2001年5月1日:警察と自転車と私

近所の店でシティサイクルが8900円で売られていました。
結構買いの値段です。

今丁度手元に自転車がない私。

4月から有料自転車置き場が新設されたことによりこれまで無料で置けた臨時駐輪場が閉鎖されてしまったのだが、
この有料自転車置き場、深夜0時に閉まってしまうため、終電帰宅の多い私にはとても利用する気にはなれない。
――で、ちょっと駅の近くに駐輪したところ
見事に撤去されてしまいました

実は購入したときに防犯登録はしたものの、その控えを無くした上に自転車に名前書いてなかったんです。
二年しか経ってないのに結構ガタがきてたしベルは盗み取られていたし、
わざわざ遠いところに3000円の手数料払っても自分のものとして証明できない自転車を取りに行くより
新しく買っちゃおうかな?なんて思ったりして。
そうすれば私の自転車もきちんと修理され、どこかの自転車店で中古自転車5000円として第2の自転車生命を送ることもできるでしょう。

――そう、コンサートのチラシ配りなどで担当エリアが広すぎるとき、最寄の自転車店でそんな中古自転車を借りて配りまわったものです。
もちろん
サブ北島ジョージ山本、衣装だけでコンテナ一つ占める小林幸子など演歌系コンサートの当日割引チラシなんですけどね。
そういうの配ってるとき盗難自転車の検閲に引っかかるとお巡りさんに説明するのが面倒で警戒したものです。

――お巡りさんには以前いやーな体験があるんです。

世田谷の用賀に住んでいた頃、職場から歩いて一時間で帰れたのでよく終電過ぎまで残業していました。
それを不憫に思った同僚が帰宅用の足に自転車を貸してくれたことがあったのです。

星空を見上げながらの深夜の散歩も好きだったが、その好意に甘えペダルをこいで帰路につくと途中でお巡りさんに呼び止められました。

――その自転車キミの?

きた――!

盗難自転車のチェック
深夜2時に自転車こいでたら終電逃してつい出来心で……て奴と間違えられても仕方ない。
私は素直に止まって同僚から借りたことを説明し、持ち主のはずの同僚の名を告げました。

仮に室井滋としておこう

ところが自転車に書かれた名前は

もたいまさこ(これも仮に)





全くの別人ぢゃん!(滝汗)(これで小林聡美がいたら恩田三姉妹)

実はその自転車、同僚のものではなく、海外に留学中の知人から預かっていたものだったらしいのだ。
その事実に気付いたときは既に手遅れ。


私の言った名と自転車の名が違うことがわかった時の
お巡りさんの笑顔、忘れられません。

――ほら、カモがかかったぞと言わんばかりにニンマリと。

その直後から態度は一変。

犯罪者扱いっす


時間は深夜の2時半……身の潔白を証明してくれる方なんてだれも起きちゃいませんって。
職場に泊り込みの上司に電話して助け舟を求めましたが受話器の向こうから聞こえてくるのはほとんどイビキ
とりあえず免許証のコピーを渡すことで解放してもらいましたがひとつ聞きたい。

本当に盗んだんなら、自転車と別の名前を自信ありげに言うと思います?

そんなオバカちゃんいませんって


その日の晩は帰宅するまでに
三度お巡りさんに呼び止められました。

ねえお巡りさん、あなたたち本当に
正義の味方ですか?

警察が人を疑う仕事だということを悟った一夜でした。







――そう、それで自転車買おうにも置き場がないんです。
深夜12時過ぎても締め出されない場所。

練馬駅近辺に土地をお持ちの方、自転車置かせてくれませんか?


できれば無料で


5月1日:補足

盗難自転車の検閲、実はその数日後にも引っかかりました。
この検閲、任意で行われるもので呼び止められてもこちらが拒否した場合、それ以上の拘束力はないものだそうです。
――で、早速お断りしようとすると

まあそう言わず――

強制捜査


そう、自転車の持ち主確認自体に拘束力がなくても

不審者への職務質問ならできるわけです(泣)


――そりゃ深夜の自転車男、しかも行き先が池尻から用賀までの距離、警察の制止を拒むとなりゃ立派な不審人物ですわな……

結局
犯罪者扱いの私……