/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 第九話 他流試合 /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 「さ〜て今日も部活だ」 終業のチャイムが鳴り終わり、六限目が終了するとフェイは張り切って教室を出る。 と思いきやそれを待っていたが如く、エリィの右ストレートがフェイの顔にクリーンヒットする。 「何逃げようとしてるのよ。フェイ、今日は掃除当番でしょ?」 「そ、それだけの事でエリィは人を殴るのか……」 鼻血の出した間抜けな顔押さえながらフェイがつぶやく。 そんなフェイのつぶやきに全く反応を見せず、ホウキを投げる。『全力で』。 「むぎゃっ」 そしてそれを取りそこなったフェイの顔にぶつかる。 「おほほほ、ごめんあそばせ。私としたことが」 そのままおっほっほとどこかの上流貴族張りに笑って去っていった。 フェイは、絶対に故意にしてると思いながらも、口に出せないシャイな掃除当番を堪能した。 フェイがエリィに食らった絶妙な右ストレートの治療をして、グラウンドに出るとすでに練習を開始していた。 部員は11人ジャスト。キーパーは独自の練習をしているため、一人いないと溢れ出す者がいる。 ちなみにエリィだ。彼女の恐ろしさは部員全員知っているため相手をしない。 中にはカップル同士でうざったい奴らもいるが、毎回エリィにどやされてる。 妬んでいるといわれているか、それは定かではない。 エリィがフェイの姿を確認すると練習をしている部員を集める。 はて、エリィが部長だったのか?(実は本人でさえ覚えてない) ともかくなぜか威張っているエリィに誰も注意さえしない。フェイ以外は。 「エリィはいつも威張ってるんだな」(別に悪意はない) 「いつもってどういう事よ!」 部員のみんなは、またフェイの奴言わなくてもいい事を、などと思いつつも口を挟まない。 ボコボコに殴られてエリィの足元に倒れているフェイを無視してエリィが話し出した。 「今日は練習試合をするわ」 部員の顔が変わったのはいうまでもない。 「どこに相手がいるんだ?」 そう、この当たりにある小学校はここだけ。 っつーか小中高大のエレベーター式の学校だが中以上の学生が出て来た事がない。 (仕様です。当然進級もないでしょう。っつーか進級したら部員が足りなくなる) 「大丈夫よ。サッカーをする者、いつ一体どんなやつから試合を申し込まれてもいいように万全な体制でいないとダメよ」 サッカーをする者に、サッカーをする者以外のどんなやつが試合を申し込んでくるかいささか不安である。 「そこで、今日お越しいただいたのは!」 すると画面が真っ暗になって太鼓の音がどろどろ鳴り出した。 そしてスポットライトを浴びて出てきたのは!? 『続く!』 「フェイは黙ってて!」 エリィの鮮やかな右ハイキックがまたフェイを黙らせる。 とにかく姿を現したのは、金属製の棒を持ち、白いユニフォームには『XENOGEARS』と書かれ、 黒髪ボウズをしたやつらだった。 そう、今ではボウズはいないだろうと思われる野球部だ。金髪でガムを噛んでる高校生がいるくらいだから。 「始めましてサッカー部のみなさん。野球部の主将、森です」(ちなみに主将と首相をかけてます。名前だけです) ボウズというかハゲた見るからにオヤジな奴が丁寧に挨拶する。 「如何もご丁寧に。『コレ』がうちの部長のフェイです」 そう言って鼻血出して倒れているフェイを摘み上げていうエリィ。 一体いつの間に部長になったのか謎である。コレはもうエリィだからとしかいい様がない。 「おいエリィ。野球部呼んでどうすんだよ。あまりに実力の差がありすぎるぞ」 「その辺は抜かりないわ。彼等には足の変わりに野球の道具を使ってもらうから」 『なんだってぇぇぇ!』 部員全員…フェイを除く、がエリィに詰め寄る。 「野球の道具ってことは、バットも使うってことですよね?」 「そうよ」 「キーパーはプロテクター付きってことだよな?」 「そうよ」 「もしかしてスパイクはあの刃ですか?」 「そうよ」 『……………死ぬわぁ!』 少し考えた後、みんな同じ答えに辿り着いたようだ。 その中で一人だけ違う答えを出した者がいた。 「全部避けたら問題ない」 ちっこい姿をした長い緑髪の妖精、エメラダだ。 「よく言ったわエメラダ。私はそれを狙ってたのよ」 ただの思いつきだった事は言うまでもない。 とにかく試合開始。 ポジション説明します。キーパー、バルト。以下略(ぉ ちなみに気がついてる人はいないだろうが、前回までで出てきた部員は十人しかいないのだ。 一人は特別参加でリー村長。ホントはチュチュだけどチュチュシナリオ書いてないしな。 とにかく誰が吹いたか知らないが、試合開始のホイッスルが鳴った。 ボールを取ったのはフェイ側。(433型でやっております。FW三人、MF三人、DF四人ってこと) ダンはビリーにボールを渡す。ビリーはグラウンドに構えている野球部員を見る。 ギョッとした。みんな釘バットを構えているから……。 恐い。めちゃ恐い。今にも襲いかかられそうで恐い。どことなく目が座っているように見えるのは気のせいだろうか。 じりじりと彼等は近づいてくる。 こういう時ビリーは……逃げた(笑) 「フェイ!」 パスされたボールを取るフェイ。 「いくぞー」 一人気合いの入った声を出すフェイ。 勇気があるのか、ただの不感症なのか知らないが勇敢に攻めていくフェイ。 タックルの変わりに釘バットを振り回してくる野球部員をひらりひらりをかわしていく。 「カレルレン!」 相手のディフェンスのいないところにうまく位置している右FWのカレルレンに大きくパスを出す。 今回もどこからともなくカレルレン応援隊の女の子達が黄色い声援を飛ばす。 が本人は右から入って左から抜けている。 縦横無尽に繰り出される釘バットの荒らしをすりぬける。この辺りはさすがだった。 ここからはFCキャプ○ン翼のようにお送りします。 それだけじゃつまらないので効果音とかいれてみようかと思います。 カレルレン君センタリング! ダン君は高いボールに動きをあわせる! 3番と4番とキーパーに囲まれた! |−−−−−||−−FW ダン−−| |どうする?||ガッツ   400 | |シュート ||トラップ   8 | |−−−−−||パス     7 |        |シュート  12 |        |−−−−−−−−| ダン君ジャンプ! 敵の七番ボールに向かっていく! 敵の九番も競り合いに行く! キーパーは身構えている! おぉ〜とこれは!? 「くだけちれ!」(ダンの顔がアップになる) でたぁ、ダン君のデコっぱちヘッドだぁ! ぐお〜ん。どが〜ん。ばい〜〜ん。 ピカピカピカ! ばふ〜ん!キーパー吹っ飛ばされた! 敵の五番フォローに行く。 ピカピカピカ! ばふ〜ん!敵の五番吹っ飛ばされた! ザシュ―ン! ゴ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ル!ダン君のデコッぱちヘッドがネットを突き破った〜! 面白くないので元に戻す。(ちなみに今までの作業は実際にゲームをして見た通りに再現しております) とにかく野球部側キックオフ。 足の変わりにバットを使ってドリブルする。やりにくそうだが釘付きなのでなかなか手が出せない。 普通に足を使った方がやりやすいと思うんだが。 「パスだぁ」 野球部員の11番は足でボールを浮かせると、持っていたバットで打つ。 伸びる伸びる、ボールは右のゴールライン傍まで飛ぶ。 いるはずがないと思っていたディフェンス陣をよそに、右のFWが走りこんでいた。 ちなみに足の速い一番バッターの野沢君。(六年三組出席番号十六番) 「バカやろう、周りをきちんと見とかないからそうなるんだ!」 その野沢君にエメラダがつく。 「ひゃひゃひゃひゃ」 野沢君は執拗にも釘付きのバットを振り回してエメラダをよせつけない。 じりじりと下がっていくエメラダ。 どうすればボールを取れるかを考えていたエメラダに妙案が浮かんだ。 釘付きバットを恐れずに向かっていく。 「おりゃぁ」 バットを振りかぶった野沢君に対してエメラダの取った行動は……。 「ディバイダー」 なんとエメラダの体が細々と分かれ始める。 「な、なにぃ」 驚いたのは野沢君です。人間の体が細々と分かれながら自分に向かってきてるのだから。 (周知のようにエメラダは人間ではなくナノテクノロジーで作られた、古い言い方するとロボです) エメラダは野沢君の体を突き抜けるとまたもとの姿に戻る。 「な、なんだ驚かせやがって……」 何事もなかったかのように野沢君はドリブルを開始しようとした。 だがボールの姿が見当たらなかった。 きょろきょろボールを捜す野沢君の目にエメラダが持っている丸っこい物が入る。 「い、いつの間に」 エメラダが野沢君の体を突き抜けている間にボールも一緒に連れ去ったのだ。 細々となっていたら、釘付きバットが襲いかかってもダメージを受けることなくボールを奪う事ができる。 エリィに続いて性悪なエメラダは、その時体の一部を破壊して出てきていた。無敵である。 その後、エメラダはこのディバイダーをしながらのドリブル、ディバイダードリブルでゴールにボールを押しこんだ。 当然ディバイダードリブルに勇敢に立ち向かった部員は体に異常を訴え交代していった。 野沢君もね。春の試合に間に合うといいですね。 現在『2 VS 0』でサッカー部優勢。 右から攻めるのを諦めた野球部は左側から攻め始める。 運動神経のいい四番バッターの梅宮君は左のFW、三番バッターの中川君にパスを出そうとしていた。 サッカー部とまともにやりあっては勝てないと判断した梅宮君は小さなパスを出しながら気をうかがっていた。 マリアは中川君のマークについていたが、それなりに足と慎重の合った中川君にマークを外される。 梅宮君がパスを出したのはその時だった。バットでボールを打つとぴたり中川君のところにボールが行く。 「ナイスパス梅宮!」 そして中川君の前にリー村長が立ち向かった。 「お主は誰じゃ?」 「ゼノ小野球部三番中川だ」 「その子を預かって欲しいのか?」 その子とはボールの事である。 「んなわけあるか!」 そう言ってドリブルで抜こうとしてフェイントを混ぜる。 「そんなドリブルお見通じゃ!」 と言いつつ、わけわからんところに陣取っている。 「やべぇ爺さんボケてる!」 「なんだ?あのジジイ」 中川君はドリブルで上がる上がる。 「シタン先生頼む」 「はい」 調子よく上がる中川君にシタンがつく。 「これ以上は進ませません」 「やってみやがれ、と言いつつパス」 「あ、しまった!」 中川君は後ろを付いてきた左MF八番バッター西城君にパスをする。 「バカフェイ!先生の抜けた穴を埋めねぇか!」 今シタンが左によっているので真ん中は誰もいない。いや、五番バッター宮内君が上がってきている。 「宮内!」 フリーでボールを受け取る宮内君。 エメラダは自分の範囲でなければ動かないし、リー村長は既に戦力外。シタンは左によって戻れていない。 宮内君の前にいるのはリコとバルトだけだった。 「俺が決めてやるぜ」 意気揚々な宮内君だが、リコが立ちふさがる。 「そいつはできねぇ相談だな」 迷わず上がる宮内君。シタンやフェイに戻られると厄介だからだ。 リコのタックル。宮内君はドリブルで突破しようとする。 「リコ・ロケットォォ!」 プロレスラー顔負けのドロップキックを宮内君のぶちかます。 ピピ〜〜〜。 どこからともなくホイッスル。リコ反則! 「なんでだっ。それなら釘バットを持っているあいつらの方が反則じゃねぇか!」 「彼等はそれがスタイルなのだ。それより君のタックルは激し過ぎる」 リコはチャージングの反則を取られた。 「バカリコぉぉぉ!」 バルトの心配は尽きない。 さて、野球部側のフリーキック。リコのドロップキックでペナルティエリアのすぐ外にボールが置かれる。 「エメラダ、もうちょっと右に寄れ」 壁の位置を細かく指示するバルト。壁を右側に集中させて自分は左に専念するつもりらしい。 もちろんフリーキックをするのは四番の梅宮君だ。 (どこにいたのか知らないが)審判が時計を見ていた。それはもう時間がないという事だった。 ゴール前には中川君と、宮内君がボールを待っている。 「そう簡単にはいかないぜ」 にやりと笑うバルト。 「うぎゃー、命中率がぁ!」 梅宮君の命中率と回避率が下がった。 とりあえず構わず梅宮君はボールを打つ。(トスをあげたのは審判) 壁は意味を成さず、その上を飛んでいった。 「しまった。やつらがバットを使う事を忘れた!」 バルトはボールの行方を見る。うまい位置にいたのは中川君だった。 それを見てバルトも飛び出す。 「ヘディングシューーーート!」 釘バットを振り上げる中川君。 「キーパーが釘バットを恐れてたまるか。釘バットは友達」 勇敢に立ち向かうバルトに振り下ろされる釘バット。 ゴン!いい音を立ててバルトに釘バットが炸裂する。 「いてぇだろが!」 頭に釘がめり込みながらもボールをしっかり掴むバルト。 頭から血を流していると思ったが、なんともなく着地するバルト。 ピピ〜〜! ここで試合終了のホイッスルが鳴った。(短い…) 「バルト!」 フェイたちが集まってくる。 「大丈夫か?」 「ああ、特製カイザーヘルムで完璧さ(防御力54)」 『………………………』 とりあえず課題はフェイの動きと、リコの反則と、今なお抜けた右のDFだった。 エメラダ?ああ、あいつはそれの方がいいから。 ―――――――――――――――あとがきっぽい感じ――――――――――――――― なんか異様に長かったような気がする。ほんとは短くなると思ってた。はじめが長かったね。 エメラダのディバイダードリブル、コレはうたまろさんところのエメラダの必殺技です。 ちなみに私のアイデアです(・ω・)ヾ そのおかげでファシーの絵も書いてもらったわけですけどね。やるなエメラダ。 しかし、他流試合といっても野球部はヤバイですかね? どうせならラグビー部でやったら面白かったかも?(笑) ハンドリングの反則なしだし(爆) ところで今回のフェイたちのフォーメーション。433型ね。        ●    ●    ●        エメラダ ビリー  エリィ  ●  ●  ●    ●    ● バルト リコ シタン  フェイ  ダン        ●    ●    ●        リー   マリア  カレルレン     ~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~  ~~~~~~~~~~ となっております。リーの所にはあるキャラが入りますけど、それはまた次回に。 いらんとおもうけど野球部のメンバー。普通は九人だけどサッカーは11人だから。 一番、野沢君  二番、安西君  三番、中川君 四番、梅宮君  五番、宮内君  六番、猪名川君 七番、流星君  八番、西城君  九番、半田君 十番、森君   十一番、高山君 でした。 ディバイダードリブルで交代したのは右のFW、MF、DFの三人でした。