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いつになったら
いつになったら彼は私を女としてみてくれるのだろう。 「霧亜姉ちゃ〜〜〜〜〜〜〜ん!」 ガウェインが息を切らしながらかけてくる。 満面の笑みを浮かべて。 遊び盛りの小犬のようだ。 前に会ったときより少し背が伸びたみたい。 顔つきも男っぽくなったと思うのは気のせいかしら。 初めて会ったのは半年前。 人の事を馬鹿にしてくれた小生意気なガキを懲らしめてやろうと打った球が全ての始まりだった。 夢は”世界一の飛ばし屋”になる事。 男の子らしい夢だと思った。 でもこの子は夢を夢で終わらせない恐ろしい才能を秘めていた。 澄んだインパクト音を聞いた瞬間、直感した。 この子は本物だと。 ゴルフを始めて半年足らずであの有名なオルブライト氏の目にとまった。 嬉しかった反面、悲しかった。 私ではガウェインの力を100%引き出してやる事が出来ないと知ってしまったから。 それでも、少しでも自分の夢に近づいて欲しくて笑顔で託した。 ガウェインと、ガウェインの夢を・・・ ガウェインが私のもとを離れて気がついた事がある。 私はガウェインが好きだと言う事に。 ただ好きになんじゃない。 つまり・・・その・・・本気で・・ ・・・そう、私はガウェインに・・・真剣に恋をしている。 12歳も年下の男に、嫌、男の子に惚れるなんてどうかしてる。 しかも本気なだけに質が悪い。 世間で言う”ショタコン”と言う奴だ。 自覚した事はないけど、この前ランスロットにそう言われたっけ。 でも、好きで好きで仕方が無い。 こんな恋は久しぶりだな。 小学校のときの初恋を思い出す。 相手は近所に住んでた大学生。 背が高くて、二枚目の現役東大生、おまけに両親はお金持ち。 ”愛さえあれば年の差なんて” 玉砕覚悟で告白したら、本当に玉砕してしまった。 振られはしたけど、本気で好きだった。 ガウェインを見ると胸のあたりがキュンとなる。 あの時と同じ、かなり無謀な恋だけど今はまだ諦めたくない。 彼が私の事を女として見てくれるようになるまで、頑張って待つつもりだ。 先はかなり長そうだけど、待ってみる価値はあると思う。 「久しぶりね。ガウェイン。」 だから早く良い男になってよね。 ねえ、ガウェイン? <終わり>
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