ねむり姫(再演)/オルガン・ヴィトー
観劇日 2002.4.28 19:00 当日券・自由席 中段よりやや後ろ 下北沢 ザ・スズナリ
観劇予定を入れることも無かったのですが当日仕事をした後,一路東京へ行きました
今考えると相当無理な予定
ちなみに2つ観てみたいと思っていたうちの一つ
いつものえんげきのページを参照しております
初見の劇団で,観劇記録を見てみるとなんと今年4つ目の初見(^^;
あらすじ
脳外科医・池島四郎(長谷川公彦さん)が自らの仮説である犯罪は脳の異常が原因であるということを実証するために奔走する
その中で犯罪者の茂と名乗る男(田淵正博さん)を追いかけるため刑事・沼田中兵衛(奈佐健臣さん)に自説を説明するが,沼田には充分伝わらなかった
一方,愛の友の会リーダーである背曲がりの雪彦(保村大和さん)たちは心にともし火をともすためというライターを売るということをしながら駄目な人間の部分を離す手術を池島に依頼するのだが・・・
久しぶりの社会派演劇。本格的なものは初めてかもしれない。セットが地下鉄で工事中の表示がたくさん。冒頭のシーンでふんどし一丁の男たちが7,8名出てきたときこれから何事が始まるのかと身構えた。その後は諫早湾,小泉首相など時事問題をこねたとして織り込みながら,池島が犯罪は脳の異常から引き起こすのであると言うことを追求しながら徐々に異常をきたしていくのを見せる。まるで人間の闇を見ているようであった。池島自身も脳に異常があるということを見せながらストーリは進んでいく。
人間関係が複雑で,かつ話が硬派なため演劇初心者にとっては観劇するにはきつい内容。言葉は方言が使われているため,やわらかい。
役者に目を向けると長谷川さんと保村さんはとてもうまいと感じる。長谷川さんは一人二役のコントのような長台詞があり,間の取り方がうまく,あの長さでよくできるなあと思うほど。保村さんに関しては8年ぶりぐらいに観ましたが,前とは比較にならないほどうまい・・・近年人気が出ているのも納得。
演出面で見ると,台詞が多く音楽が側面から支えている感じで,不気味さが充分ありました。笑いのネタもすべてついては脚本に書かれているようでありましたが,ストーリにあった形であったことにはうまい!と思いました。
あとアノ親戚の8人の男たち(一人女性もいますが)ハーモニーがあっておもしろい。バロンという地下病院編もあったようでしたが見てみたいと思わせる作品でした(2002.4.29記)
