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 北海道旅情編 ◆

〜1日目(2004.4.29)〜
  数ヶ月前から行こうと決めていたこの北海道一人旅だが、実は数日前まで全く準備をしていなかった。仕事が毎日遅くまであるというのと休日は休日で何かと予定が入ってしまうから仕方ないとはいえ仕方ないのだが、11連休のうち初っ端の7日で北海道へ行って残りの4日をゆっくり過ごそうという計画だけはずらしたくなかったため、出発前日に大急ぎで支度をする。大抵こういう支度だと何か抜け落ちるものだけどね・・・( ̄ー ̄;
 何はともあれ支度が終わり、当日の11時頃出発とあいなった。出発直前にばーさんから何やら葉書を受け取る。内容は北海道阿寒町にある土地に関するものだった。補足を加えると、昔の小金持ちは遠方へと旅行へと行くと、そこの土地をお土産のように買っていたそうだ。 そんなわけで、現在その土地がどんな状態になっているかを見てきて欲しいとの事だった。しょーじき、自分で後々面倒を見れない土地なんて買うなよ、と思う・・・。現地の人からすれば、誰の土地かも分らない土地のせいで放置せざるを得なく、そのせいでその地域が発展しないのかも知れないし。実際我が家には他にもそんな土地が全国各地にあるらすぃ・・・。恐るべし昔の小金持ち。。。
 出発から5時間ほどで 那須高原を抜ける。その頃になるとちらほら桜が見られ、桜前線を追っかけている実感があってなかなか面白かったり(笑)結局初日は午後9時半頃まで走り、津軽SAで就寝。勿論車内泊である:-)
  余談だが、ここまでにオービスを4箇所ほど発見。どこも割と分りやすいから問題は無さそうね。 一回目の給油。走行距離530.4km給油量42.57L、燃費12.46km/l。いきなり過去最高燃費を記録♪

〜2日目(2004.4.30)〜
:津軽じゃんがら〜♪
 早朝6時に起床。SAのトイレで洗面及び歯磨き。他にも同じようなことをしている人が居た。軽く朝食も済ませ、8時前に出発。津軽から青森インターまでは30分ほどであった。ここまで渋滞らしい渋滞には一度もはまらず、道に迷ったのも一度都内の首都高で間違って出てしまい、高速料金を2度払ってしまったのみである。(-_-; 首都高って絶対に日本で一番迷いやすい道路だと思ふ。。。
 8時半過ぎには青森港に到着。早速受け付けでフェリーに空きがあるかどうか尋ねると、あっさりチケットゲット。下手するとその日は乗れないのではないかくらいに構えていただけに、拍子抜け。ついでに帰りのフェリーについでも尋ねると、「じゃぁ、9時15分の船には間に合いませんね?」・・・え?時計を見ると時刻は9時10分。うをっ。 なんと港に到着して出航まで30分未満・・・。帰りの船は函館で調べる事にし、急遽船に乗り込む・・・。
:函館へと渡るフェリ〜♪
 到着まで3時間ちょい。総距離は100kmほど。思ったよりも長く乗るのね。ちなみに料金は16,000円ちょい。 やはり結構するものね・・・。船の中は雑魚寝のような部屋があり、皆各々の時間を過ごしている。自分もてきとーに雑誌を読み、寝る。
:は〜るばる〜来たぜ、はk(ry
 昼過ぎには函館到着。青森はすっきり晴れていたけど、函館は曇り空。まぁ、正直今回の旅は函館のような街には全く興味はなく、大自然の中をオープンで疾走するのが目的であったので函館での天気はどうでも良い:p 早速帰りのチケット(5月4日19:15発)を購入。帰りは室蘭から八戸まで乗る事にする。チケットはなんと最後の予約席。あぶ。まぁ、でも飛び乗り用のスペースは確保してあるんだろうな。
 函館港で買った北海道の見所の雑誌に目を通すと、美味しそうな海の幸を出してくれる店を発見。早速ナビに案内してもらい突撃する♪
:イカ刺し丼!!
  美味( ̄ー ̄
1200円と少々値は張るがそれ相応の美味さであった。 ついでに生物のお土産でも買おうかと思って物色したが、どうも冷凍モノが多い。考えてみれば今はあまり海の幸が豊富な時期でもないか・・・。といわけで却下。今回の旅では生物は買わない事決定。
 函館には用は無いので早々に出発する事にする。雑誌を確認。目的地をニセコの道の駅:ニセコビュープラザに設定〜。ここで2回目の給油。走行距離352.6km給油量35.73L、燃費9.87km/l。 少し落ちてしまったが、高速での給油が少々少なめにも感じたのでそのせいかな?とも思う。
ニセコまでは高速を利用。途中雨が降ったりもしたが、特に迷うこともなく19時頃到着。近くまで来ると何やらデカイ影!
:山まで伸びる一筋の道・・・。何か宗教的な物を感じさせる。
雑誌で調べてみると、この山は羊蹄山と言うらしい。実に富士山に似た形ではあるが、表面がくっきり見えるのだから規模はずっと小さいのだろう。でも、小さいからこそ間近で全体像が見え、迫力があるようにも思う。富士山って近くに行くと大きすぎて何が何だか分らなくて迫力もクソも無いのよね。とりあえず近くの温泉を雑誌で調べ、行ってみる。割と普通の店構えであったが、風呂はしっかり温泉。お肌がつやつやに♪ 時刻も21時近く、当然のごとく店もやっていないので近くのコンビニを検索し、パスタ購入。なんとも学生時代を思い出すシチュエーション・・・(^-^;
 道の駅へと帰り、寝る準備をする。回りには同じように明らかに人の入ってる車がそこかしこに。やはり同じような事する人って多いのねぇ・・・。寝るまでに持ってきたノートパソコンで写真を編集。と同時に車内テレビをつけてみる。どこへ行ってもそうだが、何故かナイター中継だけは良く映る(汗)とりあえずバックミュージックがわりに流し、中継が終わると就寝。。。
〜3日目(2004.5.1)〜
 5/1,2は天気予報でも晴れという事で、勝負に出る。前日の夜に摩周湖までのルートを調べ、旭川方面より行く事を決定済み。 早朝前日の雨を拭き取っていると、朝の犬の散歩をしているおじさんが寄ってくる。ナンバープレートを見て、「おぉ?静岡から来たのかい?」やはり北海道とはいえ、珍しいらすぃ。( ̄ー ̄; 「一人で来たのかい?寂しいねぇ。フレンドでも連れてくれば良かったのに・・・。 」大きなお世話だ。。。(=_=; 好き好んで一人旅してるのに、そんな事言われてもねぇ・・・?まぁ、悪気は無いだろうし普通に会話してその場は終わり。
 朝7時過ぎには出発。この機動力は一人旅ならではであろう♪ 途中先日は暗くて良く見えなかった羊蹄山をバックにパシャリ♪
:ミニ富士山。羊蹄山〜。
 途中インターで旭川ラーメンなどを食し、一路阿寒国立公園へ。しかし、なんで旭川ってあんな何も無いところでラーメンが有名なのだろうか・・・? この日は早めに給油。走行距離303.8km給油量26.8L、燃費11.34km/lナリ。北海道の道路って広くてド直線が多いのだけど、制限速度は50km/h・・・。コレ、自制心持って走るの大変そうね・・・(汗)でもまぁ、周りの巡航速度が80km/hくらいなので、郷に入っては郷に従え、との理に則り80km/hほどで巡航する事に。これくらいの速度だと6速ミッションが生きてきて、実に良い感じの燃費走行となる♪
 ナビで調べたときには摩周湖まで12時間以上かかるとの表示があり、結構あせったのだが一般道で平均速度が80km/hなので、予想よりもはるかに速く、午後3時ぐらいには阿寒国立公園へと入った。流石にこの辺は内陸とのこともあり、あちこちに雪が・・・。こちらも冬物の上着着てたけど、オープン走行はなかなかに涼しかったですな。まぁ、寒かろうが屋根閉じるわけがありませんがね。
:阿寒国立公園。湖凍ってますがな・・・。
 道の駅: ぐるっとパノラマ美幌峠に到着。看板を見ると屈斜路湖が見えるとの事!これは見るしかない!
:オォォォオ(゜。゜
 少し小高い丘に登って見えた屈斜路湖はド迫力であった・・・。想像をはるかに超えるデカさ・・・。感激。カルデラ湖ってこんなにも大きくなるものなのか・・・・。これは摩周湖は楽しみだ♪
うきうき気分で道の駅を立とうとした時に事件は起きた。。。道の駅の出口近くの駐車場からはみ出した所にデカイワゴンが鎮座している。邪魔だ。。。出口が塞がれているように見えたが脇に抜けれそうな程度のスペースがあるので行くことに。が、これが間違いであった・・・。妙にテーパ(坂)ってる脇道にやや違和感を感じ、視線を上へと持っていくと、そこには切れ立った段差が・・・!もしや!!!と思ったときには時は既に遅し・・・。
       「 バ キ !! 」
周囲が一瞬凍りついたのがハッキリ分った。近くに居た人が凍り付いて直立不動だった。そう、この坂は途中でズバっと切れており、車高の低い車は思いっきり底をぶつける形になっているのだ・・・。勿論自分の車も若干ではあるが車高を下げており、サイドステップには痛々しい割れ跡が・・・。もう平常心なんて保ってられません。その場で待ってこのアホな駐車をしているワゴンのオーナーに賠償を求めたいくらいの気分であったが、極限まで腹が立つとその場に居る事自体が腹立だしいので、もう飛び出すようにその場を後に。むしゃくしゃした気分で雄大な屈斜路湖のレイクサイドを走り抜けて行く・・・。
 屈斜路湖から摩周湖はかなり近く、夕方4時には摩周湖に到着した。摩周湖に到着するなり、サイドステップの損傷具合をチェックする。幸いぱっと見にはあまり分らない感じで、ひとまずは心を落ち着ける。勿論安心なんて出来ませんがね。。。しかし、やはり摩周湖。その姿を見るなり心が和らいでいくのが分かった・・・。
:摩周湖と神々が住まう島、カムイッシュ島
 話に聞いた摩周湖は霧が多いとか展望台が遠くて摩周湖が遠くに見えるとか、との話を聞いていたけど大違い!実際に目の前に広がるは澄んだ光景。すぐ手前には湖畔。周りに茂る白樺の木々。摩周湖をぐるっと囲む山々。うっすら見える白い月。全てが神々しかった。この旅の最終地を摩周湖と設定していた自分としては感無量であった。
:摩周湖第一展望台駐車場にて記念撮影♪
 神々しい場所で撮ると車まで神々しく見えますな。( ̄ー ̄
とりあえずこの日は近くで宿泊する事に。道の駅:摩周温泉にて宿す事を決める。しかし、まだ6時前で空が明るく何か出来そうなので、雑誌に目を通すと阿寒湖の近くにアイヌコタン(アイヌ人の住まう村)があるとのこと。これは行くしかない♪ 急遽一路阿寒湖方面へ。
:阿寒湖アイヌコタン
 なかなかに原住民の雰囲気を漂わす良い感じの集落♪ ここでお土産を物色し、アイヌ料理を食す事に♪(≧▽≦)ノ
:ポッチェイモ
 なかなかエキゾチックな雰囲気を漂わす料理。鹿肉や鮭の塩辛、一冬を越し発酵させたイモ等々。食べ慣れない珍味ではあるが、 こういう普段絶対に食べられない料理を現地で食べることに非常に価値があると思うのデスヨ。 お店のオバチャンの顔もえらが張って毛深い感じで、一目で「この人絶対にアイヌの原住民だ!」と思わせる雰囲気を醸し出し、非常に良い感じ♪
 ちなみに、ここまでの道中に結構走り屋さんが喜びそうな峠道があり、自分が80kmくらいでのんびり巡航していると後ろからつついて、あまつさえ抜こうとして来る生意気なフィットが居たので軽くちぎってやりました♪テヘッ♪ つか、所詮1300ccのミニバンなんだから峠道でシルビア煽るなよ、と・・・。
 道の駅へ戻ると大盛況。もう車内泊なワゴンやキャンピングカーがわんさか( ̄▽ ̄;
自分の居場所を見つけるのに一苦労でした・・・。てなわけでこの日も写真編集とナイター観戦をして就寝・・・。
〜4日目(2004.5.2)〜
 この日も天気は快晴。例のごとく7時過ぎに出発♪早速給油。走行距離479.1km給油量42.9L、燃費11.17km/l。先日行った摩周湖の駐車場券が硫黄山でも使えるとの事だったので、早速硫黄山へ向かう。近くへ行くと硫黄独特のかほりが。
:煙噴出す硫黄山
 朝も8時だというのに結構な盛況ぶり。皆さん早起きねぇ・・・。山へ向かうとお約束の卵売りの声が。「おねーちゃん、おねーちゃん!」おばちゃんが誰かに話しかけている。近くに行くと「あ、おにーちゃん?」をいをい(-_-; まぁ、別に良いのですがね。。とりあえずこういう山に来たからには卵は買うしかないでしょう〜ってな感じで帰り際に購入。5個400円ナリ。
 前日最終目的地である摩周湖を見学した自分は一瞬目的を見失うが、何とか目標を設定。この日は「900草原→開陽台→ミルクロード→国後島→露天風呂→網走監獄→釧路」と強行日程を組む(笑)
:900草原
 総面積900ヘクタールの大草原。ゴルフ場もあり、結構な壮観♪通りすがる車も少なく、なかなかの隠れた名所♪
:開陽台
 見える景色の330度が地平線という壮大な景観を誇る丘。景色は素晴らしいのだが、周りにうじゃうじゃいるカップルが若干鬱陶しかったり(=_=;
そして国後島を目指し一路知床へ。この開陽台に来る途中から、時折「返せ!北方領土」の看板が。オホーツクが近いことを感じさせますなぁ。 そして知床へ向かう途中、通称ミルクロードと言われる一面に広がる農場を抜ける道を通る。
:夢にまで見た地平線♪
 この道へ出ると自然にアクセルを離し、気づくと車を止めていた。そして眺めていた。ただただ伸び行くどこまでも続く道を・・・。ここだ。この道を走るために、この写真を撮るために自分ははるばる北海道へと来たのだ。直感的に思った。
:返せ!北方領土 国後島
 そしてやって来ましたオホーツク海、そして国後島(の見える岬)。水平線の向こうにぼんやり見える国後島、今もあそこには自分がどこの国の所属かも分からぬ微妙な生活を送っている人々が居るのだなと思うと、不思議な気分になってくる。国同士で決められないのなら、住民投票で決めちゃえば良いのに、とか思ったり。人あっての国ですから。
 そして昼食を道の駅:知床・らうす で採る。ここにたどり着いたとき、軽いめまいを覚える。いくらまだまだ涼しい初春とはいえ、晴れ渡った日一日中オープン走行というのは少し無謀だったらしい。多分これは軽い熱射病である。真夏にオープンは自殺行為というのがこの事からも分かるであろう。とはいえ、勿論そんな事でオープン走行を断念するわけもなく、その後は頭にタオルを巻き、グラサンをしながら頭の中で「グレートサイヤマン参上!」とか叫びつつ走ることに。( ̄ー ̄ で、ここは日本で唯一トド肉を食わす店らしい。興味はあったが、いくら旅行とはいえ毎日栄養価の高い物を食すのに抵抗があったため、ここは塩ラーメンで済ます。ちょっと未練はあったなぁ・・・。そして、この辺にあるという無料露天風呂へと向かう。
:・・・裸族だ!(爆
 近くへ行くと小さな駐車場が大賑わい。幸いたまたま空いた駐車スペースにさっくり車を滑り込ませる。そして駐車場から川の向こう、山のほうを見ると・・・。
                   「ら・・ら・裸族だ!!!」
なんとこの温泉。駐車場から風呂に入っている人達が丸見え。 (もっとも、女子風呂は囲いの中だけど。)少々驚いたものの、天然の露天風呂なのだからそれくらい当然当然〜ってな具合に突撃!ここで重大な事に気付く。なんと自分、2日前のニセコの温泉で持参してきたシャンプーとリンスを置いてきてしまったらしぃ(-_-; 自分頭皮が弱く、いつも使ってる薬用のシャンプーでないと数日で頭皮がぼろぼろになってしまうという厄介な体質のため、必需品であったのだが、最早手遅れ・・・。仕方なくその辺に置いてある誰のものかも分からないシャンプーを借りる事に。一応その辺の人に尋ねては見た。「おめぇさん、そういうものは持参するものだでぇ。(方言曖昧)」地元の小粋なオジサマ方から暖かいお言葉。前の温泉で置いてきてしまった事を伝えると、「そこまでは面倒見切れねぇやぁ。」シャンプー借りても良いですかね?「そりゃぁ無理な相談ってぇもんだぁ。」なんともまぁ、昔ながらのカッコイイオジサマ方だ事・・・。 暫く様子を見るも、そのシャンプー誰のものでも無い雰囲気だったので拝借する事に。。 =_=;)つ□ にしてもこの温泉。源泉だけあって熱いのなんの。5分も浸かっていると体がヒリヒリ。2度ほど出たり入ったりを繰り返したものの、10分ほどで降参。ここで更衣所に看板がある事に気付く。そのうち印象に残っているいくつかを紹介。
・10人風呂に入っているとしたら、2〜3人が熱いと言っても水を入れてはいけない。半数以上の人が熱いを言えば水を入れても良い。
・水着の着用は不可。ここはプールではない!
その他色々と熱い掟が多々書かれている、なんとも漢(オトコ)らしい温泉であった・・・。
その後再び知床半島を縦断すべく、オープンで颯爽と雪山へと向かう。・・・と、その前に雑誌である気になるスポットがあったので引き返す。
:ひかりごけ生息所
 日本でも数箇所しか見られないというヒカリゴケの生息域。興味津々で乗り込むも、何が何だか良く分からず(-_-; この旅一番のハズレスポットであった・・・。 気を取り直して知床半島縦断〜。流石に山は雪だらけで、道の両脇には数メートルにも及ぶ雪壁が立ちはだかる。勿論オープンです。( ̄ー ̄)b
:知床半島の中央、知床岬 :知床八景 オシンコシンの滝
 知床半島北側へ抜け、本格的なオホーツク海へ出る。とはいえこの時期に流氷など見れるわけもなく、別段変わった事もない普通の海岸線であった・・・。途中にオシンコシンの滝など見学しつつ、極寒の刑務所で有名な網走監獄へと向かう事にした。
 到着すると、そこはやはり有名どころ。かなり観光地化されており、家族連れやカップルがわんさか。ちょっと雰囲気違うなぁ・・・。とか思いつつも進入。ここは想像していたようなハードコアな監獄ではなく、博物館として歴史を飾ってある場所らしく、あちこちに当時の建物や当時の人達の暮らしぶりを表す人形が飾ってあった。ここで一番印象に残ったのは、日本の伝統カラクリ技術を巧みに使った牢獄。木製の牢獄を仕切る柱は斜めに切り並べられており、牢獄同士は中が分からず、外の看守からのみ牢獄の中を見れるというトリックを駆使した嫌がらせのようなカラクリである。コレを見ると外の様子が丸見えの鉄檻がいかに生ぬるいものであるかが分かる。。
写真中央の風呂の様子。刑務所では伝染病防止のため、5〜10日に1回ほどの割合で風呂に入ったらしい。で、うちの家族(皆♀)からは中央左から2番目の方のおしりが非常に良い具合だとすこぶる好評・・・。で、個人的にかなりインパクトのあった売店の看板を激写(笑
 監獄を一通り見終えると西日が傾いており、そのまま釧路へと向かう事にした。この旅は時間と走行距離、そして何よりも見るべきものの少なさという観点より、稚内へは行かない事にした。冬場なら流氷やオーロラ等、見所のある場所だとは思う。再び阿寒国立公園に入る頃にはすっかり日が暮れていた。阿寒国立公園内で前方を走る車に付いていると時折妙な動きをする。何かあるのかと周りを注意深く見ると鹿発見。 時間も夜7時頃とあり、動物たちも夕飯の時間なのだろう。回りと見渡すと道の脇そこかしこに草を食べている鹿を見ることが出来た。というか鹿多すぎ(汗)ホントに道の脇スレスレあたりに群れているのですよ。ここはサファリパークか!?と錯覚するくらいに。初めは物珍しさで楽しんでいたものの、いつ飛び出してくるか分からない鹿達に少しビクビクしつつ国立公園内を抜けて行く。(^-^;
 そして辿り着いたのは道の駅:阿寒丹頂の里。丹頂鶴を飼育している施設にある道の駅。本当は釧路まで行きたかったけど、北海道出発前に受け取った我が家の地所がこの近くらしく、この日はここで一泊することに。

〜5日目(2004.5.3)〜
 この日からは天気が悪いとの予報だったため非常にテンションが低く、朝も9時過ぎまで寝てしまった。起きると道の駅はもう賑わっており、観光の人々の行き交うトイレの中で朝の洗面と歯磨きをする。(-_-; 空は既にどんよりしており、いつ雨が降ってもおかしくない空模様。とりあえずここは丹頂鶴を飼育しているとの事なので、見学する事に。
:中央に見えるは鶴の舞〜♪(死
 ここでは2匹の丹頂を飼っており、一匹は散歩中であった。飼育員の方に連れられて歩く丹頂の姿は正に散歩そのものであった。(^-^; 説明によると、鶴は野生で20年。飼育で40年生きるとの事で、やはり鶴は長寿を象徴するものなのだな、としみじみ感じたり。間近で見る鶴は結構大きく、例えるならば色違いのフラミンゴという表現が適切であると思う。
 そして我が家の地所をナビにインプット。なんと道の駅から6.8km。かなり近い・・・。
:我が家の地所付近
 まぁ、やはりというか何というか、どこがウチの土地だか全然分からん。とりあえず住所的にはこのあたりのハズなので、来たという証拠写真を撮っておく。まぁ、ある意味何も無いような場所で安心。もし結構建物があって、そこの土地だけがぽつんと空いていたりしたら申し訳ない気持ちで一杯になっていたと思う・・・。
 次に向かうは釧路市湿原展望台。よくある展望台ではあるが、湿原内を歩く遊歩道があるので歩いてみることに。ここ数日ずっと車でしか移動していなかた自分には約2.5kmの山道は結構過酷なものであた・・・。
:釧路湿原
 暫く歩くと見えてきたのは釧路湿原を見渡せる小高い丘。ここはかなりの絶景で、それまでの疲れを吹き飛ばすだけのインパクトはあった。晴れていたら、とも思うけど湿原って何だか曇り空の方が似合う気がしませんか?(笑)
 湿原も見たし、このまま襟裳(えりも)岬に向かおうかな、とも思ったがもう少し湿原を間近で見たいという欲が発生。調べてみると釧路駅から湿原内を走る電車があり、結構な観光スポットとなっているらしぃ。電車に乗ろうかな、とも一瞬思ったがよくよく考えると折角マイカーで来ているのにわざわざ電車に乗ることも無いだろう。目的地をこの電車の着地駅へと設定し、湿原内をドライブする事に。( ̄ー ̄
 流石に駅と駅の間を車で移動するという奇特な観光客も少ないらしく、道は至って空いておりのんびり走りながら気持ちよく湿原を観光♪

:コッタロ湿原 :この写真を撮った直後・・・!
 間近で見る湿原は陸地と川との境目があいまいで、言わば全然整地されていない水田。こんな場所が今現在国内で手付かずに残っているのだな、と少々感動を覚える。
 暫く走っているとなんと未舗装道路に突入ガタガタガタガタガタ!!』 ー車る、壊るぅぅう〜!!(((T▽T))) シャコタン17インチホイールの超ストリート仕様のMyヴァリエッタにはこの道は地獄以外の何物でもない。(TдT)超スローペースで、それでも車が壊れそうなほどの振動と音を発生させつつ湿原内を抜けて行く・・・。舗装道路の快適さをここで初めて知る事となった・・・。
 右上の写真を撮った直後何やら飛び立ったのに気付く。「・・・鶴だ!!!」5月初旬のこの時期。通常鶴は3月から4月の上旬にはシベリアへと旅立つため、まさか野生の鶴に遭遇するとは夢にも思っていなかった。これは思わぬ体験をしてしまった♪
 湿原を抜け、街へと出て道の駅:しらぬか恋問 へと到着。ここで北海道、道の駅弁No.1認定との事の豚丼を購入。炭の香りもしてなかなかの美味♪このあたりより雨が降り出すが、割と気分良くえりも岬へと向かう。ただ海岸線を走るのも退屈なので、遠回りして十勝平野を抜けて行く事に。しかし、晴れている日は気持ちよく眺めているこの広大な景色も、雨空でクローズド走行だと退屈そのもの・・・。ここで改めてオープン走行の気持ち良さを思い知った。よく北海道の道はすぐに飽きると言うが、それはオープンで走る事の気持ち良さを知らない人の言葉だろう。オープンで走っていると、場所により気温が変化して行く様、
森林を通ると木々の香り、牧場を通ると香る肥やしの匂い(爆)。そして心地よい風。これらが常にドライバーを刺激し、風景もあいまって飽きさせる事が無い。襟裳岬に近づく頃には日もとっぷりと暮れ、岬に行くのは翌日にする事を決める。
  夜の雨空しかも海岸線のワインディングはなかなかに怖いものであったが、無事道の駅:みついし に到着。近くに三石温泉という温泉もあったため、そこで一風呂浴びることに。ここは作りそのものは昔ながらの健康ランド的作りで露天風呂も無く、古臭さは否めないが温泉は茶色のにごり湯でちゃんとした温泉である事を伺わせる。・・・汚れてるわけじゃないよね?(爆)道の駅:みついし の駐車場はかなり広く、初の雨空での宿泊であったが安心して寝る事が出来た。
 ちなみに、この日はどこで給油したかは忘れたけれど、走行距離518.2km給油量42.84L、燃費12.1km/lであった。
〜6日目(2004.5.4)〜
 この日は北海道を発つ日。19:15の室蘭発のフェリーに間に合わなくてはいけない。 ひとまず早々に襟裳岬へと向かう。みついしから襟裳岬は60km以上あり、小一時間道を引き返す事となった。しかし、前日は夜だったため雨空とはいえ昼間の海岸線は割と爽快に走れた。
 襟裳岬に近づくに連れ、霧がだんだんと立ち込め、終には数メートル先も見えなくなる。(゜д゜;) 到着する頃には雨は上がっていたものの、物凄い霧!
:えりも岬(らしい)
 やはりここも有名どころだけあって売店やら風の館とか言うちょっとした博物館?のようなものが立っていた。でもそれほど面白い物でもないので早々に出発する。目指すは最終目的地室蘭。これまた海岸線をひたすら走るのでは面白くないとわざわざ日高方面を抜けて行く事に。・・・が、これが間違いであった。。。日高方面の抜け道は至る所に工事中やら未舗装道路が・・・。もう何度も泣き入りつつ踏ん張って再び海岸を目指す・・・。このあたりは馬の牧場が多く、やはり地域によって飼育している動物に違いがあるのだな、と実感。
この道中に北海道最後の給油。走行距離554.2km給油量47.82L、燃費11.59km/l。
:室蘭港
 そして午後3時頃、室蘭港に無事到着〜。この写真を撮った直後くらいより次第に晴れ間が見えてくる♪フェリーの受付をするにしてもまだ時間が早いので近くの観光名所を探したところ、地球岬という場所があるらしいので行ってみる事に。
:地球岬
 室蘭港より地球岬は6kmほどと近いが、山を登る途中が物凄いくねくね道。通る車も少ないため、現地は結構さびれているのではないかと少し不安になるも、到着してその心配は吹き飛んだ。そこは警備員が車を誘導しているくらいに大盛況で露店も出ている。そして丘を駆け上がるとそこに広がるは雨上がり独特の輝きが加わった美しい海♪この旅一番の海景色でした。(=´∇`=)
 丘より駐車場を見ると何やらちょろちょろと動いている動物らしき影が見える・・・。あれは・・・?
キツネだ!
 初めて見る野生キツネ♪ぱっと見は細めの犬なんだけど特長的なのはそのふかふかの尻尾♪話によると野生のキツネは獰猛らしいけど、外見は非常に愛らしい♪大人しかったらペットにしたいくらいだわん(笑
 地球岬を見終えてもまだ4時頃。まだ他にネタが無いものかと観光名所を探す。ここまでの旅でしばしばお世話になった道の駅が無いかと探してみると、割と近くにあるらしいので行ってみる事に。
:道の駅  みたら室蘭
 道の駅近くになると見えてくるは巨大な風車。かなりの大きさで、海と風車を交えた景色は一種独特の美しさを醸し出していた。:-) ここは白鳥大橋の記念館のような場所で、自分が求めていたお土産屋さんのようなものはほとんど無く、結局景色を楽しむだけで道の駅を後にする事となった。
 空港などでもそうだが、結局お土産屋さんは港に一番多いのではないかと思い、再び室蘭港へと戻る事に。港のポータル内は結構綺麗で、やはりありました、お土産屋さん。千歳空港などのソレに比べ、規模は小ぢんまりしてはいるものの、一通りの北海道名物のお土産はそろっているため、ばらまき用のお土産を乱獲する。ψ(`▽´)ψ
 
そしてひととおりの買い物を済ませるとチケットを引き換え、車内で乗船時間まで待機する事にする。自分は5時過ぎより居たのだが、どうやら自家用車組の中では先頭だったらしく、船一番乗り♪ 室蘭−八戸行きの船は青森−函館間より距離もあるため大きく、中も結構なゴージャスな作りであった。この船は19:15発の翌朝3:00到着という事もあり、出航したらすぐに寝たかったためワインなども購入している(笑) しかーし、自家用車組よりも一足早く乗船していた一般旅客がごろ寝の出来る広間を完璧に占拠している(=_=; 到着したら最後のロングドライブが待っている身としては、この状況は非常に萎える。。。部屋の外にある船の外が見えるソファーに座り、不貞寝をしていると誰かが「他の船室が開放されたらしぃよ。」と言うので行ってみると、まだほとんど人の居ないごろ寝可能な部屋発見。(=´∇`=) 早速部屋の一角を陣取り、ワインを貪る。コンビニで買った暇つぶし用の雑誌なども軽く読み、20:00には夢の中・・・。 こうして魅惑の土地、北海道を後にする事と相成りました。

〜7日目(2004.5.5)〜
 まだ暗い早朝3時。予定通りの時刻にフェリー到着。早速高速道路へと乗り、帰路に着く。途中どうしようもないほどの眠気に襲われたため、適当なPAで3時間ほど仮眠。。。スッキリ目覚めると一路南下。帰りを急いでいた事もあり、多少速めのペースではあるものの、基本的には無理の無い速度で流していたところ、後ろにぴったりと張り付くピンクメタリックのワゴン。(-_- 半身を出しつつ煽られてはこっちも黙っちゃ居られません。スパーっと加速して突き放す。
この速度で覆面居たら捕まるだろうな〜( ̄▽ ̄;
などと考えていると、いつの間にやら後ろに白いセダン。( ̄− ̄;
何やら赤い帽子をカブッテイマスヨ?|||=▽=;)
                 「そこのニイちゃん〜〜」
キャァァアアアーーーー(T▽T;;;
高速道路に響き渡る周囲を緊張の渦に巻き込むそのマイク音・・・。逃げ切れるほどのパワーがあるわけでもないヴァリエッタ。大人しく御用に。。。36km/hオーバー、35,000円ナリ。(ToT
実際には何km/h出していたかなんてのは口が裂けても言えません。でも実際、こんな速度出していたのはほんの数十秒間だけなんですよ。。。まぁ、目を付けられやすい車ではあるし、運も無い時はこんなもんでしょう・・・。幸い3点減点ではあるものの、過去2年以内に違反歴が無ければ2ヶ月で点数は帰ってくるとの事。勿論過去2年以内に違反なんてありません。本当ですよ?!
 てなわけで高い交通料を取られ、この後の走行は通常通りの走行となる。( ̄− ̄; ぃゃ、ほんとに通常は絶対に捕まる危険など無い速度でしか走りませんょ・・・。昼過ぎには都内へと入り、池袋にある行き着けの店で春〜夏物の服を物色。にしても、やはり渋滞は都内だけですなぁ・・・。その後もその前も、結局完全に止まる渋滞にハマったのは都内だけでした。
 にしても、今回の旅でトコトンワゴン車がキライになりました。。。勿論第一要因は自分にあるのだけど、この旅で2度あった不幸、いずれも間接要因にワゴン車・・・。つか、最近思うのですが、マナーの悪い車ってワゴンに多く無いですか?
 こうして夕方5時過ぎに自宅へと到着。最後の給油では走行距離565.5km給油量43.08L、燃費13.13km/l(最高燃費)。
今回の旅の総走行距離3303.8km(メーターでは3700km越していたので、どこかで計算抜けがあるっぽい。。)燃料消費量281.74L平均燃費11.73km/lでした。

 この旅でマイカーで行く遠出の楽しさを知ったので、今後も定期的に旅に出る事でしょう。(=´∇`=)

P.S
 今回の旅の総支出。恐らく20万近いです。交通費だけでも軽く10万超えます。国内旅行とはいえ、あなどれませんな・・・。

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