今週の1枚
Liz Carroll <Lake Effect>
女性フィドラーNo.1Liz Carroll様の新作どす。ソラスのギターのニーチャンやらストリングカルテットやらいろいろゲスト参加してはるがやっぱりこの人はまずうまい!!で、やっぱり最近のCDですな、よーく考えてできてるので退屈しません。熱かったりリラックスできたりと楽しいアイリッシュ鑑賞の時間をどーぞ。
過去の数枚
Fiddlers` Bid
<HMANATAING>
シェトランドのフィドル4人を中心にしたいかれたこのバンドのフィドルはあまりにもわしのスタイルにフィットするのだ。さらにフィドル数本での演奏はもともとメチャ好きなのだ。バンドとして複数フィドル独特のノリを出して成功してるなあと思うバンドはアルタンぐらいだったのでこいつはセンセーションだぜ。シェトランドのフィドルというのを聴いたのは初めてなのだが、ガンガンアクセントと一緒に重音をいれるスタイルはわしのひきかたと似ていて、しかもスピード感やグルーブ感がロック好きなわしにはたまらんぜ!!アイリッシュファンにお薦めというよりはフィドル好きは聴くベシ。
Martin Hayes
<Live in Seattle>
なんじゃあこりゃあ、すげー!!これはアイリッシュなんかどうかなんて関係無い!このフィドラーは好きなフィドラーの一人ではありますが好んで聴いているケヴィンバークあたりとはまったく違ってクレアの代表的な、変な言い方をすればおとなしいスタイルのフィドラー。でもなんと熱い。彼の演奏をストイックなスタイルというひともいますがとんでもない。なんとむきだしな感情、リズムの強調こそ熱いなんて思っちゃあいけません。彼はスタイルこそ静かですがすげーすげー!!あーなんと能無しなコメント、とにかく音楽が好きというなら絶対聴くべし!
Kevin Burke
<Up Close>
1.Lord Gordon`s Reel
2.A Polka/A Finnish Polka/Jessica`s Polka
3.jigs
4.Reels
5.Reelsなど全11曲
どこでも紹介しているアルバムですが私がアイリッシュに手を出すきっかけになったアルバムなんであえてここに紹介します。fiddlerケヴィンバークのソロアルバムで歌無し、全曲ダンスチューン。Joe BurkeやMatt Molloyなどがゲスト参加しています。これが私にとっての入門だったのでアイリッシュとはかなりロックっぽいものだとイメージしてしまいました。ケヴィンのフィドルもすごいんですがギターがすげー。ハーモニカもスゲー。
1、5、11曲目がお勧め、中でも5曲目はブルーグラスの[Jerusalem Ridge]という曲を2つのリールでサンドイッチにした曲でめちゃめちゃかっちょええです。原曲を後で聴いた私はケヴィンのイメージが強すぎて原曲の方がカバーに聴こえました。
といことですでに知っている人が多いでしょうがまだ持ってない人はすぐ買いましょう。
The Chieftains
<An Irish Evening>
(video)guest:Roger Daltrey/Nanci Griffith
91年にベルファストで行われたライブのビデオです。ほぼ同じ内容で(やや違いあり)同名のCDもでていますがやっぱりビデオはダンスなんかも見れるのでええですな。やっぱりチーフタンズはいい!!私はなんといってもバウロンのケヴィンさんが大好きなんどす、この人のバウロンは最高ではあーりませんか。ヴォーカルもナイスですし。
全体的に アイリッシュ知らない人でもかなり楽しめるビデオだと思うんですが、こう言ってはなんですが途中から出てくるゲストが邪魔。ロジャーダルトリーが嫌いなわけではないんですがチーフタンズを見たい私にはよけいな出演ですな。ちなみにマイク振り回しパフォーマンスはやってませんでした。ということで不満な部分がありながらもええ感じです。
Dolores Keane,John Faulkner
with
Edmonn Curran
<Farewell to Eirin> 1.Farewell to Ireland(air)
2.Edward Conners
3.The Kilnamartyr Emigrant
4.reels
5.Sliabh Gallion Braes
6.Cragie Hillなど全9曲(手許にライナーノーツが無いので細かいことわかりません)
歌中心の私ら(私と研究会メンバーのSUZAKI氏)がアイリッシュに入り込むきっかけになったアルバムの中の1枚。特にSUZAKI氏はおおはまり。歌もんをあまり聴かない私には最初はあまりピンとはきませんでした(よく聴くようになったのはここ数年です)。このアルバムの目玉は何よりも2曲目のフォークナー歌うエドワードコナーズでしょう。ええ生活を夢見てアメリカへ渡ったアイルランド移民がこんなはずじゃなかったと故郷に想いをよせる歌をまたたまらん歌いまわしで歌ってるんですよ。いなたーいブズーキとハーディーガーディーがさらにええ味を出していて、ああ涙が止まらん、ズズー。このうたは私らのバンドの定番メニューです。ドロレスケーンが歌うクレイギーヒルもまたグッド。このブズーキめちゃ好きです。
いなたいアイリッシュを味わって下さい。
<IRLANDE (IRELAND)>
Frankie Gavin :
fiddle/flute
Arty McGlynn :
guitar
Aidan Coffey :
accordion
1.しゃべり
2.reels
3.hornpipes
4.jigsなど全17トラック16曲
Ocora Radio France が膨大な音を集めて編集したワールドミュージックのシリーズものの1枚。すごい数で日本やアルジェリアなんかだけでも7枚程づつにわたっています。インドなんか20枚近くありますからね。アイルランドはこれとコネマラ地方の音を集めた2枚だけ。国内盤がシリーズででているかどうかは知りませんが、今回紹介しているのは国内盤を見たことがあります。邦題は知りません。で、またかいな!のフランキー先生と有名所2人の3人でのライブです。ほかにfiddlerおらんのかい!といわれても私は彼が好きなんどす。当然歌は無くダンスしまくりの熱い熱いくそ暑いステージです。いやはや(今どき)なんとすさまじいライブでございましょう、飛び散る汗と鼻水でグシャグシャになりそうです。リールともなるとフランキー先生は狂ってしまっていて思わずヘッドバンギングしそう。彼はフルートも抜群の腕を披露してます。フランキー先生のひとり舞台ではなく勿論他の二人のものすごいノリでせめて来るんで壮絶なバトルといった感じですか。汗かきながらもたまに入るエアなんかが効果的。ダンスチューン聴いてガンガンステップふんでしまう人にはもってこいで、やっぱりリールが一番多いですな。ああこんなに自由にひけたらなあ。前回のセッティングフリーなんかと比べると面白いでしょう。
Tola Custy & Cyril O`Donoghue
<Setting Free>
Tola Custy :
fiidle
Cyril O`Donoghue :
vocals/bouzouki/guitar
James Duddy :
bodhran/per
Cathy Custy :
concertina
Frances Custy :
fiddle
Paul O`Donoghue : guitar
1.The Broken Pledge/Jenny`s Welcome to Charlie (reels))
2. Sagart Na mBuataisi/The Little Drummmers(jigs)
3.Farewell to Fuinery (song)
4.Sleepless/The Sunshine (hornpipes)
5.Johon Browns/Abe`s Retreat (oldtime)
6.England`s Motorway/Waltz Genevieve (song/waltz)など全16曲
なんちゅーええアルバム。同じクレアのマーティンヘイズの感情むき出しな音と違ってサラサラしててBGMなんかにも良い(私は聴いてしまうんでダメですが)、私とは無縁なさわやかなアルバム。ここで前に紹介したものと比べるとダンスものりがかなり白い感じ(わかるかなー)。グット前のめりに汗をかきかきやるんではなく淡々とすすめながら気が付くと手に汗をかいている感じですかね。私のような短絡的、即物的な人間にはお薬になるようなアルバム。久しぶりに引っぱり出してきたらはまってしまいました。アイリッシュ好き全ての人にお勧め。数曲だけ入っているヴォーカルはDamp in the Atticで歌っているのと同じ人。
Damp in the Attic
<I was.......flyin it>
P.J.king :
accordion
Martin
Murray :
fiddle/*viola/mandolin
Cyril
O`Donoghue : vocal/bouzouki/guitar
Colm Murphy
: bodhran
1.jigs/reels
2.single jigs
3.Glencoe(song)
4.reels
5.Barndances
6.Spoon River(song)など全14曲
98年発表。14曲中4曲が歌。編成的にはデダナンタイプのバンドでトラッドばっかりの基本的にダンス中心のアルバム。デダナンのようにフィドル中心というわけで無く、セッション的。で、これ最高すぎです。名の知れた人ばっかりが集まってつくったんだから悪いわけが無い、にしてもなんと気持ちの良いことよ。どこかで話題になってるの聴いたことないですが私今でもおおはまり中。バウロン、マーフィー大先生の絶妙なバランスとセンスにまいったですな。もちろん歌も良いし他の楽器も文句無し。説明なんか愚ですな、これ聴いてれば1日ハッピーでいられるでしょう。ああ、ひいてて楽しいい、て言いながらひいてる感じがします。ライブ聴いてみたい。これは是非買いなさい買いなさい。
*violaとはヴァイオリン族の楽器で同じような形、ひき方。サイズがヴァイオリンよりひとまわり大きく、チューニングはヴァイオリンより5度低い。下からCGDAでチェロのオクターヴ上。
<A Jacket Of Batteries>
Frankie Gavin :
fiddle
Alec Finn :
bouzouki,guitar
Aidan Coffey
: accordion
Colm Murphy :
bodhran
他
1.A Jacket Of Batteries2.The Call and The Answer
3.The Clumsy Lover
4.Flatbush Waltz
5.Catalonia
など全13曲
いつ発表のものかわからないんですが私は10年程前キングレコードから出ていた国内版のものを買いました。フランキーのフィドルを聴いた最初の CD で最初は今いちよくわかりませんでした。特に出だし最初のいなたさにえ?って思いそうなんですが、何度か聴いてるうちに彼の暴れっぷりとフィンのブズーキの渋いのり、そして今では最も大好きなバウロン奏者カルム=マーフィーの音におおはまりしてしまいました。ヴォーカルもデダナン歴代の中でも一番好きなエレノア=シャンリー、この人の声がまたええんですわ。このアルバムを聴いて何度涙したことでしょう。全曲お勧め。バッハの曲をつかって遊んだりジグにしてしまったビートルズのエリノアリグビーとかお遊びもあり、絶対お勧め。
Frankie Gavin & Alec Finn
<Sameタイトル>
SHANACHIE34009
1.Martin Wynne`s/Austin Tierney`s(reels)2.Cup of Tea(reel)
3.peacock`s Feather(hornpipe)
4.Drowsy Maggie/Star of Munster(reel)
5.Charles O`Connor(planxty)
など全12曲
70年代に発表された私が最も好きなフィドラーの1人フランキー大先生とブズーキのフィン先生ふたりっきりの若き頃のアルバム。全12曲がインストでそのうち9曲がリールといううれしい内容。フィドルとブズーキの2本だけ(1曲フランキーはフルート吹いてる)なので一見すごく地味に聴こえるがフランキー独特ののりがぎっしりでノリノリなフィドルばっかり聴きたい人には最高にたのしめるでしょう。フランキーは今よりもなぜか若いのに真面目な感じがしてあんまり暴れんぼうなひきかたをしていないんで今のあそびっぷりを求める人はちょっと物足りなく感じるかも。フィンはブズーキのひきかたを探っているという感じでこれもまた最近とはちょっと違った印象。すべての人にはお勧めしませんがフィドル好き、ブズーキ好き、ダンスチューン好き、ダンスチューンをコピーしたい、のどれかにあてはまる人は絶対買いましょう。