に発展したケースはありませんが、最新型の旅客機などでも EMI による誤動作があります。コンピュータ制御を大幅に進め、計器板を CRT や LCD にしたもの、いわゆるハイテク機と呼ばれる機種では、制御用コンピュータが極まれに原因不明の誤動作に見舞われるそうです(もちろんバックアップはあるし、最悪手動操作すればよいので即事故にはつながらない)。

 この場合、乗員はやむなくコンピュータのリセットをするそうですが、なんともやっかいなものです。原因としては空気等との摩擦による機体の帯電や、気象条件によるもの、落雷などによるショックが考えられます。近年では改善されたのでしょうか?。



  どうすれば、防げるの??

 電波は距離の二乗に比例して減衰するので、無線基地局やアンテナから数十 m とか百メートルも離れれば、単位面積当たりの電界強度は大したことないはずです。少なくとも、熱障害はこれで確実に防げます。

 また、携帯等を使用する際も時間が長引く場合は、イヤホンマイクを使用すると非常に効果的です。それから車で携帯を使う方は、可能なら外部アンテナをお薦めします。もちろん電波の飛びや受信感度も良くなりますし、体にいいことこの上ありません。

 それに電波には電磁シールドが一番効果的ですが、日常生活でシールドなんてそう簡単にできるものではありません。

 ちなみに、よく巷で見かける携帯に張るだけで電波を防ぐ、等と謳っている訳の分からない物は全部まやかしです。本当に効果があるのならば、飛びも感度も低下してある程度の弱電界では通話不能になるはずですから理論的に矛盾しているのです。

 従って何度か報道されたとお
りウソ 800 もいいところ、全く効果などありません。

 もちろん科学的根拠などのみじんもありません。こんな物は霊感商法と同じで恐怖感をあおって、商売しようという輩の詐欺的商法そのものです。

 またパソコングッズとして電磁波防止 OA エプロン等が市販されていますが、体の前面だけをシールドしても無意味で(無論、電離放射線である X 線には効果的ですが微量過ぎてシールドの意味があるのかどうか疑わしい)、体全体なり発生源をシールドいなければダメですから、有効とは言えないでしょう。

 とにかくやばそうなところには長時間いない、近づかないことが大切です。例えばテレビ塔のそばや某自A隊のレーダーサイト(ボカスカ)、これらの通信施設(とくにパラボラの側とその向いている方向)、ケータイで長電話をするギャル(^_^;等々です。




  よい子の電磁波実験室(^_^;

 一番わかりやすいのはかつてチーマーやお水系、ギャル等に大昔はやっていた光るアンテナです。

 あれは LED なので大した電力ではありませんが、数 mA(適正電流は 7mA 前後)は流れています。それでも電源を接続せずに LED が光っていたのですから、素人にも電磁波がエネルギー波であるという説得力は十分に持っていると思います。

 ちなみにラジオの送信所にあるアンテナに、”蛍光灯のみ“を持って近づくとポルターガイスト現象(実際は電波によります)の様に、ぼわ〜っと蛍光管が光り出します。これほどまでに、放送に使用される 100KW(AM ラジオ)等という電波は強力なエネルギーを持っているのです。

 当然これら送信所のそばや東京タワーの側には、住まない方が気分的にも健康にはいいでしょう(^_^;)。それこそ、携帯電話基地局の比ではありません(たかが 数W〜 10W 程度)。

 話を戻しますが光るアンテナを常時装備するのは、端末機を傷める恐れがあるのでお薦めできません。よけいなものを付けるとアンテナのマッチング(整合・同調)、がずれて反射となり電力が回路に戻ってきます。

 当然ある程度は大丈夫なように設計してはありますが、この反射はないほうが電波の飛びもよくなりますしかわいい端末を傷めかねないものなのです。もっとも、現在主流の第3世代方式の端末では通信に用いられる電力が桁違いに低いため、この手のアクセサリーを光らせることは出来ません。

 その次におもしろいのは水を満たした密閉容器に(過熱、スパークを防ぐため)、小さい蛍光灯を入れて電子レンジでチンすることです。電球はフィラメントが焼けやすいのでお薦めできません。



実際に蛍光灯をチンしたところ('89 年頃に行った実験)

 チンした蛍光灯は非常に明るく光り、電子レンジの電波がいかに強力かを思い知らせてくれます(^_^;)。危ないので実験は数分でやめて下さい(ボカスカ)。少なくとも水が沸騰する前にやめないと痛い目に遭います。

  ※この実験等を行いかなる被害等がでても、当方
   では一切責任を負いませんのであしからず。

 電子レンジにより水分を含む食品を効率的に加熱できることは、今では子供からお年寄りまで誰でも知っています。しかし、それは電磁波のエネルギーにより誘電体加熱(※注)、という現象が起こるからに他ならないのです。

  ※注:適当な抵抗値をもった誘電体を電磁波が透過すると誘導電流によりジュール熱を
      発生する現象。厳密には純水は加熱されにくいので水分は電解質、すなわち
      イオンであることが効率的に食品が加熱される理由である。
       他の水分子をうんぬん等、物理的に矛盾しきったおかしな諸説は”都市伝説“
      に過ぎない!!^ ^;。


 また、電子レンジには通常 2450MHz で 500W(もしくはそれ以上)という、航空用レーダーの子分みたいなすごい電波が使われています(^_^;)。実際にはきっちりとシールドされてはいますが、それでも漏れ電波があるのです。

 特に、窓はシールドがメパンチングメタル(多孔金属板)等の一枚であり、他の部分より比較的効果が低くなってしまいます(構造上他の部分は庫内と筐体の二重になる)。もちろんあれだけでも十分なシールドは得られているはずですが、電磁シールドとして網目状では渦電流が発生しにくくなるため、シールド効果は低減してしまいます。

  ※同じ径と仮定すれば周波数が高くなるほどシールド効果は低下する

 また、筐体などの開口部やすき間もわずかながらに影響しますので、これらも少ない方がよりよいシールドといえるでしょう(新品より古いレンジではシールド効果もわずかながら低減する)。その他無線機器の構造設計でも、これらの点に留意して不要輻射の低減につとめます。

 従ってもし、食品の調理具合を・・・、と窓を覗き込む場合は一歩下がってチラっと見たら、すぐ遠ざかるほうが安全(極端に言えばですが)、といえるでしょう(^_^;)。



 ということで、電波について、実際のところを少しでもわかっていただけましたか?。また、あなたの思っている疑問、不安は改善されましたか?(^_^;)。例え、ほんのわずかでも、みなさんが電波を理解するための一助となれば、と思っています。
 でも、そこはちょっと違うんじゃない?、足りないことがある!、なんて思った方。きっとそんなあなたは、私にとって電磁気学の先生かもしれませんので、ぜひとも、「こうすれば、もっとわかりやすくなる」、「これを追加訂正したほうがいい」、なんてご指摘をいただけると幸いですm(_ _)m。


                                 昔は東通工 ex JH1UKF


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