ひまわりの祝祭 / 藤原 伊織 講談社文庫
直木賞を取ったあと最初に出版された本です
本格推理小説ではなく,いわゆるハード・ボイルドと呼ばれている本です
あらすじ
主人公秋ニは高校生時代将来を嘱望されていた元画家
その後グラフィックデザイナーをしていたが,高校時代から秋ニを守ってきた妻英子が自殺し,その後はアメリカへ渡り銃の扱いを習い,そして東京へ戻り閉居状態の生活を送っていた
ところが秋ニの元へ昔一緒に仕事をしていた村林が突然現れる・・・
あらすじで少し触れましたが,この物語は絵がキーワードになります
特に「ひまわり」
ひまわりといったらゴッホ
そうゴッホのひまわりがもう一枚あったら・・・という設定で書かれています(ホントにあるかどうかわかりませんが)
私はひまわりという作品が何枚もあるというのは知りませんで,はじめてこの本で知った次第です(^^;(大昔油絵を描いたことがあるとは思えない(^^;;;)
長編なものですべて紹介する力がなくて申し訳ないですが,この物語のキー何故英子が自殺をしたのか?ということを秋ニの頭の中で繰り返していることにあります
自殺の原因は話の最後にわかるのですが,すべての事実がひとつに収束されるというすばらしい構成で,かつ無駄が非常に少ない
(2000.6.24)