雨ニ浮カブ(再々演)/芝居屋坂道ストア
観劇日 2002.2.3 19:00 自由席 正面2列目右側 下北沢駅前劇場
またまた初見。 それもまたまた当日券。
同じ日に猫のホテルが観れなかったらと思って観劇候補に挙げていたので,観ないで帰る可能性が高かったのですが,その前振りのミニコンサートを行うということでそのまま本編まで観劇いたしました。
あらすじ(今回も冒頭の説明(笑))
大学の薬学部仲良し4人組。その中で冬子(大木なつ美さん)は既定の路線が嫌になってしまったため,喫茶店を開店することを思いつく。そのために冬子は堅実な流石(日名子知佐さん)を実務兼資金の出し手にしようとする。冬子・流石とも珈琲が好きで,冬子が珈琲について相談しようとしていた相手が,流石も想っていた男性と同じでお互い手を出さないという約束をする。時が流れ,冬子が一人で喫茶アンコールの切り盛りをしている。そこに一人の
客が閉店間際に飛び込んでくるのだが・・・
まず芝居の感想の前に裏バン(ミニコンサート)の感想を書きたいと思います。
劇中で使用されている音楽が主に演奏されていましたがとても心地よかった。
私の好みじゃない曲もありましたが総じてリラックスできました。そんなコンサートです。
さて本編の感想になりますが,もう一度みたい・・・。そう充分思う出来栄え。ある日の光景(伏線もあるのですが・・・)をスケッチしているのですが,そのやり取りがギャグを含んでいるわけでもないのに面白い。この劇団は関西ではありますが・・・。
さてこの商品(この劇団は作品のことをこう呼んでいる)の一番良いといえるのが,美奈子役の本多真理さんかな。登場人物の間をうまく立ち回っていて小気味いい動きで面白い。また少し珍しいと思ったのが,作・演出をし,かつ出演もされているかなえ役の角ひろみさんが前面に出ていない。いい科白はすべて自分以外の人に言わせていたのが印象的。おいしいところは持っていくという人が多い中で・・・。
音楽については多分全部大木さんが作曲されていると思うのですが,ほかでは聴けるものではなく既成的なところがなく,心地よかった。とてもおしゃれという言葉がぴったりかもしれない。適度に音楽も抑えられていたし・・・。
最後にストーリについて一言。雨がキーワードになっているのですが,心に浮かぶという言葉に代えて浮遊感をあらわし,かつ雨によって心にしみるということで,深い地層から水が湧き出すような友情を感じたのがストーリの底辺なのかな?まさか過去との訣別マグカップにあらわしてしまうとは予想できませんでしたが・・・。また観に行きたい劇団です。(2002.2.5記)
