EQ考察

 しつこいくらい言うが、自分はEQにハマっています。何故こんなにもハマルのか。それについて考察してみようと思います。EQは複雑なシステムの上で成り立っているゲームなので、その中でも特に良い部分、これは直したほうが良いだろう、という部分について主に触れようと思います。他のOnlineGameとの比較もしてみたいのですが、過去にやった事のあるOnlineGameがDiablo1なだけの上にほとんどハマらずOnlineで遊んだのが2〜3回だけなのであまり語らない事にします(汗)

 良い部分は、まずは戦闘。敵の思考能力を含めた戦いの部分。そして、各キャラクター(種族や職業)の特性。お金の価値。表現の自由さ。立体物による現実感。の5点に絞って考察します。
 悪い部分。長時間Playを余儀なくされる。HighLvになればなるほど一人で出来る事に制限が出来て来てしまう。操作性の煩雑さ。ユーザインターフェイス関係。の辺り。

・戦闘。EQはウルティマオンラインほどの遊びの幅は無いものの、これだけの中毒性を生み出すのはこの戦闘システムの出来が良いからに他ならないでしょう。 EQの戦闘は完全リアルタイム型で、敵に近づくと襲ってきます。(Factionによっては襲って来ない敵も居ますが)で、この襲ってくる時に近くに他の敵も居ると一緒に襲ってくるのですが、EQは基本的に敵が強く、複数の敵と戦うのはかなり不利です。 そこで有効な戦法として、仲間を安全な場所に待機させてそこへ敵を飛び道具(魔法や弓)を用いて引っ張るのです。こちらのLvが高かったり、あるSpellを使う事により、他の敵が来なくなるため、無事1匹の敵を連れてくる事が出来ます。如何に数少ない敵を持って来れるかの戦略。そして、戦ってHPが減ってくると大抵の敵は逃げ出し、もしそのまま素直に逃がすと他の敵を引き連れて来てとんでもない事になります。そうしないために主に取られる方法が、1:敵の足止めをする魔法をかける。2:Stun等のSpellを使って一時的に動きそのものを封じる。3:HPが減ってきたら攻撃魔法をガンガン使って一気にトドメを刺す。 EQにはNPCにも所謂感情のようなStatusを有しており、例えば戦闘などでより多くのダメージを与えたり、毒やStatusDown系などのいやらしい攻撃をするPCをより嫌い、 集中的に攻撃をしてくるようになります。どんなRPGでも共通してるように、魔法使い(Caster)系はHPや守備力が低く、集中攻撃を受けると即死しますので、戦士系職業の人に序盤は任せ、次第に魔法を使ってゆくなどの戦略が必要になります。Healも嫌われる傾向にあり、CLRなどはまだ防御力が高いので良いのですが(それでも瞬殺される事多々)SHMやDRUなどのSubHealerは防御力がイマイチなため、Healするタイミングを見極めないと瞬殺されます。ほんとにヤバイ状況になった場合はHealするのはPALに任せ、脱出する手段を取った方が得策です。これらの戦略を見てもらうとわかる通り、EQの敵は他のRPGに比べ非常に生々しい反応を見せ、適切な処置が出来ないと即全滅の恐れを孕んでいるため、より有効な戦略を日々模索することになります。 EQでは敵が強いためSoloが非常に難しく、PartyPlayを強いられる部分があり、そこが賛否両論の出るところではあるものの、OnlineGameを楽しむシステムとしては非常に良くできているのではないだろうか。

・キャラクター。最近の和製RPGでありがちな、突き詰めて行くと皆同じ万能キャラが出来るという傾向。正直あれはダメ過ぎですよね(汗)確かに強いかも知れないけど、戦略もクソも無いごり押しになりがちだし、何より名前の違う同じ中身のキャラに愛着なんて持てませんよね。。。 その点、EQは各Classの特性がこれでもかというくらいに出ており、そのせいでどのClassが強いのか、等の所謂「隣の芝は青い症候群」に陥りやすいです(笑) 強い弱いではなく、自分の選んだ職業に誇りを持ち、仕事をきっちりこなすのが建設的ですよね。現実社会と同じです(爆)EQはLvUPの遅さもあいまって一度職業を決めれば半年はそのキャラと付き合う事になるでしょうから、職業選択は慎重にしましょう(笑) で、この成長が遅いというのは悪い印象を抱く人もいると思いますが、Lvが上がって強くなった時の感慨深さは速い成長では味わえないものがあります。キャラクターをカスタマイズできるというのは遊びとしては面白いかも知れないけど、キャラ特性を出すという流れとは逆行しますからね。微妙な部分です。制限のあるカスタマイズというのがベストだと個人的には思います。(ってEQと関係無いか…)

・お金の価値。一般的なRPGだと後半湯水の如く入って来るのに対し、使う必要の無くなるという傾向のあるお金。ネットワークRPGをやっていると、お金というものが生き物だと実感できます。まず、お金は入って来るのに対し、出て行かなければその価値は保てません。RPGでは敵を倒せばお金は入ってきます。では出て行かせるにはどうすれば良いか。装備が半永久財産である一般的RPG(EQも例外ではない)では、装備が一通り揃ってしまえばお金は不要の長物となります。そこで必要になってくるのが日常的に必要な消費財、一般社会では食料費や交通費といった類のものです。EQもその例に漏れず、消費する食料はありますし、交通費に当たるものとして特定の場所へ行くために使う触媒の代金や魔法に使う触媒の代金などがそれに当てはまります。食料はともかく、触媒の代金は馬鹿にならない額です。あと経済を潤わせるのに必要な要員は人の物欲を煽る事です(笑)魅力的な新製品などを常に出し続け、買い替え需要などを増やす努力が必要になります。EQでも拡張パックがタイミング良く出されたおかげで新たな高性能のItemが増え、経済(?)が潤っています。ただ、EQの貨幣価値はそのうち崩壊すると踏んでいます。まぁ、この冬にも拡張パックでるようなので当分は大丈夫そうですが、装備が半永久的に使えるという時点でいつか崩壊するのは避けられないでしょう。でも、このような理屈抜きにプレイヤー同士でItemを売り買いするというのはそれだけで楽しいですよ(^^)ポケモンの交換なんて子供だましも良いところと実感するでしょう(w

・表現の自由さ。EQのキャラクターはポリゴンで形成されているために、様々な動きが出来ます。代表的なもので/wave(手を振る)/nod(うなづく)等、本当に多様な仕草が用意されており、それを利用した感情表現や自己アピールが出来ます。キャラクターの見た目も装備により変化し、(見た目の変わる装備だけで、右手、左手、頭、胴体、腕、手首、手、脚、足がある)強さにこだわるだけでなく、見た目重視の自己満足的な装備をする事が可能なのも大きな魅力だろう。

・立体物による現実感。これは本当に主張したいです。えぇ。自分視点による世界を冒険する素晴らしさ。これだけでEQをやる価値があると思っています。とある友人にEQのPlay画面を見せた時にポリゴンがしょぼいなどと言われた事があります。全然分かってませんね(TT)そういう次元じゃないんです。巨大な敵を目の当たりにした時の圧倒感、広大な土地へと立った時の悠久感、立派な建物のを見上げる感動。擬似3Dやクォータービュー画面では絶対に味わえないものがあります。家庭用ゲームでも、似たような感動を唯一「ゼルダの伝説〜時のオカリナ〜」で感じた事があるものの、あのゲームも時間の概念はあれども所詮は決まったセリフ、行動しかしないコンピューターキャラが動くだけの、所謂死んだ世界なのです。完成された3D空間に生きた人間が入り、初めてそこは生きた世界となるのです。

 次に悪い点。やはり結構あるものです。
・長時間Playを余儀なくされてしまう。
 これ、EQの最大の欠点ですね。何をするにも時間がかかってしまう。通常の人がEQに入って最初にする行動が、1,Partyを探す(約30分) 2,狩場へと移動する(約30分)もしその狩場が混雑してて移動しなければならないと更に時間がかかります。狩りをしてる時、もしダンジョンの奥地などだと、自分の都合でPartyから抜けるのが困難な時が多い。ダンジョンの奥地などで死ぬと回収に時間がかかる。(1時間以上かかることもざら)等々、自分の思うようにLog outが出来ないため、短時間しかプレイできない人には薦められないゲームなのです。 普通に狩りをしてるだけならまだしも、Itemキャンプなどをしようものなら4時間、5時間は当たり前。一晩中やり続ける必要すら求められる事があります。

 EQは所謂洋ゲーであり、ユーザインターフェイス関係が弱いと言われます。確かにそう思わざるを得ない部分もあるものの、パッチ等で導入,改善される部分、絶対にされない部分をよく考えてみると、EQというゲームの基本理念が「現実的非現実世界」の構築にあると理解できます。例えば、日本製のゲームなどでよくある「ゲームをプレイする上では便利で快適はあるけど、現実には絶対に有り得ないシステム」。具体例を挙げると、マッピング機能。確かに一度行った事のある場所(場合によっては一度も行った事無い場所でも)はマップが自動的に出来て現在地を確認できるというのは便利です。でも、それって現実社会で考えるとカーナビのようなもので、普段絶対に無いものですよね。初めて行く場所は迷い、何度か行くうちに道を覚える。覚えていたつもりなのに何故か迷ってしまう。このような「現代化された世界としての違和感」の他にも、細かい部分で本当にリアルに世界観が構築されています。多少不便さはあるものの、よくよく考えてみると「うん、現実ってそうだよな。」と思えてきます。現実では無いのだけど(笑)。けど、やはりその世界にのめり込む感覚としては近代RPGには無いほどのものがあります。折角その世界にどっぷりと浸かっていたのにちょっとした事で現実に引き戻されてしまうようなシステム。それがほとんど無いのもEQの魅力ではないだろうか・・・。これは便利さだけを追い求める近代RPGに一度見直して欲しい姿勢である。

 EQは"リアル"さがウリだとか言っておいて、自分自身やっていて一つ物凄く気になった不自然な部分があるのです。それはZONEという概念。これは確かにコンピュータのメモリを考えると仕方の無い事かも知れませんが、「全体の世界地図を見るとこっちへ行けばあそこへと行けるよな。」と考えて進んでいるとそこには見えない壁があり、ある一部分の道からしかそちら側へは行けない。という部分。これは"リアル"なEQの世界で住んでいる中で唯一、「あぁ、これはゲームなんだな。」と現実に引き戻されてしまう部分であり、これから出るゲームでは絶対に真似して欲しく無い部分であります。 あと、これは慣れてしまえば気にならない部分ではあるけど、攻撃範囲の視覚と判定のギャップ。EQの攻撃判定は全般的に視覚的に見える部分より広いです。したがって、対峙してる2人の振っている剣と剣の間に1mくらいの空間が存在したりすることがよくあります(^^; これ、慣れないうちは凄く違和感ありますね。世界がリアルなだけに。出来る事なら修正して欲しい部分ですね。

#余談1#
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A「う〜ん、湖の向こうへ行きたいね。どうしよっか。」
B「船ないし、どうしよう。回り道して行く?」
C「泳いで行けば良いんじゃ?」
A「うん、そうだね。あ、でも泳ぐと時間かかるからレビテイト(宙に浮く魔法)かけて
  走って行こうよ。その方が速いし。」
B,C「OK〜」
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A「あの建物の上って登れないかなぁ?」
B「登れそうな足場無いし無理なんじゃ?」
C「あれ使ってみたら?敵打ち上げて落とす魔法。」
A「それ行ってみっかw」
・・・成功!
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 リアルな発想で困った状況を打破出来るって素晴らしいですね・・・

・最後に
 いつだか、某ファミ通編集長の浜村さんが、「RPGが凄いんじゃない。DQとFFが凄いんだ。」と言ったのを記憶しています。 同じ事を自分も言いたい。「ネットワークゲームが凄いんじゃない。EQが凄いんだ。」と。