マイ・ロックンロール・スター/パルコ製作
観劇日 2002.11.13 19:00 N列31番 東京・パルコ劇場
この公演何とか観ようと強行軍を行く前日に決定
当日券&車で行く&仕事と終わった後という恐ろしいことを・・・
当日は開演2分前に到着(^^;;;
もうこんなことはしません…
あらすじ
主人公賢二郎(長塚京三さん)はお菓子会社の窓際社員
いつものとおり出勤しようと準備していたところ突然15年前別れた元女房や子供たちが戻ってきた
元女房の敬子(野際陽子さん)は万引きが得意な何にも出来ないお気楽主婦
娘の知留子(京野ことみさん)は卒業試験を4年連続落ちてしまうほど男に目がない短大生
息子の太(中山祐一朗さん)はギターを弾くと痙攣を起こすミュージシャン
であったが,その中でも賢二郎は太が嫌いであった
敬子が戻ってくるのは歓迎であったが太が居つくことには賢二郎は反対であった・・・
観る前に結構話題になっていて(賛否両論という意味で),ただ長塚親子をネタに観たら確実に裏切られるかもしれません
この作品は阿佐ヶ谷スパイダース主宰の長塚圭史さんが書かれていて,かつ長塚京三さんの息子なのです(この事実は私は最近まで知りませんでした(^^;)が,圭史さん自身は出演されていないと意味では確実に裏切られるのですが,内容でも裏切られる
シリアスな点が強調されて,かつ身を詰まされる感じがして,楽しいものを期待していらした方には厳しいと思います
この物語の中心の話は賢二郎と元女房・子供たちVSライブハウスを経営する小百合(猫背椿さん)・美崎森椿(山内圭哉さん)になるのですが,その中で霧島(池田鉄洋さん)というキワモノの銀行員が物語の底流に流れている
賢二郎は太に自分の人生を狂わされたことによってそれが元で狂っていく感じを京三さんがうまくい演じていく
とても出ている役者に関して不満もなく,ただ野際さんはちょっと色がなくてもっと出来たのでは?と感じる点はあり
意外だったのは京野さんでキャラクターが普通だと思っていたのですが,あんな変な短大生を演じているのが面白かった
あと相変わらずだったのは間違いなくこの役は池田さんしか出来ないだろうと思われる銀行員が,人間心理をついた形で賢二郎と敬子に突きつけているある事件がとても痛いのであるが,これは人間誰しもある『弱さ』になるのであろうと,そして圭史さんがパンフレットに書かれていることに繋がるのであろうと痛切に感じるのです
結末に関して私はあそこまで自然に収まる形になるとは予想していなかったので意外でした
少し長い(2時間30分)ので観劇される際には劇場に入る前にトイレを・・・(2002.11.17記)
