どうして自動車にコンピュータが搭載されるようになったのだろうか?
昔々(と言っても50年ほど前)、自動車は超高級の所有物で、 誰もが買えるなんてとんでもなかった。 そのため極少数の自動車しか走らなかった。 が、T型フォードに代表される様に、 大量生産方式により、自動車も次第に庶民の手に届くような価格帯になってくる。 そうすると当然自動車の数が増えるわけである。
自動車は知っての通り、有害ガスを発するので、 数が多くなればなる程、有害ガスの量も増え、環境汚染が加速する。 そのため政府は、有害ガスの発生を抑えるために、排ガス規制を行い、 この規制をクリアしない自動車は販売できないようにした。
それまでの自動車はキャブレターで混合気を燃焼室に送りこんでいたため、 気圧や、回転数によって大きく変わる空燃比を制御しきれなった。 理論空燃比より薄い状態(Lean)では、酸素が余るためNOxが発生しやすい状況にあり、 逆に理論空燃比より濃い状態(Rich)では、酸素が不足するためCOが発生しやすくなる。
そこで出たのがコンピュータである。
コンピュータにありとあらゆるセンサーを接続させ、 点火時期、燃料調量を制御する事により、 いつでもどんな時でも理論空燃比に近い状態で運転できるようになり、 排ガス規制をクリアするに至った。とまー、このような背景により、自動車にコンピュータが搭載されるようになったのである。 コンピュータが出だして、今から10年ぐらい前までは、 コンピュータと言うのはブラックボックスと言われ、 中で何が行われているのかは、「誰も知らない知られちゃ行け―ない〜♪」とされていた。
んが、キャブをいじっていた人は自分で燃調がとれない歯がゆさから、 ついに禁断のコンピュータをばらしてしまった。 中を覗いてみると、さぞや小難しいことが行われていると思いきや、 大したことはされていなかった(らしい)。
そして自分で燃調マップ、点火時期マップを書き、 クルマに取りつけて走ってみたら、 タービンを交換したぐらいのパワーアップを果たした(かどうかは知らない)。
・・・、ちょいと話しが脱線してしまいましたが、 とにかくメーカーのマップは良くも悪くも安全マージンをかなり取っており、 そのエンジンが持っているパワーの7〜8割ぐらいしか使っていないと言っても過言ではない。 それをちょちょいとROMをいじることにより、100%、120%の力を出すことも可能になるのがROMチューンである。
が、これはもちろんエンジンブローという危険性も多分に含んでいるので、 何も知らずにROMチューンをしてしまっては、ほんとにブローしてしまうかもしれない。
そこでとりあえずROMチューンについて勉強せねばなるまい。 でも、「どこで勉強すれば良いのか? 何を読めば良いのか?」 と思うかもしれないが、今は幸な事に、ROMチューンしている人はいっぱいいるので、 その人達が公開しているホームページを参照すればかなりの知識を得られると思う。
以下にROMチューンに関することを取り扱っているホームページを紹介するので、 まずはこれらを一通り読破してからとりかかることにしよう。 これを読んで「自分には無理だな」と思えば、 PowerFCやF-conVなどのフルコンを買うことをお勧めします(←自分に言っているような気も・・・)。
FIRE ROADSTAR よくいくとこでも紹介していますので、ここでは何も言いますまい。 KANBE's HOME ROMチューン読本は必読。 BMW iXオートポリスチャレンジ ビーエムでROMチューンしてます。 KASHIMA HomePage PowerFCの解析など、個人の域を脱してます。とにかくすごい。 SHIMUZI MOTORS 色んなコンピュータを解析なさってます。ECU収集家との噂も・・・。 プライベート・チューニング講座 日産車のコンピュータのことなら、ここを読めばわかります。 rs501 ROMチェンジャーを作成したりと、ほぼプロですね。 BUU! FC3SでROMチューンです。「粗悪ROMについての話」は参考になります。 Born to run こちらもFC3SでROMチューンです。自作データロガー、アクセスモニターなどかなり参考になります。 ガレージ工房 これは勉強と言うわけではないのですが、追加基盤などの販売をされています。個人なので格安です。 GRID こちらも電気電子部品の通販です。私のROMライターはここで注文しました。