メセンの故郷と栽培上の基礎知識
ほとんどの多肉メセンはアフリカ大陸南部の南アフリカ共和国やナミビアを故郷・
自生地としています。
これらの自生地域の殆どが冬の冷涼な季節に雨期(と言っても年間降水量は極わず
か100〜500ミリ、多い地域でも1000ミリ程度)を迎え、の夏には乾季の乾燥す
る地域にあてはまります(例外としてフリチアやリトプス曲玉類等の自生地は夏に
雨期)。
ゆえにこの夏に乾燥した気候に特化してるい多肉メセン達は多雨・多湿・高温な
日本の梅雨や夏の熱帯夜を嫌います。
そしてサボテンや他の多肉植物同様にCAM植物と言われる夜に炭素同化作用を行う
植物群ですので昼間には暖かくとも夜間には冷涼な気温になる気温差のある環境を
好みます。
栽培の上ではこれらの自生地の環境を如何に栽培下において再現するか、またはメ
センの乾燥に強いという特性を利用して高温多湿な夏を越させるかが鍵になります。
メセンの分類名等の混乱
業者等では購入者の混乱をさける為か現在も広く普及している昔の名前?でリストに
載せている種もありますが、名前(学名)は時に変わる事があるものだと認識して
おいた方が良いでしょう。この点に留意しておかないと異名同種と知らずに購入する
事もあるので注意が必要です。
近年スティーブン・ハマー氏らの分類においてはメセン愛好家には馴染み深いオフ
タルモフィルム属はコノフィツム属に統合されてしまいましたし、もっと遡ると
明玉の名で親しまれている旧プレイオスピロス・ヒルマリーは逆に新設されたタン
クアナ属に移動されたり等の分類上属の統合や移動等が行われたりしているので今後
の分類の動向にも関心を向けることも必要かもしれません。