いきなりだけど、「バトル・ロワイアル」である。もう、なんか久しぶりに、どえらい衝撃的なものに出会ってしまった。やっぱ気になりだしたのは、公開前からいろいろ問題になっていた映画版ですね。でも公開時は見れなかったんです。そんな中、たまたま見てしまったマンガ版の単行本(まだ連載中なので、序盤のみ)。キャラの個性の強さにかなり魅力を感じ、ついにレンタルが始まったビデオで、ようやく鑑賞。ハマった…(爆)。
賛否両論分かれるこの作品ですけど、俺としては、もう思いっきり「凄い」と思ったんですよ。やはり”中学生同士の殺し合い”という話の内容が先行して、拒否反応を示す人が多いと思うんだけど、それよりも、そんな状況下におかれた42人の生徒それぞれの生き様、死に様に、語弊があるかもしれないけど、なんか”青春”を感じずにはいられなかった。ここからは、かなりネタバレ入れた文になりますので、今後、見ようと思っている人は見ないほうがいいかもしれません。とりあえず、簡単にストーリー(映画版)を説明すると、毎年、全国の中学3年から1クラスを選び、最後の1人になるまで殺し合わせる「BR法」。城岩学園中学3年B組の面々は、修学旅行のバスの途中、催眠ガスで眠らされてしまう。彼らが目を覚ますと、どこかの学校の教室…そして全員の首に金属製の首輪が。そこに現れた1年時の担任・キタノ(ビートたけし)。彼らが「BR法」に選ばれた事を告げ、無人島を舞台に、有無を言わさずゲームは始まってしまう…。生徒達には、1つの荷物が与えられる。食料や地図、そして武器が入っている。武器は各人異なり、当たりもあれば、ハズレもある。そして首輪。数時間ごとに、立ち入り禁止区域が指定され、そこに足を踏み入れると、首輪が爆発するのだ。どんどん行動範囲が狭まっていくという事。そして、ムリに外そうとしても爆発する。また24時間以内に死者が1人も出ないと、全員の首輪が爆発する。つまり、どうしても殺し合いをしなければいけないルールになってるというわけ。そして、生徒達は様々な行動に出るんです。ゲームに乗り、殺戮を繰り返す者。初めから、ゲームに乗らず、恋人と心中する者。自分達の力で、政府に戦いを挑もうとする者。とにかくこの生徒それぞれの想いが、殺し合いという内容以上に強く心に残ったんです。何よりも、生徒のほとんどが、実際そこらへんにいそうな普通の中学生だという点がポイント(もちろん、こんな中学生いねーよってキャラも数人いるんだけど/笑)。
特に印象に残ったのが灯台のシーン。これは自分の文章では表現しきれないので、とにかく見てくれって感じなんですけど。もうなんか、極限状態での不安感、猜疑心、すれ違い、全部が描かれてる、とにかく哀しいシーンでした。そして、個人的に、めちゃくちゃ気に入ったのが、杉村弘樹。彼に与えられた武器は、首輪を感知し、自分の周囲に他の誰かがいるか知ることができる探知機。彼は、この探知機を利用し、ただひたすら、2人の女生徒を探し続けるんです。1人は幼馴染の千草貴子。しかし、見つけた時は、彼女は襲われて、すでに瀕死の状態。そして千草もまた、杉村に会う事を切望していた。ようやく会えた彼の腕の中で、彼女は息絶える…。もう1人は琴弾加代子。もうゲームも終盤。廃屋にずっと隠れていた彼女をついに見つけ出す。しかし、恐怖心から、彼女は杉村を撃ってしまう。しかし杉村は「今の銃声で誰か来る、早く逃げろ!」と彼女を心配する。杉村はずっと彼女が好きだったんです。周囲からは千草だと思われていたようですが…そして、想いを打ち明け、そのまま力尽きる杉村。困惑する琴弾、今までほとんどまともに話した事もなかったのに、そんな事分かる訳がない…泣きながら杉村の遺体に近づいたその瞬間、彼女も撃たれ、杉村に倒れこむ形で死んでしまう…。結末は哀しいものになってしまうけど、2人に対する杉村の優しさが印象に残りました。
やっぱ、登場人物が魅力的だからこそ、こんなに人気(?)が出たんじゃないかと思います。原作では、さらにキャラ1人1人が細かく設定されているので、原作のファンは映画では物足りなく感じるみたいです。逆に、原作はいらん説明やパロディ入れすぎって声もあるんですけど。こういうとこでも賛否両論ってとこですか。俺は原作はちゃんと読んでないけど、映画版見る前から関連サイト回ったり、予備知識はあったので。こういう入り方も珍しいのかな?(笑)正直言って、ラストの後味はものすごく悪いんだけど、とにかくいろいろ考えさせられました。もし自分が同じような状況におかれたらどうなるだろう?とか。杉村のような、一途な行動が理想だけど、たぶん、速攻で殺されるタイプだろうとは思う(爆)。まぁ、そんな世界にはなってほしくないですけど。ファンサイトとか見てたら、オリジナルで小説書いてるとことかもあったりして。俺は文才ないけど、なんか設定だけでも作りたくなった(笑)。もう、そこまでハマってます(爆)。無理にはおすすめしませんけど、とにかく一度見て、何か感じてほしいなと思います<なんか偉そうだなぁ(笑)。否定的な意見持っても全然いいと思うし。ちゅーことで、最近、俺の頭の半分を占拠してると思われる(爆)、この作品について語ってみました。あ、でもまだ語りたいネタがあったんだ…、次回のひとりごともこのネタで続けます(爆)。
「…かっこ良くなったよ、弘樹…」「お前こそ…世界で一番かっこいい女だ。」
「ありがとう…」「千草…」