第4話
東京モーターショーにて。 普段、車に関してはあまり興味がなく、 「人と荷物が載って元気に走ればなんでもいい」 と言うのが信条であるところの西川だが、 このコンセプトカーには流石に惹かれたものだ。 全身を彩る金色の塗装。 有機的なラインは何を語るのか。 リアから流れるように前方に反り返ったヘッドレストは まるでめぐり合えたかの様に私の後頭部にピタリと位置した。 自動車業界の気概が見えた瞬間だった。(つづく) 第三話を見る。