「コゲペロ」の巻
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3月はじめの
まだ肌寒い日の夜・・・
いつものようにぽかぽかあったかい石油ストーブのそばでうたたねしていたら、
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「なんか焦げくさいぞ〜!!」
というママポンやペッペやおねえちゃんの声で目がさめた。
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せっかくきもちよくねていたのに
安眠妨害はやめてくれよん、
とおもっていたら、
「きゃ〜、ペロの背中から煙がでてる〜!!」
とママポンが叫んだ。
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ボ、ボクの背中から煙?
そ、そういわれてみれば、
背中がちょっとアツイような・・・。
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おねえちゃんがボクの背中をのぞきこんで、
「ゲ〜、思いっきり焦げてるよ〜!!茶色のブチがひとつ増えてる」
と叫んだ。
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「ペロ〜、だいじょうぶ〜?」
ペッペがそういって
氷がいっぱいはいったビニール袋をもってきて、ボクの背中にいきなりくっつけた。
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うぎゃ〜!!
めっちゃ冷たいやんけ。
やめてけれ〜!!
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あまりにもの冷たさに
タマタマまでちぢみあがっちゃった。 |
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ボクはしっぽを巻いて、
マイッタのサインをけんめいに送ったけど、 |
ペッペはやさしく笑って、
「よしよし、熱かったやろ、かわいそうにな〜」
といいながら、
氷入りのビニール袋をボクの背中にさらにつよく押しつけてきた。 |
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ひえ〜、
冷たいよ〜!!
熱いんじゃなくて
冷たいんだってば〜。
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と、ボクはけんめいに目でペッペのうったえたけど・・・
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「おお、そうかそうか、背中が熱かったんか、かわいそうに、かわいそうに」
とペッペはいって、
氷をボクの背中にただひたすら押しつけてくるばかり。 |
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本当にもう
ひどいめにあっちゃったワン。。
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そのうえママポンに、
「もうぜったいストーブにくっついちゃダメよ!! 犬の丸焼きになってしまうよ!!」
と思いっきりガミガミいわれた。
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それでもやっぱり、ぽかぽかストーブのそばでのうたた寝をどうしてもやめられないボク・・・。 |
だからボクはいつの日か
犬の丸焼きになってしまうかもしれない。
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おわり
絵/文 ママポン
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