方言地図作成計画

これまでのまとめ

「あり地獄」「ものもらい」「正座」は方言の種類が 多いことで有名です。 また、方言ページ作者も、その言葉が方言であることを 意識していることが多いので今回採用しました。

「だちかん」はちょっとローカルですが、元々「埒(らち)があかない」 がなまって「らちゃかん」「だちゃかん」「だちかん」などになまっていったもので どうも中山道沿いに広がっているみたいなのでそれを確かめるべく設置したのですが サンプル数がすくなくて良くわかりません。

お勧めの設問がございましたら、メール または、こちらから作成お願いします。


問1:あなたの地域では「正座」の別の言い方がありますか。

正座


正座というのは、きちんと座ること。日本の場合は膝をそろえて曲げて、お尻をかかとの上に置く座り方です。

最近は床に座ること自体少なくなったような気もしますが、私の小さなころは、しつけの基本なのでしょうか、 「はい、おちゃんこし(さぁ、正座しなさい)」といろいろな機会に言われたものです。 もちろん、書き言葉や改まった場では「正座」ということばが使われていましたが、こども向けに出てくる言葉には、 ずっと「おちゃんこ」が使われていました。

「正座」のこうした言い方を調べようと考えたそもそものきっかけは、 鈴木さんの医療人のための群馬弁講座で、 たまたま、自分の地域(恵那)と同じように、正座のことを「おちゃんこ」と言うところがあると知ったことです。 岐阜と群馬では、全然つながりがないように思いましたが、よくよく考えてみると江戸時代の主要な街道の一つの同じ中山道沿いです。 もしかしたら、中山道沿いでは同じような言い方をしているのかもしれない、と思い調べることにしました。

結果をみると、「おつくわい」系、「ちゃんこ」系、「かしこまる」系に大きく分かれるみたいですが、 「おつくわい」系が北陸東部に多そうな点以外はあまり分布に特徴はなさそうな感じです。

あなたの地域ではどんな言い方をしていましたか?よろしければ こちらのページ から教えていただけるとありがたいです。

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問2:アリジゴク(ウスバカゲロウの幼虫の巣)をなんと言いいますか。

ありじごく


「あり地獄」といえば、蟻がはまりこむ、はい出せない穴、 転じて抜け出せない地獄のような状態と言う意味でしか最近は聞いたことがありませんが、 実は家の軒下などに普通にいる虫の巣です。(でも、東京に来てからは見てないな?)。
ありじごく「ありじごく」の主

子供の頃は蟻を巣にいれたり、巣を棒でつついて中の虫を取り出したりして遊んだ ・・・もとい観察したものです。

今は教育テレビのお姉さんが、「みんな、これがアリジゴクだよ」なんて放送していたりしますから 全国的にアリジゴクの名称が浸透していると思いますが、昔はいろんな呼び方があったようです。

実家のほうで言っていた「ごじごじ」は、アリジゴクが巣の中でじっと蟻がくるのを待っている様子を表した 実に的確な描写だとおもいますが、あまり解説すると言葉狩りの対象になりそうなので考察は伏せておきます。 また巣の中の虫は、どういう訳か後ろにしか進むことができません。そんなところから「あとじゃらむす(青森)」 と呼ばれていたり、他の呼び方も鋭い観察眼から名付けられたりしています。

結果をみると、「はっこ」系の呼び方が甲信越地方、「こもこも」系の呼び方が中国地方を中心に分布しているようです。

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問3:ものもらい(麦粒種)をあなたの地域ではなんと言いますか。

麦粒腫


まぶたにできるできもの、正式には麦粒腫というようですが、 標準語では「ものもらい」、関西では「めばちこ」といっています。 身近なものだけに、地域によっていろいろな呼び方があるようです。

結果をみると、「ものもらい」「めばちこ」というのは実は分布の上では 少数派で、西日本では「めいぼ・めぼ」が優勢のようです。 名古屋の「めんぼ」もこれが訛ったものとみてよさそうです。 群馬から新潟にかけて「めっぱ」が分布しています。さらに 離れて青森・北海道でも「めっぱ」と言うようです。 秋田や山形で何というのかが気になるところです。 「めこじき、めっこじき、めこんじき」は長野・岐阜・静岡・山梨に分布しています。 「目乞食」というのは「物貰い」とおそらく同じ発想から名付けられているようで 興味深いものです。

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問4:「だめだ」の意味で「だちかん」「だちゃかん」に類する言葉を使いますか

だちゃかん


「埒(らち)があかない」というのは解決しないと言う意味ですが、 これが訛って、「だちかん」となって、岐阜県の東美濃ではほぼ「だめだ」と言う意味で 使われています。 他にも「らちゃかん」と言う形で同じように使われている地域が結構あるようなので、 調査してみることにした次第です。

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