WIRELESS JAPAN 2008 特攻レポート Ver3.3C |
久しぶりに見本市の特攻レポートです。今回は某誌の締め切りに追われていた後遺症のため、最終日しかも14 時すぎからという強行スケジュールとなってしまいました。
肝心要の 3GLTE@富士通ブース
まずは今回の主要攻撃目標である、3GLTE です(^_^;)。既に移動体板でお知らせしたとおり、富士通のブースには”量産試作“だという小型基地局装置が展示されていました。
※3GLTE には OFDMA が使われていることは周知の通りと思いますが、みかかコドモ社のデモ展示では帯域幅が 20MHz(規格上上限)、キャリア変調 16QAM x 1200 本(15KHz 間隔)といった無線パラメータ。
・写真左 ベースバンド処理ユニット(F 社呼称 BBU・3 セクタ対応)
・写真右 RF アンプユニット(F 社呼称 RRU・2x2 MIMO 対応)システム全体としては ALL IP 化される予定なので、上位網の構成も簡素化されます。低遅延が要求されるリアルタイム音声通話での敷居は高いですが、カバーエリア的に現行のホットスポットはハッキリいってほとんど使えないし、モバイル WiMAX は立ち上がりが微妙だしでやはり体力のあるオペレータに頑張ってもらわないとイケない、と勝手に期待しております。
掲示板の写真と一緒では芸がないので、BBU 下部のアップを掲載しておきます。下の写真中左側の 3 本が光接続ポートで RRU が 3 セクタ分つながりますから、まるで EM の基地局そっくりな構成です。BBU には上位網との I/F およびベースバンド処理までが入っており、RRU はやはりベースバンド変複調部と RF アンプといったシンプルな構造とのこと。
しかし、なんといっても特筆すべきは”自然空冷“だというところに尽きるでしょう。RF-PA の高効率化と背面全体を放熱フィンと化したお陰なのか、それだけではすまない気がします。
強制空冷ファンというのは意外とやっかいもので、騒音はでるしホコリやゴミは吸うしで連続運転する機器類にとって非常にメンテ性が悪いのです(軸受けの寿命も長期的には問題)。無線機をデューティー比 100% で使うことの難しさ、なかなか実際やってみないと解りません(^_^;)。
日本電業工作のセクタアンテナ
日々我々がお世話になっている?日本電業のセクタアンテナを間近で観察して参りました(^_^;)。残念ながら 3G 用ではなくモバイル WiMAX 用の展示が主でしたが、概ねサイズ的には似通っているとのこと。
右上のマッシュルーム様の ANT は例によって時刻同期用を想定した GPS アンテナです。
また特徴的なものとして近年大幅に取り付け部が簡素化された金具部分についても、じっくりと見ることができ施工性の良さも再確認しました。その他個人的には垂直面指向性のサイドローブ特性がよく、乱れが少なく感じます。
わたくしの勝手な推測で一見逆機械チルトに見えるセクタアンテナ(起伏の激しい立地に多い)について掲示板などで述べて参りましたが、やはり基準チルトが下向き(冷静に考えれば アタリマエ でした…)についておりその理由を再確認することができました。
タイプ別に機械チルト ONLY なものらしく(写真右・3 種の基準チルト角を選択可)、他にも従来よりポピュラーな電気チルト併用のものも両方展示されていて写真左がそれです。
これら素晴らしい特性のセクタアンテナとは対照的なのが、我がサイトトップにも掲載したような内蔵アンテナ。悲惨な放射特性は皆様周知の通りですが、VSWR 特性も非常に悪く電源の限られるモバイル機器には不適当としかいいようがありません(わずかながら Co2 増に寄与しているでしょう)。
今後もデータ通信用端末以外では内蔵アンテナが主流ですから、なおさら写真のような基地局用アンテナ殿にがんばっていただくことになるのです。
とくに GHz 帯(サブマイクロ波という)での移動体通信の難易度?については、20 年近く前から身をもって実感(実験)しているので感謝感激雨あられなのであります。(アマチュアが市販で手入可能なデジタル無線機がエラー耐性が極めて低くゴミみたいなコーディングなのは突っ込み無しで♪)
ごつくない防水・防滴端末機
写真は F なスリム・ワンセグ付き端末機を水中にポチャンしたところです。
長風呂が大好きな方?は別としてや洗面所あるいはおトイレで端末機に水浴びさせてしまった、という方は意外といるもの…。
そういった想定外?な事故はもとよりなにかと心強いのが、防水・防滴タイプの端末機です。
つい最近 au で MIL スペックなカッチョいい端末機が復活して個人的に嬉しい限りですが、写真の F706i のようにスリムなものもあまりす。
通称 G ショック携帯と言われた au のごっついのは、マリンスポーツをやられる方などにかつて絶大な人気のあった某樫尾計算機製でした。
そういった”ごっつい“タイプとは違い、やはり写真のような華奢な端末機でも防水・防滴タイプの需要はあるのではないか、と勝手に再認識しています。F706i では水中での操作はまずいとのことでしたから、そういった点ではカシオの端末機に軍配があがります。
男性の場合ならポケットなどからポロっと。女性ならバックなどからポロっと端末機が水場に落ちそうになる、といったシチュエーションに遭遇したことがあるのではないでしょうか!?。
閑話休題(^_^;)
最後にパナソニックブースにあった、超古〜い端末機をご覧下さい(ボカスカ)。
ここにはごく初期の車載移動機・無線部から歴代の端末機が展示されておりなかなか壮観でした。
さすがはマネシタさんですね(^_^;)。
アナログ黎明期からデジタル化初期、i モード開始直後位までは良い端末機を作ってくださいました。
毎回バグ満載(x06 シリーズ、また N は全滅でさすがと言わざるを得ない< SH も仲間入り!)のダメダメファーム連合からぬけられたのかなぁ(自滅)。個人的にはソニエリにがんばってほしいです♪(^_^;)。
いつもとある方面から移動機組み込み・ソフトウェア開発者の嘆きが聞こえてくるので、他人事ではありません…。
ツマラナイ記事に懲りずに最後までご覧頂きありがとうございますm(_ _)m。