Bach on DOU-10
1. DOU-10について
選定理由- 音質がバロック音楽向き。特にオーボエがややダモーレ的な音色である点。
- 音長を変えるだけでレガートからスタカートまで表現できる音作り。
- FDD付きなのでアンプ付きSP(エレクトーンなど)さえあればOK。
固有の使用方法- 弦楽器群はStringsではなくViolin/Viola/Cello/Contrabassを使用。
必要に応じてChorusをかけて斉奏感を出す。
理由・ストリングスではリリースが長過ぎる。
・セクション別に音色差を付けたい。 - ContrabassのF#1以下の音は頭に擦弦雑音が長く入るため、以下のようにする。
全ての音をテンポに応じて10〜20クリック遅らせて入れる。
ContrabassのF#1以下の音のみオンビートで入れる。 - オルガンはオカリナを代用。曲調に応じて4'、4'+2'を重ねる。
- テンポが32〜280bpmであるため、範囲を越える場合は音価を変更する。
例)テンポが4分音符20bpmを実現したい場合
全てのタイムスケールを2倍にして、テンポを2分音符ベースにする。
*リタルタンドにより最も遅くなったところが下限を越える場合が多い。
改良の要望- せめて2HD/FDまで使用可能に。
- FWD/REWをほとんど瞬時移動可能に。
→逐次ディスク読み出しではなく、RAMにロードする(最低FD分のRAMディスク)。 - 再生中でもソング移動を可能に。
- パートのオン/オフを独立SWにて切り替え可能に。
表示SWを容易にパート別に変更できる仕様ならば、操作子自体がパート別にある必要はない。 - 32パート化(BWV244のためには必要)。
- メトロノームのクリックシフト。
- テンポレンジの拡大と、テンポ変更を数値ではなくパーセントに。
2. SMF作成
作成手順- FinaleのSpeedy Entryにてパート別に入力、目と耳で確認してSMFにて出力。
- これをPerformerにて読み込み、PC/CCを付加、音長や音量を調整。
特にアマチュア・クラシックDTMでは音長調整の重要性がまだあまり認識されていない。
ファイル形式 GM用SMF-0
小節数- スコアと一致させるため、1小節目を多拍化して、テンポカウントなどを挿入する。
例)4/4の曲なら1小節目のみ12/4、8/4など。
トリル同音色重複- 位相干渉しないようにピッチベンドで上下にずらす。
どちらかの音を抜く方法もあるが、単独パートで聞いた時に抜けをなくすため。
音量変化- 1音中での音量変化(クレッシェンド、デクレッシェンド)はCC#11にて実現。
ただし細かい音符が多い部分の音量変化はベロシティにて実現。
不便な点- スタカートの音長は音符相対時間長ではなく絶対時間長で指定したい。
リタルタンド中のティンパニ・ロールの入力も音符相対時間間隔だと大変。
使用音色- Tp, Timp, Fl, Ob, EHr, Fg, Vn, Va, Vc, Cb, Ocarina(Org), Rec
モーツァルトの「レクイエム」では更にCl, Tbを使用。
「ヨハネ受難曲」ではリュートの代わりにNylonGuitを使用。
音色の定位−通常のオーケストラの配置にならう。
リバーブ −弦・木管・金管の順に増やして奥行き感を増す。
合唱練習用(2017.4.3-追記)- 器楽パートは右に、合唱パートは左にピアノでベロシティ:127、どちらもリバーブ・オフ。
- 合唱パート別は、強調パートを中央にしてオルガン(PC:18)を付加、器楽はCC:76、合唱他パートはCC:64。
以上、2000.3.3、小川与半