(1) 片対数グラフについて
ここでは,変数 と それに対応する値 (>0) について, 軸(縦軸)のみを対数目盛にしたグラフを考えます。
このグラフが直線になるとき,次のような式が成り立ちます。
log10 =a +b ………[1]
ただし,a,b は任意の定数です。
ここで = ( )とおくと,[1]式より
log10 ( )=a +b ………[1]’
また,[1]’式より
log10 ( -1)=a( -1)+b ………[1]”
[1]’- [1]”を計算すると
log10 ( )−log10 ( -1)=a
なので
log10{ ( )/log ( -1)}=a
ここで A=10a とおくと,
( )/ ( -1)=A
よって,
( )=A x ( -1) ………[2]
となります。
したがって, の値によらず は が 1 増加すると A(定数)倍になります。当然のことながらこのことは, の任意の一定量の増加について成り立ちます。
なお,この種の関数の例として,音階の基本周波数があります。これは,ノートナンバー69(右図)の音の 440Hz を基準にして,ここから 1 オクターブ増減するたびに周波数が 2 倍, 1/2 倍になり,そしてその間の 12 半音の間では”増加率”が一定になっています。このことを式にすると次のようになります。
周波数を [Hz],m をノートナンバーとすると,
=440 x (21/12)m - 69
ただし,MIDI音源の状態によっては,基準の周波数が 440 Hz と若干ずれていることもあり得ます。
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