俺クワ読者報告
俺クワ読者の報告を受け、俺クワ編集人が私見を述べます

★サキシマヒラタの「オス」が3ヶ月で羽化!★

報告です。3か月ヒラタの話です。我が家でも昨年購入した1ペアのサキシマヒラタ君が、やたら卵を生みまして(50位かな)全部幼虫になっています。7月ごろから材割りを始めましたが、もうすでにかなりの数が成虫、蛹になっているということです。ホームページでは、「まれに」とありましたが、かなりの数なのです。

具体的には、7月14日に材割り採集した幼虫のうち「オス」2匹が成虫になっています。。メスも1匹成虫、2匹蛹です。さすがに特大ではないですが、小さくもないですよ。どれも。それから、9月4日の材割りでは30匹採集できましたが、なぜか、ほとんどメスで、それが今、のきなみ蛹になっています。

10匹位でしょうか。これは全部メスでした。私も最初は驚きました。2年はかかると思っていましたから。本当に目を疑いました。実は私が幼虫を入れているのが、今はやりのフスママットです。フスマとオガコで発酵させるやつ。この威力はすごく、はっきり言って菌糸ビン以上です。以前、積算温度なる言葉を聞いたことがあります。幼虫が合計これだけの温度を受ければ羽化するというやつです。恐らく、幼虫たちは、ある程度の熱を受け、ある程度の栄養を摂取すれば、「羽化〜」と判断して、成虫になるのでしょう。高栄養に温室となれば、これが早まります。フスママット、菌糸ビンなどが普及した今、たぶん全国各地で、3か月ヒラタ君が誕生しているのではないでしょうか (森田氏)

筆者も、この森田氏の報告には驚きを禁じ得ませんでした。対象は「サキシマヒラタ」ですが、「オス」が3ヶ月で羽化とは、私の記憶するところ、「月刊むし」にも報告がなかったような気がします。筆者のところで飼っている福岡産のヒラタのうち、結局「早熟」で羽化したのは、2匹、それも「メス」だけでした。

ヒラタの累代飼育を開始して4年目、初めての珍事ということで、報告させていただきました。

@薄力粉入りオガクズの中に入れたのが、7月4日、つまり幼虫として夏の全過程を過ごしたということ
Aヒラタは本土産の中では積算温度が低いということ
Bメスはオス以上に積算温度が低い

以上のことが原因として考えられました。

南方系のヒラタは、本土のものより積算温度が高いと考えられています。現に、筆者宅で飼っている久米島産のヒラタは、本土産に比べて成長は緩やかなようです。

ではフスママットは、それを補って余りあるものなのでしょうか?

一方で「早熟」とは決して最大値に近づかないことも意味します。「早く成虫になろうとするのは、環境が合わない証拠」とも解釈できます。一般的に、「親と同じ環境下で育ててはじめて大きく育つ」と言われますが、筆者宅のヒラタは、薄力粉入りのオガクズで育てて4世代目。やはり代を重ねる度に大きくなっているようです。

今回の珍事を踏まえて言えることは、ヒラタを大きくするには、夏の終わりに産卵させ、親の幼虫時代と同じ環境下におくということでしょうか?(99/11/25)

それにしても「森田氏の事例」は驚きました。こんなこと全国各地で起こっているのでしょうか?皆様のご報告お待ちしています。画像も添えていただくと幸いです。

メールお待ちしております。
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