天保十二年のシェイクスピア
観劇日 2002.4.6 13:30 2階D列50番 大阪厚生年金芸術ホール
この観劇は直前まで予定が立たず,チケットを流すことも考えていたのですが,とにかく行けて良かった。初の大阪。それも日帰り。もう少し余裕がある日程,もしくは東京で観ることができたら・・・
あらすじ(になるのか?)
佐渡の三世次(上川隆也さん)が,浮浪者から代官に昇りつめ,その後落ちていく話。その中で三世次は女を踏み台にして出世しようとするのだが,その女性が賭場の元締めの娘お光(沢口靖子さん)であるのだが,お光も,お里(西牟田恵さん),お文(村木よし子さん)の三人姉妹の中で鰤の十兵衛(小林勝也さん)の跡目争いに負け,一旦は出て行くのだが・・・
初演は4時間を越えていたそうで,またこの芝居の前宣伝が3時間と聞いていたのでまさかその間の3時間35分+休憩時間25分という長丁場でとても長く感じるかな?と思っていたのですが,そのようなことはありませんでした
ただしテンポよく進んでいくため話の筋を見失いがち・・・(苦笑)
それはともかく井上ひさしさんの脚本を鴻上尚史さん&いのうえひでのりさんの2人がどのように料理するのか,また各劇団の主役級が揃っているだけにどう持ち味を出させてくるのかに興味がありました
まず演出から行きたいと思います
総じて良かったと思います
私自身はシェイクスピアについて全く知らない(汗)中で,省略をうまく織り込みながら進めていて,各役者のいい所をうまく引き出していたと思います
またいのうえさんらしいといえる新感線ネタが垣間見えて面白かった
ただひとつ気になったのが音響
劇場の音響がよい(赤坂ACTシアターは悪すぎ(苦笑))ため,ACTシアター基準で音響製作されていたため科白が聞き取りにくいシーンが続出・・・
もう少し音響は考えていただきたかった・・・
マイク使っても聞こえないのは普通ありえないでしょうと・・・
次に役者さんに関して言うとやはり最初に上川隆也さんを取り上げないと・・・(笑)
彼に関して言うと,とてもエロチズムに満ちていて女性にとってはどきどきもので(^^)
今まで彼がやってきた役柄の悪の総集編という風で,いい意味で役が後からついてきた感じでよかった
そしてもう一方の主役沢口さんに付いていうと,やはり殺陣に関してはどうしても遠慮があるため少しもの足りない
そして新感線トリオ古田新太さん,粟根まことさん,橋本じゅんさんについてはさりげないところで主張していたのが面白かった
また阿部サダヲさんについては沢口さんとのやり取りのシーンがほのぼのしていて面白かった(^^)
阿部さん主宰の大人計画もやはり観に行かなければ・・・と再度認識させていただきました
そして結構壷にはまったのが西牟田恵さんと池田成志さん(^^)
西牟田さんには妖しい色気(前にも感じていたことですが(^^))と,池田さんにはいい加減さに隠れた面白さにノックアウトでした(^^)
ひとつ自分としてはもう少し体調充分な状況で観たかった・・・(2002.4.9記)
