この劇団に観に行ったような気がしていたのは長塚圭史さんの演出公演を観に行ったことと,劇団員?の中山祐一朗さん出演の印象が強烈であったことが原因でした
今回で2回目本公演は約1年半ぶり
観る前にあまり評判がよくないこと
製作が駄目であるという話を聞きどんな状況か楽しみでしたが・・・
あらすじ
私(長塚さん)は大阪で大学生活を送っていた
ある日友(伊達暁さん)が自転車に乗って現れたのであるが・・・
ちょっと意外な話と行ったら失礼かもしれませんが,さりげなく話が進んでしまい,気づかないうちに重要なことがわかるという油断できない話
その油断できないというのが,友が1週間前に死んで私が葬式に出席したということです
その点が話の途中ではっきりわかるのですが,さりげなく示しているのにそれに気づかせないのがこの演出のうまいところ
それで今まで生きているという前提で構築していたのが反転するという効果を生み死を悼んでいるからあのような行動に出ていたのか・・・
というのがわかる
この物語は長塚さんがず〜〜と出ていて2人芝居という感じがあまりしない
中山さんが演出ということもあって長塚さんと比較すると丁寧なのかな・・・
なぜこのように書いているというとこの公演の回で作の鈴江敏郎さんがいらしていて長塚演出バージョンの公演があったのです
その話は後にして・・・
短い話を丁寧に丁寧に描いて,すごく緊張感を持つお芝居になっていたからです
前回観た『ポルノ』と比較するとドタバタ感はなく,笑いも必要以上になく静かなお芝居でした
死を真正面に受け止めた感じ
それに比べて長塚演出バージョンは完全にパロディ・・・
パンフレットに書いてあったとおりのものをやったのですが,とても笑いが多い感じで,楽しめるという点ではこちらが上でしたが,中山演出をベースにした笑いもあって反則・・・と感じたところもあり
同じ脚本でここまで異なるものができるんだなあと感心したしだいでもあります (2004.1.3記)