岡崎27曲マップを片手に、岡崎城下旧東海道(伝馬通り)を歩きました。
途中、岡崎市郷土館や岡崎信用金庫資料館、三河小町に寄ったほか、未来城下町連合の餅つきイベントに遭遇し、活動状況を伺いました。

参加者:計10名
2001/12/22
 
岡崎市郷土館(旧額田郡公会堂(大正2年建築)/物産陳列所)
広い幅員の太陽緑道        /             立派な民家              /   郷土館内の講堂
  
岡崎は大きいというのが第一印象です。基盤整備がされているおかげで、これまで見学したところとはかなり印象が違います。むしろ名古屋に似ています。ただし、歩道が狭すぎて、歩いて楽しむような環境になっていないのが残念。歴史の重みがあり、その記憶としてモニュメントが設置されていたり、岡崎信用金庫のような歴史的な建築物もあるのですが、少し物足りなく感じるのは私だけでしょうか。
 逸品館の前でもちつきイベントが行われましたが、狭すぎて集客もできない状況です。どこか、ポケットパーク的なものがあって、そこが集いの場として使えるとよいのですが・・・。バリアフリー研究会でも出されたということですが、歩道を広げることが必要でしょう。駐車場として使われている現状をみると、部分的に歩道を拡幅することはできるはず。
 あわせて、伝馬通から横道に入っていくようなところを歩行者専用として、ごちゃごちゃした空間も作ってほしい。行政にお願いするだけではダメだと気づいた若手がいる岡崎の未来城下町連合のとりくみに期待したいと思います。 
  
糸惣・永田屋(肉屋)                 /         大黒屋(薬屋)        /  空き店舗活用「逸品館伝馬本陣」
備前屋(1987年創業の老舗和菓子店)/岡崎信用金庫資料館(大正6年建築)/大黒屋前の石像(伝馬通にいくつか設置)
  
  
通り沿いの個人店舗。1階を作業所・倉庫とした4階建て店舗併用住宅やデザインされた商業ビルも多い。

郵便局跡に開設された商業・イベント施設「三河小町」は閑散としていた。
未来城下町連合の八田さんの話
  • 未来城下町連合は、平成8年に、9商店街が集まって結成した。各商店街は構成員が10〜30名程度と小さく、単独では事業実施が難しかったため、規模を拡大することでコストを抑えるという意図もあり結成した。
  • 統一フラッグの掲揚やもちつき、フリーマーケット等のイベントの他、設立当初はワークショップや大須への見学・交流会等を行ってきている。また平成12年度には、商店街振興事業の一環として、愛知産業大学との産学協働による2つの調査研究(バリアフリー調査、商品嗜好調査)を行った。
  • 空き店舗活用として、「逸品館伝馬本陣」「商い館」「商い館ラーム」「寄ってく館」の4店舗と、インターネットにつながったパソコンを公開するとともに2つの会議室も備えた街情報ステーションを開設している。逸品館は当初商工会議所が運営し、現在は地元商店街で運営。他は商工会議所が運営している。
  • また、4つの大型店舗と連携し、共同歩行者天国の開催や、マップづくり、「自慢の一品運動」を発展させた「自慢の逸品サービス運動」地元の岡崎商業高校と連携したイベントなどを行っている。
  • マップづくりは大須での取り組みに刺激を受けて行われたもので、軍資金集めを兼ねている。印刷以外(デザインなど)は自前。店紹介を掲載したところに費用を負担してもらったが、収入の1/4で完成した。
  • 特に大須の見学会が刺激となり、その後、今年の8月に、地元の若手が主体となった組織として再スタート。現在の会員は約30名。会費は年12,000円。中には地元の商店街に加盟していない人もいる。
  • 現状は、話題づくりが第一の目的となっている。市役所の再開発計画は白紙見直しとなっているが、一方でマンション建設も進んでおり、これを来客・来街者増につなげていきたい。そんな意図から、従来のような知識としての経営講座でなく、地区内の売れている商店主からその秘訣を聞くなど、生きた具体的な交流を行っており、参加者から評価を得ている。
  
この日行われた餅つきイベントでは、岡崎商業高校の女生徒も大活躍
  
街情報ステーションとその内部                          空き店舗活用「商い館」
未来城下町連合の取組みの一つとして面白いと感じたことにまち歩きマップがあります。
 未来城下町連合のまちづくりマップに取組み以前に、商店街の活性化の為のディスカッションやワークショップを試みてきたわけですが、それに参加した人と参加しない人との間に理解や経験の格差が生じてきたという話でした。そうした状況の中で登場してきたアイデアの一つにまちづくりマップがありました。まちづくりマップづくりそのものが、未来城下町連合の活動を広く伝える効果があり、資金を提供してもらった人には、まち歩きマップという成果物として意義を伝えることになり、また、ビジュアル的に活動の成果が見え、それが自分たちの自信に繋がり、さらには、他の人にも伝わり評判を得る。一連の活動をこのように捉えると、まち歩きマップづくりは、まちを元気にする手段として相当に有効であったと思います。
 また、未来城下町連合のフリーマーケットなどの活動が支援者を広げ、市民の理解の積み重ねがあって、岡崎商業高校や愛知産業大学と協働して活動する信用を得たのだと感じました。