空洞満月/クレネリ ZERO FACTORY
観劇日 2003.6.26 19:00 自由席右側 東京・高円寺明石スタジオ
この作品は演劇集団キャラメルボックスの細見大輔さんが出演されてかつTEAM 発砲・B・ZINの工藤順矢さんも出演されるということで興味津々
  初めての作者&演出家でもありどのように細見さんを料理するのかが楽しみでした
  最初の話では席が開いているということでしたが・・・
  
  
  あらすじ
  
  萌子(林真里花さん)はエッセイーを書く作家で妊娠したということで恭平(細見さん)と結婚することとなり,引越し先になじみの編集者文枝(ほりすみこさん)とその夫でかつ恭平の友人でもある孝介(工藤さん),萌子の中学以来の友人の奈央(本多真弓さん)を呼んで結婚式の代わりにパーティーを開く
  恭平はカメラマンで人の顔を撮っていたが,NY帰りということで雑誌社でもあまり相手にされなかったが文枝の紹介で商品の撮影をするようになる
  恭平はあまりこの仕事を気にいっていなかった
  恭平が撮ったという写真を見たいとみんなが騒ぎ,萌子が持ち出したところ・・・
  
  
  
  
  ここまで心をえぐられた作品ははじめて
  人間のエゴやおぞましさをはっきり描いたものに今まで出逢ったことがなったのでちょっと普通の人なら退くかもしれない(引くではない)
  設定が怖いというかこんな人間がいたら・・・と思うところがありで,現実感がないのに,事実感が怖い
  タイトルの意味は途中で明らかになるのであるが,女性と男性では思うところ考えるところは全く違うが,そこまで違う印象を与えるか!というところまで違うと思う
  私の視線から観ると,男のエゴは何時まで経ってもこの程度になってしまうのが悲しいが,女の偽装を必然性に思ってしまうところにこの物語の恐ろしさであると思う
  細見さんがHP上で悩んでいたのは至極当然とも感じてしまうほど難しい物語
  演出的にもうちょっと感情を出す方向であればいいかなあと思う程度です
  役者的には細見さんの恐ろしさを初めて観たとします
  こんな感じが出来るなんて・・・
  本多さんも怖くてかわいい顔して・・・と書きたくなるくらい(^^)
  1回だけでは結論が出ないほど考えさせられる物語で何度もいきたかったです・・・
  (2003.7.7記)
お勧め度  サスペンスという視点で☆☆☆☆