2001年8月1日:公衆道徳について

通勤電車において人を最も不快にさせるものはなんだろうか。

携帯電話で大声でしゃべる奴
並んでいる人を無視して割り込み乗車する奴
二人分の席を占有する奴


どれも基本的に込み合った車内で見かけると無性に不快である。

――そう。
私はマナー違反が嫌いなんです。
幸いにもオフピーク通勤のおかげでそういった不届き者を見かける機会も少なく
平穏な通勤時間を過ごしていました。

ところが昨晩、不可抗力な不快な存在に出くわしてしまいました。

体臭の強いおっさん。

少し込み合った車内で一箇所だけ席が空いていて誰も座ろうとしません。
誰か酔っ払ってもんじゃ焼きでも作ってしまい席が汚れているのかと思いきやシートはどこも汚れていません。
横に座っているおっさんも普通のサラリーマン風の人。
とりあえず目的地まで30分近く乗るので座ってみました。
なんともありません。
ところが車内の空気がすこし流れると

スッげー臭いにおいが漂ってくるんです

なんとも言えない、チーズ臭さって言うんですか?
すんごく鼻につくんです。

臭いの元凶をたどってみるとどうやら隣に座っているおっさんが犯人のようです。

顔にじっとりとにじんだ汗。

こいつです

こいつが犯人です!

よくコギャルが中年の男性に対してオヤジ臭いって言いますよね。
たしかに男性って中年期に入ると汗の成分にそれらしき臭いが混じってくるらしいんです。

このおっさんは通常の50倍くらいそれが強いんじゃないかと……

見たくなければ見なければいいし(目をそむけるとか)
聞きたくなければ聞かなければいい(MDでも聞くとか)

しかし臭いだけはどうにもなりません


息止めたら死んでしまいます。



人にとって最も不快にさせるものは臭いだと私は思います(直面したからそう思うだけ?)

ひょっとして大衆道徳って本当は


体臭道徳って言うんじゃないスか?


なぜその席が空いていたのか即理解。
一旦座った以上避難するのも失礼かと思いつつも、この臭いの拷問は耐えがたいし……

自分もそのうちこの何十分の一かの体臭を放つ世代に突入するのだろう
他人事ではないのだ
もしも将来自分に娘が生まれて、正面切って

お父さんオヤジ臭い

なんて言われたら果たして耐えられるだろうか
そんな頃には一緒に洗濯物洗うのも嫌がられてるんだろうな……
――ああ、悲しきオヤジの性…

なんてことぐるぐる頭の中でかけめぐらしてました。





そこで教訓



明日はわが身いや、ずいぶん先のような気もするが。

2001年8月2日:昨日の補足

昨日は少々毒気の強い日記になってしまいましたが、今日も体臭がテーマです。

世界中の学生を集めたコンテストなんてものに関わっていたモンでいろんなお国柄を垣間見る機会にも恵まれます。

そんな中に
体臭問題も絡んでくるのです。

各国から男女一人ずつ招待して行う大会なモンで宿泊先の部屋割りでそこか他の国の代表とペアで泊まることになります。
するとカルチャーショックっていうんですかね。
いろいろとルームメイトの挙動に衝撃を受けることが多々あるようでして

結構刺激的なんですわ

で、寄せられる相談事の中にはやっぱり
体臭問題もあるわけですよ。
国によっては入浴する習慣がなくて体臭がキツイ人が!
で、その臭いを消すためにさらにドギツイ香料をつけてるわけですね。

昼間普通に接する分には気にならなくても
同じ部屋で寝泊りすると
相当キツイらしいです。
臭いで一睡も出来なかったとか。

密室にこもる体臭……

想像するだけでムセそうですね。

やむを得ず部屋割りを変える羽目になったりして。
で、当の本人には理由が分からないから

ルームメイトに嫌われた。

的な誤解が生じたりします。

ヘタすりゃ
人種差別にあった

くらいの傷つき方したりします。

ただの誤解なんですけどね、

お国柄とか、民族意識とかでそこまで発想がエスカレートすることも無きにしも非ず。

だからといって本当の理由は言えません。

あんた臭いんだよね

you -- it is stinking



……
(いや、もっとソフトな言い回しでいいじゃん)

国境の壁・民族の壁、国際情勢を取り巻く様々な隔たりの中に確実に存在する

体臭の壁


まぁ、実際は参加者たちほんといい人ばかりだからそんな体臭の壁を越えてみんな仲良くなって喜んで帰っていくんですけどね。ホントに。

文字どおり
クサイ仲(爆)
だからお叱りのメールはカンベンしてネ