- RESEARCH 2 -
考証2

 この物語《クライム・オブ・デイスキャナー》は言わずと知れた、
原作《アーマード・コア》をベースとした非公式アフターストーリーです。

 これらの設定は二次創作作品ARMORED-CORE『CRIME OF DAY SCANNER 』におけるものであります。
作品描写の為に多少、オリジナルのAC設定とは一部は逸脱したものである事をご理解くださいませ。
逆に可能な限りACのゲーム内の表現にも合わせる方向で努力しており、実際の物とは違う機器名称の変更や事象の曲解も行っております。
これらの設定が現用兵器や機器、他のロボット作品にも当てはまらないフィクションでもあります。
本考証解説は特に機構などの説明において専門用語のみの記載を避け、可能な限りで『分かりやすく』を主眼としています。
それ故に長い説明や、かなり強引な例えなども行っている事もお分かり頂きたく存じます。
尚、「アーマード・コア マスターオブアリーナ公式ガイドブック」より後年発行の書籍の設定は参考程度に留め、前発行物との相違や矛盾点がある為 に統合が困難で、完全な遵守の方向性には無い事も、どうかご理解賜りたく存じます。
一応、意識はしていますがARMORED-CORE2とは直結する様にも、この作品をリリースした時期等の理由により残念ながら設定はしておりません。
また個人の好みも多分に含んではおりますが、これら設定のコンセプトは「AC世界の解像度を上げる」「この世界観を楽しむ」といった方向で誠意製作 しております。
世界、機構の設定等、オリジナルであるACを損なう目的の物では決してありません。
世界設定などは一部、都市設定募集の企画投稿にお寄せ下さった読者様方の設定も、当作品なりに解釈して使用させて頂いています。
それらの全てをご留意願って長い前置きとなりましたが、本作品をこれからもお楽しみ下されば何よりも幸いと存じます。


○LSー99ーMOONLIGHT
 レイヴンが使用するACが装備可能な最強のブレード。
 元来、レーザー・ブレードはMTが手持ちする溶接作業用のトーチが戦闘用に改造されて使用された事に端を発し、これより下位に位置す る三機種は未だその域を出ていないのが現状であるが本品は純粋に戦闘用として設計の段階から《武器》である事を意識して造られた物で ある。
 軍用に小数が生産されたが、それがいつしかコピーされてレイヴンに横流しされた。
 ネストに認可されると同時に企業抗争で生産社 が次々に倒産してしまった、いわく付きの逸品である。
 作中ではレスヴァーク等が使用しています。


○WGー1ーKARASAWA
 最高峰のエネルギー系ライフル。
 大破壊以前に就役していた宇宙戦艦の副砲を無理矢理ACに持たせる様に改造した物である。
 外装が似た二機種が存在し、プラズマ・ライフルとレーザー・ライフルの物が存在する。
 絶大な破壊力を誇るが、軽量化と小型化に限界がある為に重く、更に元の副砲時よりも装弾数や威力が低下してしまっている。
 ネスト設立以来から認可された武装であるが、ベースとなる前時代の宇宙戦艦の数が限られる為に絶対数は極端に少なく新規に制作される 事も殆どないレイヴンが所持を憧れる幻のパーツである。
 特にプラズマ・ライフルの方は連立都市では数丁しか確認されておらず一般に流通はしていない。
 一部の脚部とは銃の各部構造が他の企画統合されたパーツと違う為に、照準・稼動プログラムとの干渉をしてしまう。
 作中でレーザー・ライフル、プラズマ・ライフル共にニーズホッガーが使用。
 レーザー・ライフルの方はアンクレットも使用しています。


○HDーX1487
 流線型が精悍な印象を与える頭部パーツ。
 ネストが設立されて間も無く市場に出回ったパーツであり、当時としては最先端のバイオセンサーとノイズキャンセラーが装備されてい た。それ故に爆発的な人気を博したが、独特の形状の為に外部カメラに歪みが出来る事が発覚、改良した後期型を発売するも、失われたシ ェアと企業信用の快復には到らず生産は打ち切られてしまい、生産を引き継ぐ企業も現状ではない状態である。
 現在では流石にコンピュータが旧式となってしまった感があるが、耐久性に優れている為、使用し続けているレイヴンは多い。
 しかしながら改良された後期型の絶対数が少ない為、手に入れるのは非常に困難である。
 作中ではニーズホッガーが、クローム社の手により更に改良を施した物を装備しています。


○GRーS800GF
 元々はレイヴン個人が二基のミサイル・ポッドを簡易改造して自作したネスト不認可の違法パーツであった。
 しかしながら機能良好で極めて強力な武器であった為と、この違法パーツが蔓延し出した当時、一時期レイヴンズ・ネストの拘束力が弱ま っていた事があり、ネストが取り締まる事が出来無い程に広まって行った為、ネスト側が暫くして条件譲歩して認可したと云う異色のパー ツである。
 現在はミサイル・ポッドに、この種の改造を行うのは禁じられておりネストに登録されたロットナンバーのみ有効とされている。
 故に生産数はかなり少なく、闇でロットナンバーを刻印した部品だけが売られている程のパーツである。
 作中ではLOVEーP・Dが使用。更にLOVEーP・Dはワン・ロックで装填された全てのミサイルを一斉に可能なオプション《SPXー AXZ》(本作品オリジナル・ACにも隠しフィーチャーに同効果の技はあり)をカウンター・マフィア・ガード殲滅の際に連立都市ネストか ら報酬パーツとして贈られました。


○SーBーTXA2(※本作品オリジナル)
 ニーズホッガーにのみ装備されている、補助ブースター内臓式スタビライザー試作品であったA・C用展開式ジャンプ・ユニットの実質的後継機種でありRZ−A1の外装、及びラッチを流用している。
 本来あるレーダーブレードの部分には空中姿勢制御用のラダーが装備され、後部には小型内臓式のターボ・ジェットが取付されている。
 これによりニーズホッガーは通常では有り得ない上昇力と高速移動を行う事が出来、更に空中で完全に静止する事が可能である。
 欠点は試作型ゆえの出力安定不足でコントロールが非常にシビアな事が挙げられる。


○SPXーNTR(※本作品オリジナル)
 ワイルドカードのシュトラールに装備されたオプション。
 通称《ハイ・ブースト》 ブースターのリミッターを完全に外す事が出来る上に、推進ジェットに特別な添加剤を混入することにより爆発的な瞬間推力を得る事が可能なオプション。
 現状の技術では失神や内臓破裂してしまう程の加重がパイロットにかかる為に試作の段階でネストに公認を受けていた ものの数基のみの製作で絶版となったパーツ。
 使用後に著しい機能低下がみられ、最悪の場合は使用時にジェットエンジンのブローも在り得る。
 しかしながらこれを併用した際のブレードへのエネルギー供給は凄まじく、そのスピードとも相まってACには回避する事が極めて困難な 一撃必殺の攻撃は、どの様な状態からでも逆転を可能とする、まさに最強、最後の切り札と成り得るパーツである。
 因みにワイルド・カードは連立都市アリーナとデス・レース共に優勝制覇した際にこれをネストから贈られている。


○WGーARXS1(※レア・パーツ)
 装弾数、威力共に極めて優れた実体弾マシンガン。エネルギー・マシンガンであるWGーМG500/Eと形状が酷似している。
 アイザック・シティやアンバークラウンでは流通していない幻のパーツ。生産数が極めて少なく、一時期のみしか販売はされていない。
 真偽の程は定かでないが、リリースした社がネストにより壊滅させられたとされており、発射機構とサイトに一部、遺跡より掘り出された技術を使用しており威力が破格に高かったともいわれている。
 一応のネスト認可は受けているものの、今やパーツのオークションで発売当時の値の五倍はつくという超レアな兵器である。
 ※AC初代のОPムービーに登場する赤いAC(ヒューマノイド型重装AC・名称不明)が持つマシンガン。 B社からガレージキットが発売されていて箱絵にのみ、この兵器名称が記載されています。


○GBGーXR
 GBGー10000の改良型ジェネレータ。
 前者の欠点であったコンデンサ容量に重点を置き、出力配分をA・Cが最も実戦で使用する回転領域にピーク・パワーを設定し、 過剰な出力を省き極めて良好な性能を誇る。
 開発社は本製品に於いて更なる実戦データを収拾し次期型ジェネレイターを開発すべくガードや優秀なレイヴンに無料で配給した。
 故に数量自体に限りがあり一般製品より入手は難しくなっている。


○QXーAF
 第一世代の最後期型にあたるFCS。
 発売直後に他社がリリースした製品に各レイヴンの戦闘スタイルによってサイト形状を選択出来ると云う特徴を持つ第二次世代FCS 《TRYX》シリーズが発表され、近い価格設定が災いし完全にシェアを奪われた形で短期間に生産が打ち切られる事になった。
 これより後スタンダード及びワイド・アンド・シャロウ・タイプのFCSはロックスピードの速さを追い求めて行く事でシェアの快復を 狙う様になった。
 最終型である為、機械自体の信頼性は高く、現在も若干数だが主に昔気質の古株のレイヴン達に使用され続けている。


○WGーFGー99
 極めて珍しいAC専用の火炎放射機。
 かつて各都市で企業の政治的失敗、汚職が相次ぎ地下都市全体に大規模なデモが多発した事があった。
 連日のデモは徐々に苛烈を極め一部はテロリスト行為にまで及び、事態を重くみた都市運営側は当時、力を蓄えつつあったレイヴンズ・ ネストに速やかな処置を依頼、ネストは即座に対人、対装甲車両用に本製品を認可してレイヴン各位に特価配給し契約を完遂するに到る。
 以後、本製品は生産されていないが、この事件を期にレイヴンズ・ネストは企業の絶大な信頼を得る事となった記念碑的な装備である。
 製品の機構は単純であり信頼度は高く燃焼性の極めて高い液体が使用されている。
 燃焼温度と付着力の大きい《D型》と呼ばれる油性剤を使用した場合ACに対しても有効で一部のレイヴンは現在も使い続けている。


○WMーS60/4
 四連発小型ミサイル。
 小型ミサイルの弱点である攻撃力の低さを連発力によって補おうと開発されたが発射システムのリンクケージと製品上部にある保護ケースの開閉機構に欠陥が発覚し暴発や発射不良の恐れがあると云う理由で生産が止められた。
 生産メーカーは改良型の発売を予定していたが、その改良途中に他社が六連発型を発表した為、急遽として改良研究班が解散させられ新製品開発チームへと編入、改良タイプは設計の段階で終了している。
 重量が軽く、そこそこの攻撃力を持つ為に生産中止を惜しんだレイヴン達は、問題の上部カバーの開閉ロッドを固定し、開けた状態で使用 しているらしく、そのタイプを見かける事がしばしばある。


○WRーL24
 大型ロケットランチャー。
 A・Cの頭部にノイズ・キャンセラーが装備される以前は妨害電波による機能障害こそが最大の敵であり、当時のレイヴン達は必ずと言って良い程、このロケットランチャーを装備していた。
 直進するロケットを目標に命中させる技術を持った腕利き達は、正にプロフェッショナルと呼べる存在であり職人であり、それが誇りとも されていた。
 中でも取り分け装弾数の少ない本製品はプロ中のプロが愛用した逸品である。 主にガードが好んで使用する武装でもある。
 使用者を選ぶ故に殆ど生産メーカーに発注がなされず、ノイズ・キャンセラーが開発された為、メーカーはラインナップより本製品を外し現在に到る。
 古参レイヴンがこの製品を手放さない為と現在は受注生産である為に入手は困難である。
 数少ない職人芸を継承するレイヴンは、今も誇りを失わず本製品を愛用し続けていると云う。


○RZTー333
 ムラクモ製、新型特殊レーダー。
 同社製品であるRXAー77にレンジ・ブースターと解析アクセラレータを増設した簡易改良タイプ。
 コクピットのディスプレイ出力表示系にも手が加えられ《オクタゴン・タイプ》と呼ばれる八角形の珍しい形式を持つ。
 発売直前にムラクモ・ミレニアムが崩壊し工場に残る生産分のみが流通している上に、高性能で軽量の為、大手のショップにすら並ぶ事が あまり無い程の貴重品で、比較的容易にRXAー77から改造して製作可能である為に、無許可ライセンスで一部の闇業者が改造生産を続 けているとも噂されている大人気製品。


○HDーHELM
 優れた能力を持つ頭部パーツ。
 時期的には同型頭部の《REDEYE》と同時期に発売され人気を博する。
 しかしながら生産企業の別事業失敗による倒産に伴い、僅か一年半と云う短期間しか市場に出回ら無い結果となった。
 幸いにも、ネスト規格の共通部品が多く故障も少ない為、保守管理は容易な部類に入り、経営問題が無ければベスト・セラーになったであ ろう事が使用を続けるレイヴンの間で悔やまれている。
 現在ではプログデック社系のライセンス生産が期間限定とはいえされた為に若干、入手が容易となっている。


○LS−3003(※レアパーツ)
 試作型レーザーブレード。
 ネストより、リリースされたブレードで市販される事は無かった為に、これもまた幻のパーツとして知られる。
 濃いブルーに発光し、LSー99ーMOONLIGHTが量産に向いていない事から量販用として試作された説が有力。
 スペックが全くの不明である上に、所持するレイヴンは限られており見た事すらないレイヴンが殆どである。 結局は量産には全く向かず、ネストもまたこのパーツの製作をリリースの初期段階で止めている。
 真偽は定かではないが強化人間が使用した際に光波攻撃が一撃で重ACをも仕留めてしまう事が発覚したからとされている。
 結局は大きくデ・チューンされたLS−3303がリリースされた。
 このLS−3303だけが広範囲に光波を形成するのは、その名残だと言われている。
 ※これはМoAのОPムービーにのみ登場する黒いAC(通称・アナイアレイター)が使用していました。


○P/CV
 高性能FCS。
 第二次世代のスタンダードタイプであり、性能面においてもオール・ラウンドな性能を持つ。
 ロックオン・ジャマーの進化を意識したミサイルの単発ロック制を採用しており、発売前から予約が殺到する程の人気を見せスタンダード サイト型の需要が健在であった事を知らしめた一作で、感知センサーの調整等の複雑な生産行程から供給の絶対数が少なく現在は注文から 半年は待たないと手に入らない状態である。
 一部にロストテクノロジーをフィードバックした技術を使用していて他のFCSと内部機器が 異なる為に武装への補正が働くと言われているが解析は不可能。整備性は劣悪で故障すると丸ごとパーツを買い替える必要がある。
 メーカー側は生産効率向上を含む、更なる改良を加えた新製品を開発中との噂もあり間違い無くレアなパーツになるであろう事が予測される。
 最新型である為に初期生産型には、やや信頼性に欠けるとの意見もあるが現在流通しているのは第二期生産分である。


○WXーED2
 両肩射ち式プラズマ・カッター・ランチャー。
 非常に強力かつ連射性に優れた兵器であり、エネルギー消費も極めて低い。
 しかしながら、これには訳があり本体内部にパルス加速機が内蔵されていた。
 この機構は他社リリースのオプショナルパーツであるSP−DEtfと非常に似通っていた。
 当初、双方の生産メーカーは技術提携を結んでいたがコスト削減の為WX−ED2側のメーカーが自社開発のパルス加速機SP−DEhqを登 載する事を決定し、パーツの著作権訴訟問題で両社は揉めに揉め、解決まで生産が打ち切られる結果となった。 
 現在も企業間法廷に提訴は続けられていて、解決まで生産が停止している状態であり現在は再販の予定は無い。


○B−T001
 高効率ブースター。
 試作の段階で開発部署が敵対する企業に襲撃、殲滅されてしまった為にノズルを守るカバーが装備されておらず廃棄される予定であったが、それ以外の部分が完成に至っていた為、企業は防御力無視でネストへ登録してしまい認可されたブースターの 中では異色のパーツ。
 廃熱や冷却、噴射効率が良いが歩兵などの対ACライフルなどにすら弱く、使うレイヴンを限定してしまう。
 生産台数は決して少なくはないが、現在は改良型生産の為に一時、生産をストップしているので入手し辛くなっている。



※これらの隠しパーツ設定は本作品の筆者が作品にパーツを登場させるにあたり設定したもので公式の設定ではない事を追記致します。
 これらのパーツが何故、ゲーム上では隠しパーツ扱いや、自分には手に入らなかったかを想像しつつお楽しみ下されば幸いです。


BACK