■第19回 2月24日 FCコペンハーゲン vs IFKイエテボリ観戦記■

●その3:試合の話と帰りの話と後日談●

ニックがそんな感じで、トビーがそんな感じなのに象徴されるように、IFKとFCKのチームとしての出来不出来にもスコア以上の差を感じました。やっぱりUlleviの時の試合をラジオで聞いた感覚どおり、FCKのがチーム力は上だなあと。IFKはアウェイというのもあるのかもしれませんが、ぱたぱたしてる感じ、1枚レッドがでて10人になって先行されてからは特に。Risp君とKalleの2枚のセンターバックがかなりわたわたして見えて「焦らないでいいって!」と思ってしまったものです。IFKもFCKもこの試合の勝敗には関係なくグループ抜けること決まってるのに、練習試合という感じは全くなかったですね。双方めちゃくちゃマジ、だからこそIFK側は必死になりすぎてる感じでした。まあニックがイライラしてたように審判さんの采配にも問題はあったのかもしれませんが・・・後日、svenskafansのIFKサイトの評価点で一番辛い点がついていたのは選手の誰でもなく審判でしたので。この日のベストプレイがFCKの28番さんだったんですが、ニックとずっとマッチアップしてた選手でした。ニック見ながら「あの28番、いいなあ」と思ってたので納得。なのでニックはどっちかというとDF色がこの試合は強かったですね。svesnskafansの評価点が低いのはそういうところでしょう。でも私はニックのDFって結構好きなので、まあ満足。DF頑張りすぎてイエローもらっちゃった感じかも。

ところでこの試合、非常に積極的で出来のよかったトビーなんですが、ホテルでニュースをみたら冒頭がトビーから始まるという映像で「おー」と 思いました。ということで、ホテルのテレビをデジカメの動画でとったのをキャプチャーしたのがコレ↓↓・・・このカットの後に前半のシュートの画像が入るのです。我ながら、よーやるよ!と思いました。テレビを撮ってるので非常に画像がよくないのですが、まあ記念ですね。

ニュース冒頭。誰の足よ、と思うと… トビーなのですよね。

そして試合は1-0で終わり、最初は寒かったけれども試合が白熱してきてからは、こちらも寒さを忘れました。しかし、他の人のParkenでの観戦記で「得点が決まるとビールのシャワーが降る」と書いてあって「まっさか冬はそれはないだろ〜」とか思ってたんですが、1-0になった時に、数は少ないけれどカールスバーグのプラコップごと(!)ビールがマジで飛んできました。まあ人のいない通路に向けてみんな投げてるんですが、なるほど夏だったらもっともっと飛び交ってシャワー状態も頷けるかも!そういうわけで、ビールが流れてきてしまうので床に荷物のおけないスタジアムですね。しかし、ビールの入ったコップ投げるのってセキュリティ的にありなのか!?これって他の北欧の試合ではありえないことのような気がするのだけどどうでしょう?スウェは少なくともないと思う。このあたり、デンマークの人はどこか大陸的な部分があるような気がしますね。そして試合後、お互いの選手が握手してましたが、ニックとトビーはハグしてお互いの背中をぽんぽんしてました、微笑ましい。その後、FCKのサポさんがバックに挨拶にきてくれました。IFKの選手はそのまま引き上げた感じ。ニックもUlleviの時みたいに一瞬トビー待とうとしたっぽいのですが、挨拶時間が長かったのを見て、途中で帰っちゃいました。まあ、中でいつでも会えるでしょうしね。

さて時は10時ちょっと前、帰らなきゃ、と席をたって(というより、途中から立ってイスにもたれてみてたんですが)イスの背の上をふとみたら、シーズンシート席というシールが貼ってありました。ん・・・?ここって普段はシーズンシート席なの??と思って、はたっと気づいて持っていた座席表のプリントを見たら、私の入った入り口(C5)の隣のゲート(C3)はシーズンシート持ちさん用(SASリーグのシーズンシートを持ってる人は割引で40krで入れる)のゲートなのですが、中は一緒になってしまってたんですね。ということは、この範囲内ならどこでもOKと思っていたけど、もしかしてシーズンシートシールの貼ってない席で見なくてはいけなかったんじゃないのか?!と終わってから気が付きました。ああ、私のいた席のシーズンシートを持ってた人がいたらごめんなさい。でも、周囲もとてもシーズンシート持ってて、座席選んで座ってる(というか立ってる(笑))感じではなかったので、単に料金的な差だけで、席はそのエリア内のどこでもいいというのだと・・・思いたい・・・。ということで、通常のSASリーグを見に来ても座ることのできないような上席で見させていただいたということになりました、ありがたや。目の前3mでみたニックのFKはいい思い出です。しかし周囲のブーイングは物凄かったので、本人は蹴りづらかったでしょうね。割と綺麗なFKではありましたが。そういえば彼のCKが今回皆無だったのが残念、ほんとIFKのCKが少なかった試合です。

ということで、そんな試合後のparkenの様子をパチリ。なんか真っ暗ですみません、しかも雪だらけ。ほんとこのスタジアム周辺、外は明かりが少なくて。そしてこの郊外のParkenから市内中心部に戻らなくてはいけないのですが、ここでガイドブックも何も持ってないことが最大の過ちに。そう、来る時は「Parken」と言えばなんとかなったのですが、「帰りはどこで降りるんだ!?」というのがさっぱりわからない。電車であれば、とりあえず「Central Station」でいいのですが、バスは中央駅という停留所はこの街にはないのです。まあこれも今になって思えば「中央駅に一番近いところで教えて」といっておけばよかったんでしょうけれど。

ということで、行きと逆の15番のバス乗り場はわかってるのに、降り場がわからないので乗るに乗れないという悲しさ(混んでて暫く待たないと乗れないというのもあったけれど)。市内中央まで5〜6kmも雪の中を歩くのはあまりにもバカげている、大体地図もないのに初めての道を歩けるわけがない!どどどどどうしよう、と思いつつ、とりあえず電車の駅が2kmのところにあったはずなので「そこまで行ければなんとか!」と道を歩き出しました。しかし、地図がないので本当に不安。自分の前方を歩いているいるバスの混雑に辟易してた一団が、同じ駅を目指してると信じて20分ほど暗い道を必死で遅れないようについていきました。ようやっと目的の駅についた時には全身の力が抜けるかと。1p目の地図と見比べていただけると、この駅の位置がわかると思います。右の地図でよく見ると駅に着く前の道の両サイドにある十字架みたいなマークのある一帯があるのですが、このマークって「墓地」なんですよね!まあ道からは幸い見えないのですが(歩いている時はわからなかったし)、そのせいかサッカーの帰り以外の人通りが皆無の暗い道で、1人だったら絶対歩けない道だと思いました。

そんなこんなで電車乗り場まできてしまえばこっちのもの、窓口もちゃんと開いているので中央駅までの切符を買って帰りました。しかしParkenの周辺はスタジアムをちょっと離れると10時ぐらいにはすでに日本の真夜中のように静まりかえって全然人が歩いていなかったんですが(上で書いたように墓地がある関係もあるでしょう)、電車に乗ると中にも、そして途中駅のホームなどにも人がまだまだ沢山いました。コペンハーゲンは首都なので、よくよく考えれば平日10時の市内中心部なんて、いくらでも人がまだいる時間なんですよね。到着した中央駅も帰り道も、まだまだ沢山の人がうろうろしていて何も不安になることもなくホテルまでたどり着きました。夜間の治安は日本以上によいのかもしれません。まあしかし、とにもかくにも部屋に戻ってベッドの上に放り出されてたガイドブックを見て「私はなんでこれをおいていったのか!」と自分で自分にあきれました。これがあれば、行きも帰りもこんなに苦労しなくてすんだのに。まあしかし、なんとかなるものだ・・・ということで、今後の旅程で何があってもビクつかなくなったのはよしとしましょう。

そんな初めてのParken観戦記でした。しかしこのスタジアム、トビーがコペンにいる限り、これから何度も足を運ぶことになるのでしょう、二回目からはスムーズにいけそうです。しかしほんと、ニックとトビーを両方見るべし!と思うと、練習中もですが試合中も目移りしまくりで慌しいことこの上なし。代表戦みたいに同じチームならともかく、別のチームで対戦する場合には、やっぱりバラバラで個々をじっくり見るのが一番いいですね。まあ前節は二人ともお休みだったのに、今回はちゃんと二人ともフルで出てくれたので、あまりワガママいってはいけません。とても幸せな時間でもありましたし。 ちなみに、後日、街の中のラウンドタワーという見晴台から撮った、スタジアムの写真はこれ↓↓です、立派なスタジアムだなあと昼間の遠目の写真ではじめてしみじみしてみたり。




ところで、試合前のParkenの写真を何枚か撮った中に、こんな写真がありました。ゴール裏の写真です。当時は気にしなかったんですが、屋根が開閉式だと知った今見ると「そうか、この部分がスライドしてきて屋根がしまるのか」と納得。しかし、このたれさがってる黒っぽい布はなんぞや?本当に無地の黒い布なので、おそらく昨年の11月にスタンドから転落されて亡くなった方(このバックネット裏のスタンドではなくて、メインかバックの2階から転落されたはず)がいらっしゃるので、スタジアムもしばし喪に服してるってことなのかなあとも。 でも本当にそうかはわかりませんが。

またこれも後日談になりますが、サッカー解説者の羽中田さんがデンマークサッカーを見に行ったコラムを読みましたが、ゲートで直接お金を出して当日入場したのは世界広しといえどデンマーク(Parkenではなくてブロンビーのホームスタジアムの方だったそうですが)だけだということで、えらくアットホームっぷりに感動したという話でした。当日券が今回のように指定になってないということは、前売りで買った場合もブロック書いてあるだけで指定席にはなってないんだろうか?だとしたら、ほんとアットホームとしみじみします(Allsvenskanはメインは少なくとも指定だと思う、少なくともGamla Ulleviの前売りは指定になってたので)。