オオクワ幼虫が暴れまわる!?


左側の菌糸ビンに注目

まずは上の画像を見ていただきたい。同じ今年の9月に材割りをして、初令幼虫を入れた菌糸ビンであるが、一方の菌糸ビンは大部分の菌糸が剥がれ(白い部分)オガクズが露出している。2本の菌糸ビンの差異は明らかだ。菌糸が剥がれたという事は、それだけ食べた証拠と、幼虫を出してみた。

何と、オオクワ幼虫が2匹出てきた。

出てきたオオクワ幼虫2匹


思い返すと、この菌糸ビンは確かに、一度、8月に卵で出てきたものを入れたが、暫くしても、菌糸の「食い」を確認できず、死亡と判断、(卵で入れたものは、これ以外すべて死亡。卵の段階で菌糸ビンに入れるのは危険なのか)もったいないので、その後、初令で出てきた幼虫を入れたという事実があった。


結局、3ヶ月を2匹で1本の菌糸ビンで過ごしたオオクワ幼虫。初令から3ヶ月にしては小さい。特に、左側の、菌糸ビンの上部に「避難していた?」幼虫の小型化は顕著だ。共にオスと思われる。


これは、2匹で栄養を分かち合ったからというより、お互いにプレッシャーを掛けあい、じっくり栄養が採れなかったというのが原因としては近いのかも知れない。


「クワガタの幼虫は共食いするから、分離飼育をしなければならない」というが、「狭い所で複数匹で住んでいると、充分な栄養が採れないから、他を排除しようとする。よってクワガタの幼虫は分離飼育しなければならない」といった方が、より丁寧な言い方だろう。


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