★電磁波のイケないところ★ 〜電磁波の光と影・危険性の実際〜 |
このコーナーでは日頃みなさんが知らず知らずのうちに、とてもお世話になっている、電磁波(電波)の真実?をお伝えします。これを読めば怖くなること請け合い!?。良い子は携帯での長電話は控えめに(ボカスカ)。 また近年電磁波の健康への影響も、各方面でクローズアップされてきています。私自身、各種の電磁波問題関連サイトを見てきました。しかし、それらはマスコミと変わらずほとんど電磁界についてしか触れてられていません。 これは非常に問題です。電磁波には、読んで字の如く電界と磁界が存在します。どちらを抜きにしても電磁波にあらずなのです。詳細は本文で後述しますが、やれ 10mm ガウスだの、3mm ガウスだとの騒ぐだけでは、始まりません。 全国の電磁波問題をお考えのみなさん、電界についてもぜひ HP で取り上げて下さい。そして、その具体的な影響や私のページにあるわが国の規制値を、掲載して下さい。専門家の目から見ればそうすることでみなさんの HP も、より説得力が増すものと、自負しております。 またみなさんが日頃何気なく使っている、携帯電話・PHS。これらが電波を使用していることは、言うまでもないでしょう。 しかし、電波って一体何??。と考えたことはありませんか?。ときどき、マスコミなどで電磁波の害について特集が組まれたりします。ほんとうに体に害はないの??、と疑問をお持ちになられる方もいるでしょう。 そんなあなたや物理の時間が嫌いだったあなたに、ぜひ暇つぶしにでも読んでいただきたい、と思ってなるべくわかりやすいものを目指し、本稿を構成しました。 ちなみに少しそれますが携帯や PHS の電波の入りが悪いとき、端末機を(電話機)カクテルのように、シャカシャカ振っても仕方ありません(^_^;)。巷に流れる噂は、ほとんどが素人が考えた根も葉もないものばかりです。 なかでもアンテナで髪をかく、なんてばかばかしいにもほどがあります(^_^;)。 端末機を垂直に持ち、ゆっくりと数十センチ単位で動かしていき、電波の一番強いところを探します。体を軸にして、360゜探すとなお完璧です。また最良の位置にて更に、端末機の角度もゆっくりと変えてみるのもよいと思います。 さて、アンテナ・ピクトグラムのピークがありましたか?。 そこが電波の通り道です!!。そこのあなた!!。正しい電波の捉え方。おぼえておいても、損はありませんよ!!。それでは、はじまりですm(_
_)m。 |
電磁波とは? まず電磁波の定義についてですが、簡単に書くと「電磁波とは電界と磁界が 90゜互いに直交して進む、波動である」(実際には波動と粒子両方の性質を持ちます)、と言えると思います。 また近頃話題の磁界については、低周波の磁界に関しては近傍界となるので、磁界、電界と分けて考慮する必要があります。 これらを念頭に置いて読み進められると、より理解が深まるのではないでしょうか。 |
体への害は? 近年冒頭でも触れているとおり、ときどきマスコミでも電磁波の害が、伝えられるようになりました。しかし、それらはどれも本質に迫るものがなく、無銭家から見れば「あまいっ!」、と言わざるを得ないものばかり・・・。 また、マスコミ等ではなぜか電磁界についてのみ、騒がれています。それは特に送電線や家電などで発生する電磁波の場合、50〜60Hz という超低周波のため、既述のような理由で磁界が問題とされるからです。 ただし、それ自体の人体への影響はほとんどわかっていません。(海外でも統計上の結果しかなく、因果関係はハッキリしない)また低周波では場合によって、刺激を感ずるような刺激効果や感電作用というのも、確認されています。 物理で習ったことを思い出して下さい。電流が流れる電線のまわりには、電気力線と磁力線が発生します。もしこの電流が交流ならばこのまわりに発生した波動は、電界と磁界が互いに直交しながら空間を伝搬していきます。 これが電波の発生原理、そのものなのです。つまり、電流の流れる場所には至るところ電磁波あり、と言うことです(^_^;)。 単純に電界強度で考えると、携帯での通話や電子レンジを覗き込むより、携帯の基地局が近所にある方が遥かに安全だと言えるでしょう。私の家のすぐ側にも、NTT ドコモの基地局がありますが問題ありません。最近市民運動などで何かと、送電線やら携帯の基地局がやり玉に挙げられるのは、筋違いと感じています(気分的なものも相当影響しているのが大きいような…)。 ようするに近所のアンテナより目の前の無線機器の方が、よほどキケンだということを認識することが非常に大切だと思います。一般的に報道などの影響で、電磁波=目に見えない=怖い、となってしまっているようなので、それを払拭するのは大変なことなのですが・・・。 また私の住んでいる場所にはほぼ真上に、東京電力の高圧線があります。東電による測定では私の部屋での磁界は 7mm
ガウスでした。はっきり言って、交流磁界とはいえ大した値だとは思えません。 ちなみに、私の家の近所で白血病になったりとか、脳腫瘍になった方は一人もいません。私自身、三十年以上住んでいますがなんら、健康上の異常はありません(逆に鉄塔は直雷を逃れる絶好の避雷針になってくれている)。欧米では、かなりヤバイ扱いを受けている電磁波ですが、少なくとも現状においては DNAに直接損傷を与える”ダイオキシン“よりは、安全だといえます(^_^;。 ダイオキシンは、DNA の T・G・C・A(チミン・グアニン・シトシン・アデニン)の鎖を切ってしまいます。それにより遺伝異常が発生し奇形児などの、影響が現れるのです。これくらいは高校の生物で習ったはずなので、どなたでもわかるでしょう。 私の部屋の交流磁界などは、リニアモーターカー浮上用・超電導電磁石の、10000 ガウスとかに比べたらかわいいもものです(^_^;)。現在のリニアモーターカー内部では、電子機器や磁気カードなどに影響がないように、シールドされており問題ないレベルらしいですが・・・。 しかし、私は知っています(^_^;)。それはかつて宮崎の日向実験線でのことです。NHK 教育テレビで、以前実験中に全焼してしまったものとおそらく同型?でしょう。そのリニアモーターカーの走行時の映像が流れていました。 昔のことですからおそらく使用していたカムコーダーのカメラ部に、撮像管が使用されていたのでしょうか、リニアモーターカーに内部にカメラが乗り込んだ途端、映像が激しく乱れたのです。 それはもう、カメラが壊れたのかと思うくらい、ぐちゃぐちゃに・・・。 その後客室内部の映像は、昔懐かしい 16mm
フィルムでの映像に切り替わりましたが、このことはシールド対策がされる前のリニアモーターカーが、いかに強力な磁場を発生しているかを物語る良い資料だといえます。 |
人体への電磁波ハザード(災害・障害)は今のところ、誘電体加熱による熱障害(主に眼球や生殖器障害)以外、ハッキリしたことはわかっていません
(^_^;)。 周波数ごとの電界・磁界の安全基準(ガイドライン) 周波数
電界強度実効値[V/m]
磁界強度実効値[A/m]
ちなみに電界の安全値は許容量を超えると容易に、障害を実感できますのでマージンはないようです(^_^;)。携帯やハンディ無線機を使用していて、目が熱い、顔が火照る、ぼーっとする、頭痛がする等の症状が現れたら、それは熱障害ですので直ちに使用を中止した方が身のためです(^_^;)。 またこれらの症状は磁界によるものではなく、電界による誘電体加熱という現象です。物理に明るい方なら、きっとわかりますよね?。携帯で、ちょっと長電話をすれば、すぐに実感できること受け合いです(電子レンジの原理そのもの)。 ちなみに私は日々、ハンディ無線機を使っているので痛い程良くわかります(^_^;)。 余談になりますが参考までに、簡易な距離による電界強度の公式を示します。電磁気学では有名なマックスウェルの電磁方程式です。 E=(√30GP/d) ※実際にはカッコ内を分数で表します。 E=電界強度(μV) あくまでこれは自由空間における電磁波伝搬の論理式であり、実際にはその環境やその他非常に複雑な要因が影響します。参考程度にとどめてください。 |
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私などは無銭家(もとい無線家=ハム)なので身を持って、電磁波ハザードを体験している内の一人として言わせていただきます。V・UHF の電波で例えば 10W の出力にて 2〜3m の至近距離なら、長時間の照射で確実に熱障害を起こします(人体実験はやめましょう)。 さらに、たとえ出力 1W のハンディ無線機も使い方を誤ると、白内障になったりして恐ろしいことこのうえなしです(^_^;)。これは笑い話ではなく、業務使用ですが実際にあった話です。 特に携帯電話の周波数は、800MHz〜2.1GHz 帯ですから、人体のうち眼球のように血流のないところでは影響が大きくなります。もちろん、脳も電子レンジ状態?なので長時間の通話は健康上避けた方が無難と言えます(^_^;)。 これが周波数は違いますが、50W だと人にもよりますが数分から十分程度で、熱障害をおこし気分が悪くなってきます。実例として
50W の V/UHF 無線機を乗用車に積み、トランクリッド取り付けのアンテナで長話をした時に後部座席の人は、頭がぼーっとしてきたと証言しています(^_^;)。 しかしそれ以外の害については統計上の結果はあるものの、因果関係については全く特定できていない状況です。よく脳腫瘍だとか白血病とか空恐ろしいことばかり並べ立てられますが、無意味な恐怖感をあおるのはよくないと思います(^_^;)。そう、病は気からなのです!(ボカスカ)。 つまり例えればこうなります。人工甘味料に知る人ぞしる、アスパルテーム製剤というものがあります。これは
L-フェニルアラニン化合物と言って、発ガン性の指摘されるいわゆる灰色物質です。 まさに電磁波にはこれと同じことが言えるのではないでしょうか?。 |
かつて旧日本軍では電波兵器として、強力な電波を用いて敵の航空機のエンジンや電気系を焼き切り、墜落させようという計画がありました。簡単にいうと巨大な電子レンジのようなもので、実験では数 m 先の豚を焼き殺す能力があったそうです。 残念ながら、験は成功せずに終戦を迎えますが、これは強力な電波のエネルギーがいかに危険であるかを物語っています。 思想的なことは抜きにして、この偉大な世紀の発明を軽視した日本軍は後に、その八木アンテナによって苦しめられることになるのです。そう、別な電波兵器・レーダーとしてです。 電波を発し、それが対象物から反射してくる方位と信号が帰ってくる時間、これらを精密に測定する必要のあるレーダーには、指向性アンテナは必要不可欠だったのです。そして、いち早く八木アンテナの有用性に気づいたアメリカは、対空用レーダーとして第二次世界大戦中に実用化しています(欧米では航空機用の機上レーダーまで実用化されており、航空機の先端に八木アンテナの取り付けられたものがあった)。 現在でこそレーダーには主にパラボラアンテナ等が使用されていますが、初期のものは周波数が低かったため、八木アンテナが使用されていたのです。当時、海外の軍事文書には「YAGI
AERLIAL ALLEY」、として紹介されています。 |
電磁波は怖いがどうしても携帯電話を使いたい、という方にはなるべくなら PHS をお薦めします(エリアは相当狭まりますが)。PHS は病院内での使用も限定的に許可されているとおり、弱い電波しか発しません。 ちなみに PHS の送信出力は、公称 10mW ですがピーク値で、80mW 近くになります。しかし、携帯電話(第3世代方式/3GPP)の 300mW に比べたら微々たるものです。既述の熱障害もおこしにくいですし、現状ではベストといえましょう。 それでも移動中にも使用したいとか PHS だと、エリアが狭いという方には第3世代方式携帯電話をお薦めします。これには理由がありまず送信出力が最大でも
300mW ではあるものの、実際通信中に用いられる電力は必要最小限度に絞られています。 また後述する実験の項で「光るアンテナ」が出てきますが通常、第3世代方式では光りません。もし光っても非常に暗いらしいです。このことからも電波が弱いことを実感していただけるのではないでしょうか。 次章と多少だぶりますがいずれにせよ長時間の通話は避けるのと、長引くときはイヤホンマイクを使用されるのが、健康上非常に有効です。 電磁波の恐怖の典型 EMI による人身事故の数々 電磁波の悪影響を知る上で大切な、EMI による典型的な人身事故の事例をいくつかあげてみましょう。 この暴走は自動車のエンジンや変速機などを制御する、マイコンの暴走によるものです。かつて NHK で放送されたドキュメンタリー(クローズアップという番組)では実験において放電試験器により、制御系の配線に放電を開始するとものの数十秒でスロットルバルブが全開になり、暴走が再現されてしまいました(車はナゼか日産スカイラインだった)。 きっと、それでウソのように暴走は止まるはずです。暴走の危険性があるのは、オートマチックのうちオートクルーズと呼ばれる、自動定速走行機能を備えたものに限ると番組では報じていました。 |
電波は距離の二乗に比例して減衰するので、無線基地局やアンテナから数十 m とか百メートルも離れれば、単位面積当たりの電界強度は大したことないはずです。少なくとも、熱障害はこれで確実に防げます。 また、携帯等を使用する際も時間が長引く場合は、イヤホンマイクを使用すると非常に効果的です。それから車で携帯を使う方は、可能なら外部アンテナをお薦めします。もちろん電波の飛びや受信感度も良くなりますし、体にいいことこの上ありません。 それに電波には電磁シールドが一番効果的ですが、日常生活でシールドなんてそう簡単にできるものではありません。 ちなみに、よく巷で見かける携帯に張るだけで電波を防ぐ、等と謳っている訳の分からない物は全部まやかしです。本当に効果があるのならば、飛びも感度も低下してある程度の弱電界では通話不能になるはずですから理論的に矛盾しているのです。 もちろん科学的根拠などのみじんもありません。こんな物は霊感商法と同じで恐怖感をあおって、商売しようという輩の詐欺的商法そのものです。 とにかくやばそうなところには長時間いない、近づかないことが大切です。例えばテレビ塔のそばや某自A隊のレーダーサイト(ボカスカ)、これらの通信施設(とくにパラボラの側とその向いている方向)、ケータイで長電話をするギャル(^_^;等々です。 よい子の電磁波実験室(^_^; |
実際に蛍光灯をチンしたところ('89 年頃に行った実験) |
チンした蛍光灯は非常に明るく光り、電子レンジの電波がいかに強力かを思い知らせてくれます(^_^;)。危ないので実験は数分でやめて下さい(ボカスカ)。少なくとも水が沸騰する前にやめないと痛い目に遭います。 ※この実験等を行いかなる被害等がでても、当方 では一切責任を負いませんのであしからず。 電子レンジにより水分を含む食品を効率的に加熱できることは、今では子供からお年寄りまで誰でも知っています。しかし、それは電磁波のエネルギーにより誘電体加熱(※注)、という現象が起こるからに他ならないのです。 ※注:適当な抵抗値をもった誘電体を電磁波が透過すると誘導電流によりジュール熱を 発生する現象。厳密には純水は加熱されにくいので水分は電解質、すなわち イオンであることが効率的に食品が加熱される理由である。 他の水分子をうんぬん等、物理的に矛盾しきったおかしな諸説は”都市伝説“ に過ぎない!!^ ^;。 また、電子レンジには通常 2450MHz で 500W(もしくはそれ以上)という、航空用レーダーの子分みたいなすごい電波が使われています(^_^;)。実際にはきっちりとシールドされてはいますが、それでも漏れ電波があるのです。 特に、窓はシールドがメパンチングメタル(多孔金属板)等の一枚であり、他の部分より比較的効果が低くなってしまいます(構造上他の部分は庫内と筐体の二重になる)。もちろんあれだけでも十分なシールドは得られているはずですが、電磁シールドとして網目状では渦電流が発生しにくくなるため、シールド効果は低減してしまいます。 ※同じ径と仮定すれば周波数が高くなるほどシールド効果は低下する また、筐体などの開口部やすき間もわずかながらに影響しますので、これらも少ない方がよりよいシールドといえるでしょう(新品より古いレンジではシールド効果もわずかながら低減する)。その他無線機器の構造設計でも、これらの点に留意して不要輻射の低減につとめます。 従ってもし、食品の調理具合を・・・、と窓を覗き込む場合は一歩下がってチラっと見たら、すぐ遠ざかるほうが安全(極端に言えばですが)、といえるでしょう(^_^;)。 |
ということで、電波について、実際のところを少しでもわかっていただけましたか?。また、あなたの思っている疑問、不安は改善されましたか?(^_^;)。例え、ほんのわずかでも、みなさんが電波を理解するための一助となれば、と思っています。 でも、そこはちょっと違うんじゃない?、足りないことがある!、なんて思った方。きっとそんなあなたは、私にとって電磁気学の先生かもしれませんので、ぜひとも、「こうすれば、もっとわかりやすくなる」、「これを追加訂正したほうがいい」、なんてご指摘をいただけると幸いですm(_ _)m。 昔は東通工 ex JH1UKF |
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