クローズ・ユア・アイズ(第1回目)/演劇集団キャラメルボックス

観劇日 2000.12.16 14:00 RED 12列13番 池袋サンシャイン劇場

今回は感想についてもう3回とも観てしまった後なのでその時点で思ったことを思い出して書いていきます
いつもならすぐ書くはずなのに・・・


あらすじ

大正12年の冬,香取武三(岡田達也さん)と長塚仁太郎(大内厚雄さん)は関東大震災後の日本へマルセイユからの船で向かっていた
ところが日本に到着する前に武三は死んでしまう
そこへプロキオン(菅野良一さん)が魂を武三の体から抜き取り,天国へ連れて行こうとしたがところが死んだはずの武三が動き出す
武三にはまだ遣り残したことがあったのだ・・・



最初実は何がなんだかわからないまま物語が進んでいく感じで,わかりにくいなあと思いながらどこへ話が流れていくのだろうか?と心配していました
武三が死んで,好きな女性がいてその人に逢いたいという気持ちがあるということまでは理解できたのですが,それだけで話を持っていくには難しいと思ったのです
天使というのは死ぬときに傍にいることはわかったとして,何を主題にしているのかわからなかった
ある程度わかってきたのが芥川龍之介(細見大輔さん)がでてきてから
この話は家族
つまり作・演出をされている成井さんが大切にしているものを主題にしていることがわかったのです
私は関東大震災はもちろん経験していませんが,阪神・淡路大震災さえ経験していない人間
あまりに生々しく神戸の方には観られた方が多かったのではと思ってしまいました
特に石原琴江(岡内美喜子さん)の『あなたは何もわかっていない・・・・あなたは震災が起きた時,東京にいなかったんだから』の2つのト書きには私は涙が出てしまいました
もちろん武三に成り替わったプロキオンと武三の好きな幸代の妹(Green藤岡宏美さんとRed中村亮子さん)の逢うシーンにも涙が止まりませんでした・・・