なぜペアをつくるのか(3)
他にも色々な説があるようですが,サンゴをかじっているチョウチョウウオを見ながら,こんなことを考えて見ました。
かりに一夫一婦でなかったら,当然あぶれる雄が出て来て,なわばり争いは格段に激しくなりますね。その場合,どうやって争うのだろうか。やはり,あの口を使うしかなさそうです。堅いサンゴをかじり取ることのできる,強力な口を使ってなわばり争いをするのは,あまりにも危険すぎる気がします。複数の雌を含む広大ななわばりを主張する雄は,それだけ争いで傷つく危険も大きい。したがって,そういう戦略は取れないのではないか,と思うのです。あまり好きな言い方ではありませんが,核の抑止力に例えられるでしょうか。
この問題の答えは,もしかしたら永遠に出ないかも知れません。あなたはどう思われますか?チョウチョウウオに出会ったら,是非しばらく観察してみてください。答えを出すのは,あなたかもしれません。
ツノダシZanclus cornutus (チョウチョウウオに似た印象だが,ツノダシ科という別のグループに属する) |
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サンゴ食の種 |
ハナグロチョウチョウウオ、ミカドチョウチョウウオ,ミスジチョウチョウウオ,コガネチョウチョウウオなど |
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シテンチョウチョウウオ,フウライチョウチョウウオ,フォーアイバタフライフイッシュ,レッドバックバタフライフイッシュなど |