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センス
キャメロット杯のためイギリスにやって来た日本校代表メンバー。 合同練習を終えて宿舎に戻る途中、それはリーベルの一言から始まった。 「さっきから気になってるんだけど・・・・あれどう思う?」 「・・・あれは不味いでしょ。」 「・・祐美子もそう思う?」 「だって・・・”MIKATYAN”よ?!」 リーベルと祐美子が言っているのは東堂院の服のことだ。 黒の長ズボンに半袖のポロシャツ。 ここまではごく普通なのだが、両腕と背中に大きなアップリケがついている。 それも黒峰似の女の子のアップリケだ。 さらに襟にはローマ字でMIKATYANと書かれている。 以前からセンスを疑いたくなるような奇抜な服を着ていた東堂院だったが、今回は 今までの中でも特に抜きんでていた。 「あの服どこで買ったんだろ?プニ助知ってる?」 「この前、街のゴルフショップで服を選んでんの見たぞ。そごでねーか?」 「あそこなら何度か行ったことあるけどあんな服見たこと無いわよ。」 「う〜ん、だったらオーダーメイドとか・・・」 「あっ!・・・ひょっとして東堂院の手作り?!」 「・・・いくらなんでもそれはないだろ。」 「ねえ、プラタと王煉はどう思う?東堂院のあの服。」 「・・・くだらない。そんなもの興味無いわ。」 「じゃあ王煉は?」 「・・・あえて言うなら・・・”あの服をあそこまで堂々と着こなす奴の神経は尋 常ではない”・・・だな。」 「・・・成る程。」 この意見には全員が頷いた。 「じゃあさ、ランスはどう思う?」 「ごめん・・・聞いてなかった。」 「だから東堂院の服のことよ。」 「服?・・・・・彼っていつもあんな服を着てるの?」 「そうなのよ、凄いでしょ?」 「あれどこで買ったんだろう?」 「ランスも気になる?」 「うん。東堂院ってゴルフもだけど、服も良いセンスしてるね。」 「・・・・・・・・え?」 「僕もあんな服欲しいな。・・・後でどこで買ったか聞いておこう。」 固まる祐美子たちを気にもせず、ランスロットはスタスタと行ってしまった。 冗談なのか?本気なのか? 確かめる者は誰もいなかった・・・ <終わり>
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